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【3気筒PHEV登場】レンジローバー・イヴォーク/ランドローバー・ディスカバリー・スポーツにP300e

新3気筒ターボガソリン+電気モーター

text:Lawrence Allan(ローレンス・アラン)

【画像】外観、ほとんど変わらず イヴォーク/ディスカバリー・スポーツ【内燃車ディテール】 全73枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


パンデミックで工場の操業停止に迫られているランドローバーだが、しっかり時代のトレンドは逃していない。ディスカバリー・スポーツPHEVとレンジローバー・イヴォークPHEVの2台を発表した。

どちらも社内開発となり、PHEV車両の技術マネージャーを務めるクリス・キャリーは、「エンジニアリングを大量投入した、まったく新しい技術」 だと説明する。英国では注文受け付けを開始しており、ランドローバーにとってはディフェンダーと同じくらい重要なモデルとなるだろう。

純EVはまだ持たないランドローバーだが、平均のCO2排出量の削減にも大きく貢献する。販売するモデル平均で規制値を達成できない企業は、多額の反則金を支払うことになるためだ。

PHEVパワートレインの開発は2016年に始まり、新プラットフォームのPTAの設計と同時に進められた。このPTAは、既にイヴォークやディスカバリー・スポーツに採用されている。

PHEV版には、どちらもP300eというグレード名が与えられる。199psの1.5L 3気筒ガソリンターボエンジン、インジニウムをフロントに搭載し、108psの電気モーターがリアアスクル側に備わる。トランスミッションは8速ATだ。

バッテリーは韓国サムスン製で、容量は15kWh。システム総合での最高出力は300ps、最大トルクは54.9kg-mになる。ランドローバーによれば、クラスをリードする環境性能を備えているという。

イヴォークなら燃費は71.4km/L

イヴォークP300eの場合、CO2の排出量は32g/kmで、燃費は71.4km/Lを主張。EVモードとして走行可能な距離は、WLTP値で65kmに達する。

7シーターも選べるディスカバリー・スポーツの方は、CO2の排出量が36g/kmで、燃費は62.1km/Lと若干落ちる。EVモードとして走行可能な距離も61kmとなる。

どちらも英国では社用車としての税金が安くなる。イヴォークの場合、2020年から2021年にかけての現物給付率は6%に留まる点が大きい。

環境負荷が小さいだけでなく、P300eはモデルの中で最も優れた動力性能も備えている。イヴォークP300eの場合、0-96km/h加速は6.1秒で、ディスカバリー・スポーツP300eは6.2秒だという。

両車ともに電気モーターの力だけで、135km/hまで出せる。それ以上の高速域では、抵抗を抑えるために電気モーターは切り離され、エンジンのみで走る前輪駆動になる。充電口は燃料の給油口とは反対の、リアフェンダーに設けられた。

一般的な家庭用充電器とモード2ケーブルを用いた場合、充電に要する時間は6時間42分。7kWのウォールボックスAC充電器を用いれば、1時間24分で80%の容量まで充電できる。DC高速充電器は32kWの容量まで対応し、30分で80%まで充電できる。

3気筒エンジンは、ベースとなった4気筒ユニットより37kgも軽量。フリクションも極めて少ない。ターボの反応を良くするため、排気ガスの流れも改善されている。

ランドローバーとして、すべてに妥協はなし

エンジンに組み合わされるのは、ベルト駆動されるスターター・ジェネレーター(ISG)。減速時などにエネルギーの回生を行える。トランスミッションはアイシン社製による新開発のもの。従来の9速ATより5kg軽量化され、洗練性と変速フィールを向上させたと主張する。

リアタイヤを駆動する電気モーターは、プロペラシャフトを必要とせず、駆動系統が車内空間に与える影響も抑えられている。

「すべての電動化技術を、効果的に空間を利用してパッケージングしています。燃料タンクとバッテリーは、車幅いっぱいに搭載されています」とクリス・キャリーは話す。

ちなみに燃料タンクは57Lもあり、PHEVとしてはかなり大きい。「(ランドローバーとして)すべてに妥協はありません。スペアタイヤを省いていませんし、車内空間も削っていません。オーバーハングも、最低地上高も変わりません」

イヴォークP300eの英国価格は4万3850ポンド(591万円)から。SEとHSEのトリムグレードと、Rダイナミック・パッケージも選べる。ディスカバリー・スポーツにもSEやHSEが提供されるが、Rダイナミクスのみの設定。価格は4万5370ポンド(612万円)からとなる。

発表時点では工場の生産は休止しているが、いずれのP300eも、英国では2020年下期前半には納車が始まる予定だという。

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