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ライバルが選ぶ“今、日本一速いドライバー”は山下健太【GT500全ドライバー/エンジニアに匿名アンケート】

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ライバルが選ぶ“今、日本一速いドライバー”は山下健太【GT500全ドライバー/エンジニアに匿名アンケート】

 6月末に行われた富士スピードウェイでの公式テストを皮切りに再始動したスーパーGTだが、いよいよ今週末、待ちに待った開幕戦が行われる。例年と異なる短期決戦を制するのはどのチームなのか。

 オートスポーツ本誌では開幕に先駆け、今季のスーパーGT GT500クラスを戦う全ドライバー/エンジニアに匿名のアンケートを実施した。声を大にしては言えないが匿名なら言えるホンネが見え隠れする。今回はごく一部ではあるが、その結果をご紹介しよう。

スーパーGT開幕戦ではサーキット外でレースクイーンたちと交流できるライブビューイングや配信イベントを実施

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 GT500ドライバーと言えば、誰もが認める国内トップドライバー。プロが速さを認めるプロをあぶり出す「『ナチュラルな速さ』を持っていると思うドライバーは誰?」という設問で最多の8票を集めたのは、昨年大嶋和也とともにGT500クラスを制した山下健太だ。

 山下に票を投じたライバルたちは「どのカテゴリーに乗ってもすぐに対応できて結果を残すイメージ」、「スーパーGTでもスーパーフォーミュラでも、どんなクルマでも速く走れる」と評価しており、その適応力の高さが表を集める一因であったことがうかがえる。

 山下本人は「正直、一発がすごく速いという感じではないと思います」と謙遜しつつも「海外を含めたどんなサーキットやクルマでも、すぐに慣れてしまうのは強みかもしれません。新しいコースやクルマに苦労した記憶はない」と話す。弘法筆を選ばず、と言ったところだろうか。

 山下と1票差となる7票を集め、この部門で2位となったのは、今年GT500にステップアップする福住仁嶺だ。まだこのクラスで実際にレースを戦ったことのない福住だがこれまでFIA F2選手権などの欧州のレースで経験を積んだほか、スーパーフォーミュラではデビュー戦となった2018年の開幕戦鈴鹿では、予選で2番グリッドを獲得した実績がある。

 現時点では、FIA F2とスーパーフォーミュラともにポールポジション、勝利はゼロ。しかし、フォーミュラカテゴリーでの活躍が、GT500ドライバー/エンジニアの目に印象的に映ったに違いなく、「とても器用なドライバーだと思う。スピードをコントロールする能力に長けている」という声があるように、ナチュラルな速さとうまさを兼ね備えているドライバーであると評価されているようだ。

 また、3位となったのは野尻智紀。ホンダの国内活動で欠かすことのできないドライバーである野尻だが、本人に言わせれば、先述のふたりと比較して「初めてのモノに対してすぐ対応できるような器用さはない」という。

 それでも、クルマの状態を感じ取り、どう走らせるべきなのかを「論理的に考えて速さを高めていくことには自信がある」とコメントするとおり、スタイルは違えどハマったときの速さは一級品であることは間違いない。

 今回“ナチュラルな速さ1位”に輝いた山下は、富士スピードウェイで行われた公式テストでステアリングを握ったDENSO KOBELCO SARD GR Supraをへイキ・コバライネンの代わりにドライブすることが決まっている。スポット参戦と言えど、昨年のGT500チャンピオンがどんな走りを見せるのか注目だ。

 一方、同2位、3位のドライバーはコンビを組み、ARTA NSX-GTを操る。ナチュラルに速い福住と、論理的にスピードを追求できる野尻の組み合わせは、ライバルたちにとっては非常に厄介だろう。

 オートスポーツ本誌では「追いついたときに力を発揮する(抜く)ドライバー」、「組んでみたいドライバー」、「モテそうなドライバー」など硬軟織り交ぜた全23問に対する回答を得ている。その詳細は7月3日に発売したオートスポーツNo.1533に掲載されている。




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