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ボルボ、EV販売好調 高級SUV「社内予測を大幅に上回る」受注 航続距離580km

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ボルボ、EV販売好調 高級SUV「社内予測を大幅に上回る」受注 航続距離580km

次世代EV、予想を上回る反響

ボルボは、昨年発表された新型SUV「EX90」に対する反響について、同社の予想を大きく上回ったとしている。

【画像】ボルボの次世代を語る大型電動SUV【新型EX90と兄弟車ポールスター3、現行XC90を写真で見る】 全62枚

新型EX90は、従来のXC90に相当する大型のバッテリーEVで、初回生産分はすでに完売し、受注数が「最も大胆な社内予測」を上回ったという。これに先立ち、ボルボはEX90が販売停止になったと発表したが、英国では引き続き注文可能だ。

今年初め、ボルボのCEOであるジム・ローワン氏はAUTOCARに対し、EX90は2024年の販売開始に向けて、当初はごく少量生産にとどめると語っていた。

また、近く導入が予定されている小型SUVのEX30(仮称)との関係については「ラインナップのトップとテール」と述べており、ブランド最小モデルがEX30、最大モデルがEX90になるようだ。

ローワンCEOによると、EX90は「ボルボが今いる場所と、これから向かう場所を示すもの」であり、自動車の衝突死亡事故ゼロを目指していることから、安全性に関する新基準を設定するという。

EX90は、フラッグシップのEV専用モデルである。既存のXC40リチャージ、C40リチャージに続く同社3番目のEVだが、プラットフォームには初めてSPA2を採用した。

先進の安全機能も搭載

スタイリングとしては、XC40リチャージに見られるパネル型グリルや直立したテールライトなど、EVにおなじみのデザインを踏襲している。また、航続距離を伸ばすために空力効率にも磨きをかけ、空気抵抗係数はCd値0.29を謳う。

パワートレインはツインモーター/四輪駆動で、最高出力407ps、最大トルク78kg-mを発生させるが、パフォーマンスモデルは最高出力517ps、最大トルク92kg-mとなる。いずれも最高速度は180km/hに制限される。また、より低出力のシングルモーター仕様も導入予定である。

容量111kWhのバッテリーを搭載し、電力消費効率は1kWhあたり4.7km、1回の充電での航続距離は580~586kmとされる。最大250kWの充電に対応し、30分で10~80%の充電が可能だという。

ボディサイズは、全長5037mm、全幅1964mm、全高1747mm。現行のXC90より全長、全幅ともに大きいが、全高は若干低い。車両重量は2818kg。7人乗りでトランク容量は310L、3列目シートを畳んだ状態(5人乗車時)で665L、2列目も畳むと1915Lになる。足回りとしては、22インチのアルミホイールとエアサスペンションが標準となる。

EX90の最大の特徴は、安全性に関するソフトウェア、ハードウェアにある。注目すべきは、LiDARを標準装備(センサーをルーフ前端に搭載)し、他のセンサーやカメラを補完して運転支援能力を底上げしていることだ。

発売当初は、車線変更支援のステアリング・サポート機能が追加された運転支援システム「パイロット・アシスト」が搭載される予定だ。ボルボによると、将来的に特定の条件や場所で「監視なしの自動運転」を実現する機能をOTAサブスクリプション方式で提供するという。また、車内センサーでドライバーの目の集中力を測定し、注意散漫や居眠り運転を警告する。

こうした新しい安全機能とインフォテインメント・システム、バッテリー管理システムは、Nvidia DriveとクアルコムのSnapdragon Cockpitプラットフォームを使用したコアソフトウェアによって制御される。

定額制サブスクでも販売

ダッシュボードは、グーグルベースのインフォテインメント・システムを搭載した14.5インチのセンタータッチスクリーンを中心に構成されている。OTAアップデートに対応するため、5G接続機能を標準装備する。

上位モデルでは、ドライバー監視システム、パノラミック・ガラスルーフ、25スピーカーのBowers & Wilkinsオーディオシステムなどを装備する予定だ。スマートフォンをキーとして使用できるほか、充電管理などのサービス用のアプリも開発中だという。また、双方向充電に対応し、家庭の電力を賄うこともできる(一部市場でのみ展開)。

インテリアは、ペットボトルやコルクなどのリサイクル素材を使用したテキスタイル「ノルディコ」で仕上げられる。

EX90の特徴の1つとして、天然素材や「責任ある調達先」の素材を多用している点が挙げられる。ボルボによると、EX90にはリサイクル・スチールを15%、リサイクル・アルミニウムを25%、そして約48kgのリサイクル・プラスチックとバイオベース材料(車両全体のプラスチックの約15%)が使用されているという。

EX90の生産は、今年末から米チャールストン工場で開始し、その後、中国・成都でも生産する予定だ。ボルボは、両工場における生産活動を気候に影響を与えないようにするとしている。納車開始は2024年初頭を予定。

欧州では、標準モデルより装備が充実した初期限定モデルの価格目安が提示されている。まず、EX90ツインモーター・ウルトラは9万6255ポンド(約1630万円)から、定額制のサブスクリプション・サービス「Care by Volvo」では月額1599ポンド(約27万円)となる。上位のEX90ツインモーター・パフォーマンス・ウルトラは10万555ポンド(約1700万円)から、サブスクリプションの場合は月額1699ポンド(約28万円)となる。

ボルボは2030年までにEV専用ブランドに移行する計画で、EX90以降は毎年新型EVを発売していく。EX90に続くモデルは未発表だが、エントリーモデルの小型SUVが開発中であることが知られており、現行のXC60に相当する中型EVも導入される可能性が高い。

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みんなのコメント

2件
  • 日本では大きすぎるし、EVのインフラ整ってないし、約3トンの重さでは幅広の立体パーキングでも破壊してしまう恐れ。
  • ボルボと言えば中国資本になったんだよね。
    デザインもイマイチだし、買いたい気持ちは無いかな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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