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ボルボXC40アルティメイトB4 AWD試乗 軽快ドライブフィール BEV一歩手前のベストチョイス

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ボルボXC40アルティメイトB4 AWD試乗 軽快ドライブフィール BEV一歩手前のベストチョイス

初のフェイスリフト ラインナップも変化

ボルボのXC40シリーズはMY23で初のフェイスリフトを受け、ラインナップが刷新されている。

【画像】サイズはほぼ同じ【ボルボXC40アルティメイトB4 AWDとメルセデス・ベンツGLA 200d 4マティックを比較】 全63枚

MY20ですでに全車モーターを搭載し電動化されていたXC40シリーズ。

今回の改変でPHEVのB5が落とされ、同じガソリン4気筒MHEVながらB4とは最高出力が異なるB3が加わっている。

そして先頃、BEV版のXC40リチャージも上陸を果たしている。

ラインナップを整理すると、ガソリンエンジンのMHEVはFWDのB3とAWDのB4。一方BEVはFWDのシングルモーターとAWDのツインモーターという全4モデルで構成されることになる。

また今回はトリムレベル(グレード)の呼び名もひととおり変更されている。

XC40の場合はこれまでのベース、モメンタム、インスクリプションから、新たにプラス、プラスプロ、アルティメイトという名称に変わっているのだ。

今回試乗したXC40はアルティメイトB4 AWD。というと内容は以前のB4 AWDインスクリプションと内容的には一緒と思いきや、2L 4気筒エンジンがミラーサイクル化されているという。

これに関連して新型のターボやオイルポンプが採用され、さらにトランスミッションは以前の8段ATから7段DCTに変わっている。

2030年にBEV専業メーカーとなることを目指しているボルボなので、内燃機に関してはもう開発を終えていると思っていたのだが、既存の内燃機のブラッシュアップにも余念がなかったのである。

室内の変更点 気になったところも……

今回のXC40のフェイスリフトでは外観にも少しだけ手が加えられている。

正面から見ると四角くかったヘッドランプが三角形に近い形状に変わり、これにあわせてフロントバンパーも斜めのラインが強調されたものに変更されている。

それでもクルマ全体の印象はこれまでと大きく変わっていないし、デビューから5年が経ったとはいえXC40のスタイリングに古さは少しも感じられない。

運転席に座り室内の変更点を確認する。

ボルボのインフォテインメントはすべてグーグルオートモーティブサービスに変更されており、センターモニター内の表示も以前よりシンプルになっている。

もちろんグーグルアシスタンスの音声コントロールを使って目的地を設定したりオーディオや空調を操ることも可能。

今回は音声ではなくタッチパネルで操作してみたのだが、慣れていないためスムーズにはいかなかった。

オーナーならば音声コントロールに慣れた方がいいかもしれない。

試乗車は最上級グレードのアルティメイトだったのでシートは本革が使用されていたのだが、素材自体が硬めだしクルマの雰囲気にもあっていないように感じた。

XC40にはプラスプロに採用されているテキスタイルコンビネーションのシートが相応しいと思う。

また前席の空間はたっぷりとしているのだが、後席は見た目の印象ほどには広くないという点も気を付けるべきポイントだと思う。

4~5人乗りで長距離ドライブを多くこなすのであればXC60の方が相応しいと思う。

ドライブフィール ライバルGLAより軽快

XC40の走りの特徴は、パワートレインでもシャシーでも、どこか1か所が突出している感じがしない点だろう。

ボディやアシが硬すぎる感じもしないし、逆に緩くて不満ということももちろんない。

例えばトルコンATからDCTに機構が変わった今回でも、シフトのダイレクト感が強調されるようなことはなく、滑らかな変速に徹していた。

XC40アルティメイトB4 AWDの4440mmという全長や1720kgという車重、さらに235というタイヤ幅もメルセデスGLA 200dとほぼ一緒なのだが、ドライブフィールはボルボの方がはるかに軽快に感じられる。

角ばって背の高いボディはコーナリングでそれなりにロールを許容するが、それも自然な感じで返って違和感がなく感じられる。

XC40シリーズの売れ行きは発売以来好調で、今年もこれまでのところ激戦区であるCセグメントSUVのカテゴリーでトップシェアを堅持している。

とはいえXC40を選ぶカスタマーはドイツのライバルやレクサスUXあたりと比較するのではなく、指名買いをしているように思う。

その際、今年から追加されたBEV版であるXC40リチャージとなら比較検討する人もいると思う。

決め手となるのは使い方や自宅に充電設備を設置できるかどうかにかかってくると思う。

だが個人的には本邦デビューしたてのリチャージより、今回試乗してバランスよく熟成されていることが確認できたMHEVモデルの方が魅力的だと感じている。

ボルボXC40アルティメイトB4 AWDのスペック

価格:569万円
全長:4440mm
全幅:1875mm
全高:1655mm
ホイールベース:2700mm
車両重量:1750kg
パワートレイン:直列4気筒1968ccターボ+電気モーター
最高出力:197ps/4750-5250rpm
最大トルク:30.6kg-m/1500-4500rpm
ギアボックス:7速DCT

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