10月30日、2019年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTデイトナ(GTD)クラスチャンピオンとなったマイヤー・シャンク・レーシングが、来シーズンの布陣を発表した。今季のLMP2クラス王者マット・マクマリーをチームに迎え入れる。
IMSAシリーズのLMP2クラスでシリーズチャンピオンに輝いた21歳の若人が、同じシリーズで王座についたマイヤー・シャンク・レーシング(MSR)に加入し、マリオ・ファーンバッハーと86号車アキュラNSX GT3 Evoをシェアすることになった。
デイトナ24時間2連覇中のGRT、2020年はGTワールドチャレンジから退きIMSA GTDフル参戦へ
元ル・マン24時間レース最年少スタートドライバーでもあるマクマリーは、過去にポルシェカスタマーチームのパーク・プレイス・モータースポーツからIMSAのGTDクラスに参戦していたが、フル参戦の経験はない。したがって、彼にとって2020年シーズンは初のGTD全戦出場の機会となる。
そんなマクマリーは今季、IMSAシリーズと並行してブランパンGTシリーズ・エンデュランスカップにも参戦。元F1ワールドチャンピオンであるジェンソン・バトンの名を冠した、ジェンソン・チーム・ロケットRJNのホンダNSX GT3 Evoをドライブした。また、今夏にはHPDホンダ・パフォーマンス・デベロップメントにもインターンとして参加している。
MSR加入以前からNSX GT3 Evoでの経験を積んでいるマクマリー。彼は、2019年シーズンに、ファーンバッハーとともに栄冠を手にしたトレント・ハインドマンと入れ替わる形でチャンピオンチームに加わることになるが、この交代劇はハインドマンのFIAドライバーズステータスがシルバーからゴールドに変更されることを見越して行われたものだ。
MSRのプロトタイプカーを過去2度ドライブしているマクマリーは「再びマイヤー・シャンク・レーシングのドライバーに選ばれたことを光栄に思う」と語った。
「IMSAの2020年シーズンを戦う場所として、アキュラNSX GT3 Evoを走らせるMSRよりも良いチームを想像できないよ」
「ブランパンGTシリーズ・エンデュランスカップで経験したNSX GT3の素晴らしい走りと、HPDでのインターンシップの成功。そしてLMP2クラスチャンピオンを獲得したことから、(このチャンスを得る条件が)完璧に噛み合ったと思う」
チームに残留しMSRで2シーズン目を迎えることになるファーンバッハーは、連覇を狙う2020年シーズンに向けて次のように語っている。
「新しいドライバーとペアを組むときはいつもそうだが、僕たちは一緒に運転したことがないので、お互いをもう少し知る必要がある。近いうちに始まるいくつかのテストの間にそれができればと思っているよ」
MSRの共同オーナーであるマイケル・シャンクは、チャンピオンとして臨む新シーズンを楽しみにしているという。
「マリオはこの1年、本当に素晴らしい仕事をしてくれた。彼はこのチームの大きな財産であり、チャンピオンシップの獲得に大きく貢献した」とシャンク。
「マシュー(マット・マクマリー)が我々のもとに戻ってくることも非常にエキサイティングだ。彼は今年、ヨーロッパを戦ったNSXでも充分な経験を積んでおり、彼のスピードはここでも早い段階で見ることができるはずだ」
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