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「アルシオーネVRターボを2台所有する変態オーナーの愛機」1.8L+3速ATにゾッコン!【ManiaxCars】

掲載 更新 10
「アルシオーネVRターボを2台所有する変態オーナーの愛機」1.8L+3速ATにゾッコン!【ManiaxCars】

80年代のゲーム画面みたいなデジタルメーターが斬新すぎる!

1.8Lターボと3速ATの組み合わせが非常に良い!

「アルシオーネVRターボを2台所有する変態オーナーの愛機」1.8L+3速ATにゾッコン!【ManiaxCars】

AA型レオーネベースの2ドアスペシャリティクーペとして誕生したAX型アルシオーネ。1985年6月に発売され、当初1.8Lフラット4SOHCターボのEA82型エンジンを載せる4WDモデルVRターボ(AX7)と、FFモデルVSターボ(AX4)の2グレードで展開した。

いずれもミッションは5速MTと3速ATが用意され、4WDはパートタイム式。3速AT仕様のトランスファーには油圧多板クラッチ式(MP-T)が採用され、FF/4WDの容易な切り替えや4WD走行時のタイトコーナーブレーキング現象の緩和を実現していた。

1987年7月、新開発となる2.7Lフラット6SOHC搭載の2.7VXが追加され、VRターボはVRに、VSターボはVSにグレード名を変更。ATの4速化も図られ、トランスファーが油圧多板クラッチ式からアクティブトルクスプリット式(ACT-4)に進化した。

そんなアルシオーネでまず注目したいのは外装デザイン。エアロダイナミクスに拘り、当時世界最高レベルのCd値0.29(VSターボ)を実現した直線基調のスタイリングは、今見ても斬新だ。

取材車両は前期型VRターボで、心臓部に搭載するのは、ボア径92.0φに対して、ストローク量67.0mmと極端なショートストローク型となるEA82型。その特性は意外にも低中速型で、最大トルク20.0kgmを2800rpmで発生する。また、油圧ラッシュアジャスターを採用するなど、メンテナンスフリー化も図られている。

L字型2本スポークのステアリングホイールや、ステアリングコラム一体型のサテライトスイッチが独特なインパネ周り。サテライトスイッチはステアリングチルト&テレスコに、メーターパネルはチルトに連動して移動する。中央のエアコン吹き出し口の下には、走行時の時間と距離に関する6項目の情報を切り替え表示するトリップコンピュータを装備。

VRターボのAT車のみにオプション設定されていたエレクトロニック・インストルメントパネル。上段右にスピード、左にエンジン回転数がデジタル表示される。下段のバーグラフは右がブースト圧、左がエンジン回転数で、奥から手前に向かって伸びてくるのが違和感ありまくり。真ん中のイラストは車高や4WDモードを表す。

サイドブレーキ脇のスライドレバーはエアコンの温度調整&風量切り替え用だ。

その後方には、エアコンのメインスイッチや外気導入/内気循環切り替えスイッチなどが並ぶ。また“4WD AUTO”スイッチを入れておくと、FF走行時でも急加速&減速時、降雨時(ワイパースイッチオン状態)に自動的に4WDに切り替わる。

前席はスポーティタイプのセミバケットシートを装備。表皮には最高級モケットが使われ、運転席にはランバーサポートとシートリフター機能も備わる。

後席は2人がけ(乗車定員4名)で大人が乗るにはちょっと窮屈な感じ。背もたれを前に倒すとトランクスルーになる。

足回りは、エレクトロ・ニューマチック・サスペンション(EP-S)が採用され、前ストラット式、後セミトレ式サスペンションと合わせて常にフラットな姿勢と乗り心地をキープしてくれる。ノーマルの最低地上高は165mmだが、スイッチ操作で30mm上げることも可能。しかも、80km/h以上で自動的にノーマル車高に戻り、50km/h以下になると再び車高が上がるという制御も行われる。

スタイリングも装備も先進的かつ変態なアルシオーネVRターボ。しかし、本当に変態なのはオーナーで、実はもう1台VRターボの3速AT車を所有してるのだ。筋金入りの“アルシオネリスト(?)”である。

■SPECIFICATIONS

車両型式:AX7
全長×全幅×全高:4450×1690×1335mm
ホイールベース:2465mm トレッド:FR1425mm
車両重量:1140kg
エンジン型式:EA82
エンジン形式:フラット4SOHC+ターボ
ボア×ストローク:φ92.0×67.0mm
排気量:1781cc 圧縮比:7.7:1
最高出力:135ps/5600rpm

最大トルク:20.0kgm/2800rpm
トランスミッション:3速AT
サスペンション形式(F/R):ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ:FR185/70R13

TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)

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