オンロードとオフロードの二刀流モデル
オンロードもオフロードも得意とする二刀流モデルは、ディープなクルマ好きを強く誘惑する。最近ではポルシェが911 ダカールを、ランボルギーニがウラカン・ステラートをリリースした。入手できた人は、極めて限られたとはいえ。
【画像】オン/オフ兼備が面白い ディフェンダー・オクタ ノマド 2 マスタング・マッハE ラリー 全139枚
2025年にも、選択肢は残されている。グレートブリテン島南西部、ウェールズ州のオフロードコース、スウィートラム・モータースポーツ・コンプレックスに揃った3台は、その精鋭といえる。
リアエンジンの後輪駆動から、バッテリーEVの四輪駆動まで、パッケージングは多様。今回はその1台、V8エンジンの最強ランドローバー・ディフェンダー、オクタの登場を祝うべく、濃密な個性を楽しんでみたいと思う。
アリエル・ノマド 2は、最高出力309psに車重715kgの俊足バギー。フォード・マスタング・マッハE ラリーは486psに2343kgだが、635psで2510kgのディフェンダー・オクタより0-100km/h加速を素早くこなす。果たして、ベスト・ファンな1台とは?
ノマド 2の開発予算はオクタのダンパー以下?
スペースフレーム構造に、ロングストロークのサスペンションが与えられたノマド 2。その車両開発予算は、ディフェンダー・オクタの6Dダイナミクス・インターリンク油圧ダンパーの開発予算より、小さかったはず。
対するマッハE ラリーは、専用サスにホワイトのアルミホイール、オールシーズン・タイヤ、アンダーボディ・ガードなどで武装してある。だが電動ファミリーSUVに、2250ポンド(約44万円)のオプションを追加しただけ、といっても間違いではない。
今回のスウィートラムのコースは、道幅が狭い。せいぜい、ノマド 2を2台並べられる程度。路面は乾燥し、土の上に大小様々な砂利が浮いている。巻き上がった砂埃を、透過する太陽光が美しく輝かせるが、非常に滑りやすい。グリップは期待できない。
カーブには穴が点在し、ストレートのワダチは深い。中にはイノシシくらいの岩もある。逆バンクの下り坂や、速度次第でジャンプする丘もある。ここでは、大パワーは有効ではない。太いトルクも、充分なトラクションがなければ活きない。
オンロードでは快適 桁外れの悪路走破性
とはいえ、ディフェンダー・オクタは大きく重いが、相当に過酷な条件も想定されている。人工的なコースへ、怯える必要はまったくない。ここまでの道のりも快適だった。駆動系は強化され、剛腕級の加速力を得つつ、長距離での快適性も失っていない。
同時に、悪路での走破性は桁外れ。晴天続きで、コースを横切る川の水量は少なかったが、ディフェンダー・オクタの渡河水深は最大1m。大雨の翌日だったら、他の2台は浅瀬か橋を探すことになっただろう。
便利なことへ慣れた現代人がアドベンチャーを謳歌するには、どれだけの物量を携行できるかも、重要な鍵の1つになる。その点で、ワゴンボディを背負うディフェンダーのアドバンテージは大きい。
マスタング・マッハE ラリーがそれに続くが、運べるエネルギー量には限りがある。最大337kmぶんの電気しか、駆動用バッテリーは蓄えられない。スウィートラムに到着した時点で、充電量は75%に減っていた。最寄りの急速充電器は、40km先にある。
特別な休日に運転へ没入するためのクルマ
それでも、マスタング・マッハE ラリーはすこぶる面白かった。残りの航続距離へ気を配る必要性が、気持ちを時々冷めさせたけれど。夕方まで走り込んでも、充電器に到達するのに充分な電気を残すことはできた。
ここまでシリアスな状況でなければ、ゼロエミッションのオフローダーとして毎日を盛り上げてくれるに違いない。お値段は7万6790ポンド(約1497万円)とお手頃ではないものの、速くて実用的。ラリーカー風の見た目で、5ドアの5シーターだ。
ノマド 2は正反対。特別な休日に、運転へ没入するためのクルマといえる。多少汚れることを覚悟すれば、楽しさは最上級。ルーフマウントのスポットライトにオーリンズ社製のTTXサスペンション、ウインチが装備され、見た目もカッコいい。
今日の試乗車には、アクリル製のサイドプロテクターとカンバス製のルーフが備わり、ある程度の砂埃や水しぶきから、ドライバーを守ってくれた。公道では、視線を集めること間違いなしだ。
この続きは、オン/オフ兼備が面白い(2)にて。
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