■ヤリスとフィットが受注好調なワケ
2020年2月10日に発売されたトヨタ新型「ヤリス」と、同月14日に発売されたホンダ新型「フィット」。ライバルとして比較されがちな2台ですが、発売前の受注状況ではどのような動きがあったのでしょうか。
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新型ヤリスは、発売から1か月時点で受注台数が約3万7000台に達したことを公表。月販目標7800台に対して約5倍の受注となり、順調な立ち上がりです。
一方の2020年2月14日に発売されたホンダ新型「フィット」は、同月24日時点での受注台数が約2万3000台に達し、月販目標の1万台に対して、約2.3倍の受注で好調な立ち上がりとなっています。
フィットは、1か月の受注台数は正式に公表されていませんが、好調な受注状況だといえます。
クルマ離れといわれ久しいですが、実際に2019年の新車販売統計(登録車・軽自動車含む)では、前年比1.5%減となる519万5216台となり、3年ぶりのマイナスになりました。
これは、2019年10月に消費税が8%から10%に引き上げられたほか、災害などの国内情勢などの影響もあったことが要因として挙げられます。
また、この販売動向は、2020年1月も続いており、登録車上位10台のうちトヨタ「カローラ」とホンダ「フリード」が前年比100%超えとなるに留まりました。この2台は2019年9月にフルモデルチェンジやマイナーチェンジを施したことが影響したようです。
そして、2月にヤリスとフィットが発売されました。ヤリスは12月上旬、フィットも1月上旬くらいから先行予約受注を開始していたようで、それが前出の結果となりました。
なぜ、新型ヤリスと新型フィットの受注は好調なのでしょうか。双方の販売店スタッフは、次のように話します。
「当店では、12月6日(金)より新型ヤリスの受注を開始しました。その週末には、10台近い受注を頂いております。また、近隣店舗でも5台から15台ほど受注していたようでした。
ヤリスは、ヴィッツから車名が変わったものの、ヴィッツの流れを受け継ぐコンパクトカーです。しかし、お客さまにはまだ浸透しきっておらず、良くも悪くも新しいクルマという印象があるようです。
また、受注開始時は、お客さまにクルマを説明するための販売マニュアルなど、販売体制が整っていない状態にも関わらず、受注があったことには驚きました」
一方、ホンダの販売店は次のように話します。
「新型フィットは、先代から成熟したモデルといえます。クラストップの室内空間やハイブリッドのなめらかな走りなどが好評です。
さらに、ベーシック、ホーム、ネス、クロスター、リュクスといった5つのスタイルが選べる点も、幅広いお客さまから支持されるフィットとしては、選択肢がさらに広がったことで、販売台数が伸びるのではないか、と期待しております」
※ ※ ※
ヤリス(ヴィッツ)とフィットは、2000年代頃から定着した「コンパクトカー」というジャンルをけん引してきた2台です。
売れているクルマは、モデルチェンジを経るごとに、正常進化や先代との代わり映えを求められるものですが、この2台はその両方を上手く成熟させてきたことが、新型モデルでも好調な要因なのです。
■受注好調で…どのグレードが人気?
新型ヤリスと新型フィットが共に受注好調な要因とは、なんなのでしょうか。
新型ヤリスは、前身の「ヴィッツ」から一新し、アクティブで躍動感のあるデザインを採用。パワートレインは、1リッターガソリン、1.5リッターガソリン、1.5リッターハイブリッドの3種類をラインナップしています。
とくにハイブリッド車「HYBRID X」グレードのWLTCモード燃費は、36.0km/Lというクラス世界トップレベルを実現。
また、トヨタ初となる高度駐車支援システム「Toyota Teammate[Advanced Park(パノラミックビューモニター機能付)]」や、交差点右折時の対向直進車・右左折後の横断歩行者も検知対象とした最新の「トヨタセーフティセンス」など、高い安全支援機能が好評のようです。
グレード別の受注は、中間グレード「Z」、上級グレード「G」ともに約30%、また、ハイブリッド車を選択する人は約45%に及びます。
人気のオプションは、「バックガイドモニター」が約70%(HYBRID Z、HYBRID Gは標準装備)、インテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]が約50%(X“B package”、MT車除く)と、安全装備を装着するユーザーが多いようです。
一方、新型フィットのもっとも人気があるグレードはホームとなり、全体の46%と半数近くを占め、ベーシック(20%)、リュクス(15%)、クロスター(14%)、ネス(6%)と続きます。
新型フィットの売れ行きについて、ホンダ広報部は次のように話します。
「新型フィット全体としては、衝突安全性能や予防安全性能の高さやデザインが評価され選ばれています。
そのなかでも『ホーム』が選ばれている理由は、シンプルさをキープしつつ、コンビシートなどの装備の質の良さに加え、標準装備が多いことから、価格以上の価値を感じていただいているようです」
受注購入者の多くがハイブリッドモデル「e:HEV(イーエイチイーブイ)」を選択しており、全体の72%にも及ぶといいます。
また、新型フィットでは、細いピラーと水平・直線基調のインストルメントパネルなど、ドライバーの死角を減らす安心感のある心地よい視界を提供。
さらには、ホンダ初採用となる樹脂製マットで支えるボディースタビライジングシートなど、長距離ドライブでも疲れにくい快適な座り心地といった「さまざまな心地よさ」をコンセプトに開発されました。
※ ※ ※
新型ヤリスには、ラリーなどのモータスポーツでの展開を視野に入れた「GRヤリス」が2020年夏頃発売が予定されています。
新型フィットでは、ホンダの純正アクセサリーなどを手掛けるホンダアクセスや、無限ではスポーティな外観デザインを手に入れられるカスタムパーツが展開されています。
ライフスタイルが多様化するなかで、コンパクトカーという日常使いにとって重要な燃費性能や安全・快適性能を向上させつつ、個性を出している部分が売れる訳なのかもしれません。
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だから、俺は日産ノートe-POWER。
ジャズ(フィット):ヴェゼル(HR-V)と共に欧州で上位100位にも入らない車。