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長期テスト ホンダ・シビック(1) 10代目、納車直後の印象は

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長期テスト ホンダ・シビック(1) 10代目、納車直後の印象は

もくじ

ー 正気? ジャズからシビックへ
ー シビック新型 先代からどう変わったか
ー 納車直後 シビックの第一印象は
ー テスト車について
ー 追加した装備一覧
ー テストの記録

ジャガーE-PACE 2.0ℓ直列4気筒 インジニウムディーゼルに試乗

正気? ジャズからシビックへ

皆に嫌われていたホンダ・ジャズ(日本名:フィット)の長期テスト車をシビックに買い換えるというわたしの決断に、同僚たちは驚くとともに困惑していた。

彼らはなぜわたしがAUTOCARの記者であるにもかかわらずドライビングプレジャーや走行性能に定評の無いクルマを続けて選ぶというリスクを冒すのか理解に苦しんでいたようだった。

もちろん彼らの考えもわかるが、同意はしかねる。

おとなしいルックスのファミリー向けハッチバックが密かに持つ、使いやすさがどれくらいのものかを体感してみたいのだ。日々使うことで、じわりと感じる優しさ。なにも獰猛なタイプRだけがシビックではない。シビックはそうやって、周りのセダン、クーペ、ワゴンそしてクロスオーバーなどを、しばしば圧倒してきたのではあるまいか。

シビックの伝説は1972年から1975年まで販売された初代シビックに搭載されたエンジンが非常に低エミッションなことでアメリカ自動車産業を根幹から揺るがしたことに始まる。

これはホンダが2000年にとても不恰好な7代目シビックを発売するまで続いた(この型は今までのダブルウィッシュボーン式のフロントサスペンション廃してトーションビーム式のリアアクスルを採用するなど、スポーツモデルにも関わらず今までにない改悪が行われたというのがAUTOCARの判断だ)。

しかし、この10代目シビックは全く新しいものだ。

シビック新型 先代からどう変わったか

先代よりもより長く低く幅広くなり、新設計プラットフォームに完全に独立したリアサスペンションを採用している。また、新しいターボエンジンにより高い運動性能を取り戻した。

そして、スタイリングだ。過去を振り返れば、2世代にわたって型破りで賛否両論あるルックスであったが、それがまた新たな型破りで議論を呼びそうなルックスへと進化したのだ。このクルマがカッコよかったり整っていると言えるかはさておき、最低限この複雑な造形がひとびとの注目を浴びるのは間違いない。

レイモンド・ローウィというデザイナーの「ありふれたものを売るためには、ひとが驚くようなものにしなかればならないが、ひとが驚くものを売ることでそれを有名にすることができる」という格言を思い起こさせる。

つまり、このクルマに取り入れられた変化こそがクルマ好きたちが再びシビックに目を向けることにつながり、ひいてはわたしが長期テストに選ぶことになったのだろう。

今回長期テスト車として選ばれたのは1.0ℓVTECエンジンを搭載したSRというグレードだ。われわれの以前のテストによれば、この129psを発揮する新型の1.0ℓ3気筒ターボエンジンはよりパワフルな1.5ℓ4気筒エンジンよりも魅力的とのこと。

数値上のパフォーマンスも重要だと思うが、0-97km/hを10.9秒でこなし最高速は204km/hをマークする。また、より印象的なのは19.6km/ℓの公称燃費と117g/kmのCO2排出量だ。

このシビックの運動性能に対する疑いは、装着された太いタイヤを見れば晴れるだろう。ハンカチほどの大きさしかないエンジンを持つファミリー向けハッチバックが数年前のタイプRよりも太い235/45R17のタイヤを履き、路面に食いついているのだ。この黒いアロイホイールだって、かなりのことをやってくれそうだ。

SRグレードの見た目も良い。シビックはどのグレードも装備が充実しており、標準で自動ブレーキなどの先進のアクティブセーフティ技術が取り込まれている。さらに、このSRでは自動ワイパーやデュアルゾーンのエアコン、リアビューカメラなどが追加されている。

乗り込んでみての第一印象は良いものだった。

納車直後 シビックの第一印象は

車高はゴルフやフォーカスよりも明らかに低められており、着座位置も低い。シートバックの角度はより微調整しやすいダイヤルではなくレバー式だが、最適なポジションを見つけるのに苦労はしなかった。

また、新しい内装は今までのわかりにくい2層のダッシュボードを廃し、より一般的なわかりやすく配列されたスイッチ類に置き換わっている。

少なくとも前席は十分な広さがあるが、傾斜したルーフラインが後席のヘッドルームにどの程度影響するかは追ってレポートする。そして荷室部分にも大きな空間があるように思える。

以前のホンダ・ジャズとは対照的に、このシビックに対する第一印象は良いものだった。この(ホンダ車としては)驚くほど控えめな5500rpmから始まるレッドゾーンが設定された3気筒エンジンはリニアなパワー特性とフラットなトルクででこのシビックを加速させる。

そしてステアリングも正確でギアも精巧な出来である。わたしは今後6カ月間にわたるこのシビックのテストを楽しみにしているし、同僚の憂慮も取り除かれることになるだろう。

テスト車について

モデル名:ホンダ・シビック1.0 VTEC SR
新車価格:2万340ポンド(314万円)
テスト車の価格:20340ポンド(314万円)

追加した装備一覧

無し

テストの記録

燃費:13.7km/ℓ
故障:無し
出費:無し

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