ACOフランス西部自動車クラブのピエール・フィヨン会長は、アジアン・ル・マン・シリーズにおけるハイパーカークラスのローンチシーズンについて控えめな見通しを示し、2026/2027シーズンのグリッドに並ぶのは「2~3台」であると予想している。
ル・マン24時間開催中の定例記者会見で発表されたように、WEC世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で使用されているトップクラスのプロトタイプ・プラットフォームの導入が、ACOとSROが運営するアジアン・シリーズにも拡大される。
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ハイパーカーがプロ/アマ形式で開催されるのはこれが初めてとなり、各ラインアップにはブロンズドライバーが必須となる。また、エントリー車両はプライベーターチームのみとなる。
■目的は「アジアのジェントルマンドライバーを惹きつけること」
Sportscar365の独占インタビューでフィヨン会長は、ブロンズドライバーの重要性を強調した。
「つまり、特別な教育を受けたブロンズドライバーが必要となるということだ」とフィヨンは述べている。
「これは運転しやすいクルマではない。非常に高性能なクルマであり、技術的にはGT3やLMP2よりも運転が難しいものだ」
「我々の目標は、アジアのジェントルマンドライバーを惹きつけることだ。彼らがビッグブランドのクルマを運転するのが好きなのは、ご存じの通りだ」
初年度の参戦台数について尋ねられると、フィヨンは次のように答えた。
「最初のシーズンは、おそらく2台から3台になるだろう」
「そこでは、フェラーリとポルシェがクライアントであることは知っている。もちろん、将来的にはマクラーレン、フォード、アルピーヌといった他のメーカーもクライアントを持つようになるかもしれない」
「どうなるかは分からない。我々が発表したいのは、このシリーズをファクトリーチームではなく、プライベーター向けのハイパーカーとしてオープンにすることだ」
フィヨンは、かつてWECハイパーカーに参戦していたグリッケンハウス、ヴァンウォール、イソッタ・フラシーニといったチームが、カスタマーの手に渡ったマシンでこのクラスに参戦できるかどうか尋ねられると、「もちろんだ」と答えた。
■『もう満杯』のWECに代わる行き先へ
ル・マン・エンデュランス・マネジメントのフレデリック・ルキアン代表は、「WECにも参戦しなければいけないという義務はない。すべてのマニュファクチャラーが参戦できる」と付け加えた。
「カスタマーレース事業を展開するのはメーカーの判断だ。また、我々はアジア市場への進出という野望も依然として持っている。そのためには、このカテゴリーが必要なのだ」
WECのグリッドは、ファクトリー・ハイパーカーの大量投入によりほぼ満杯の状態にあるため、ルキアンはアジアン・ル・マン・シリーズがプライベーターにとって理にかなった行き先になると考えている。
「WECでこれほど大きな成功を収めるとは予想していなかった。いまや『満杯』と言ってもいいだろう」と彼は語った。
「ハイパーカー規定が発表された時、カスタマーレースを行う可能性については誰もが同意していた」
「WECにプライベーターカーを追加するのは非常に難しいだろう。グリッドは満杯だからね」
「繰り返しになるが、アジアン・ル・マン・シリーズという構想は、OEMからの強い要望に応えるものだが、それだけではない。アジアにおけるメディア露出という点でも、この選手権をより強力なものにしたいと考えている」
一方、フィヨンは、当面の間LMP2をトップカテゴリーとするELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズに、ハイパーカークラスを導入する計画はないと強調した。
「ヨーロッパにはELMSがあるが、WECもある」と彼は説明した。
「耐久レースのピラミッドだ。ELMSではLMP2がトップカテゴリーであり、我々はLMP2がトップカテゴリーであり続けることを望んでいる」
「アジアはまた別の大陸だ」
[オートスポーツweb 2025年06月18日]
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みんなのコメント
LMDhをお金持ちのカスタマーに売るビジネスの場を作りたいならそう言えばいいのに。
それなら、そもそもGT3と混走させるよりLMHとLMDhとLMP2でクラス分けした方が、よっぽどビジネスにならそうです。