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SUVブームは30年前を超えられるか?? 1990年代に大活躍したクロカン名車の雄姿

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SUVブームは30年前を超えられるか?? 1990年代に大活躍したクロカン名車の雄姿

 無骨で四角いボディに高い車高、オーバーフェンダーとビッグサイズのオフロード用タイヤを装着し、フロントにはウインチを付け、野山や砂漠を駆け抜ける――。90年代に一世を風靡した、クロカンSUV(当時はRVといっていた)。

 SUVの主流が、流麗なプロポーションのクロスオーバーSUVである現代に、これらのクロカンを見かけると、実に新鮮でカッコイイと感じる。実際に、アウトドアブームも手伝って、ファッション感覚で古いクロカンに乗る若者も多いようだ。

国産車に負けないコストパフォーマンス! 魅力あふれる輸入車SUV 2台

 今回は、90年代に活躍したクロカンSUVを、国産車を中心に振り返ってみようと思う。SUVが大流行してる現代だが、今回取り上げたクルマはすべて、国内ではすでに絶版となってしまっている。

文:吉川賢一
写真:TOYOTA、NISSAN、MITSUBISHI、ISUZU

【画像ギャラリー】いま見てもカッコイイ!! 逞しくて美しい、90年代のクロカンたちをギャラリーで振り返る

トヨタ ハイラックスサーフ

 90年代クロカンでまず外せないのが、トヨタ「ハイラックスサーフ」だ。ピックアップトラックのハイラックスをベースにしたモデルであり、凛としたフェイスや、おしゃれなボディデザインで、当時の若者たちに大人気となった。90年代に発売されていたのは、2代目のN130系(1989~1995)と、3代目のN180系(1995~2002)だ。

 V6エンジンを搭載し、マルチモード4WDと呼ぶセンターデフ付パートタイム4WDを備えるなど、走りのポテンシャルも高く、評判も良かった。テレビCMでは、BGMにSTOMP(楽器を使わずに道具や手足を使って音を出す)を採用し、若いダンサーたちがクルマの周りを踊りまわる、という演出が新鮮で印象的だった。

 日本では、2009年にランドクルーザープラドに統合されるかたちで、販売終了となったが、海外では、現在も通算5代目が「4Runner」という名称で販売されている。

2代目ハイラックスサーフ 従来のFRPトップからスチール一体ルーフや、ボディ各部のフラッシュサーフェス化でよりスポーティになった

日産 テラノ

 そのハイラックスサーフ最大のライバルが、日産「テラノ」だ。ピックアップトラックであるダットサントラックをベースとするクルマで、90年代に発売されていたのは、初代テラノのWD21型(1986~1995)と2代目のR50型(1995~2002)。ちなみに2代目テラノは、95~96年の日本カーオブザイヤー特別賞を獲得している。

 キャッチコピーは「100分の1から1000分の1秒へ」。スカイラインGT-Rにも搭載されていた4WDシステムである、最新のオールモード4×4を備えており、走行条件に応じて前後輪のトルク配分を100:0から50:50(直結)の範囲で制御、ハイラックスサーフよりもオフロード走行性能は優れていた。CMソングは、電気グルーヴの「シャングリラ」。コチラも若者をターゲットにしたクルマであった。

初代テラノの2ドアモデル 先日、みなとみらいの日産ギャラリーに展示されていたが、その洗練されたデザインは、今でも通用するのでは? と思うほど、カッコよかった

いすゞ ビッグホーン

 いすゞ自動車の最高傑作といえる「ビッグホーン」も、90年代に大活躍したクロカンだ。90年代に発売されていたのは、初代のUBS10/50系(1981~1991)と、2代目のUBS20/60/70系(1991~2002)。

 初代モデルから、レカロシートやMOMOステアリングといったスポーツカスタムを施されたスポーティーなグレード「イルムシャー」や、ラグジュアリー仕様の「エクスポート(のちに登場するスペシャルエディション「ハンドリング・バイ・ロータス」の前身)など、バリエーションも豊富だった。

 ちなみに、ショートボディ(2ドア)にV6ガソリンエンジンを組み合わせ、リアLSDを標準装備したスポーツグレードのイルムシャーRSは、1994年のパリ・ダカールラリーの市販車無改造部門にてクラス優勝を果たし、ビッグホーンの速さと耐久性を証明した。

 しかしながら、2002年、いすゞは日本国内における乗用車事業から完全に撤退。ビッグホーンも販売終了となった。

2代目のビッグホーンは1991年12月に登場したクロカンだ 最高出力200psを発生する3.2L、V6エンジンを搭載 ちなみに2ドアのイルムシャーRSは1994年のパリダカでクラス優勝を果たすなど、走りの良さと耐久性の高さを証明した

三菱パジェロ

 そして、これらクロカン人気の火付け役となったのが、三菱「パジェロ」だ。パリダカで幾度も優勝を成し遂げた、日本のモータースポーツのレジェンドカーでもある。90年代に発売されていたのは、初代のL140系(1982~1991)と、2代目のV20/40/50系(1991~1999)、3代目のV60/70系(1999-2006)だ。

 特に、1991年に発売された2代目パジェロの時代には、ランドクルーザープラド、ハイラックスサーフ、テラノなどの人気モデルが続々とモデルチェンジを果たし、国産クロカン4WDカテゴリは大いに盛り上がった。

 2代目パジェロには、「スーパーセレクト4WD」という、当時最新の4WDシステムが採用されていた。また1997年に限定2500台で発売されたパジェロエボリューションは、パリダカの市販車改造クラスのベースモデルとして登場。最高出力280ps、最大トルク35.5kgmを発揮する3.5リッターV6のMIVECエンジンを搭載したホットモデルであった。

 テレビ番組「東京フレンドパーク」のゲームのときの掛け声として、子供達にも「パジェロ」は有名になった。

 そんなパジェロだが、2019年8月、惜しまれつつ販売が終了、37年の歴史に幕を閉じている。

初代パジェロ(1982~1991年)。ショートのメタルトップとキャンバストップ、2種類のラインナップが存在した

1997年に登場したパジェロエボリューション 2ドアのショートボディに、280psを発揮する3.5L V6エンジン、大きなオーバーフェンダー、フロントバンパー下のプロテクターなど、迫力が半端ない

【画像ギャラリー】いま見てもカッコイイ!! 逞しくて美しい、90年代のクロカンたちをギャラリーで振り返る

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みんなのコメント

2件
  • パジェロEVOが出た時には、ブームもだいぶ下火になっていた。
  • ビッグホーンはディーゼル車を運転したことはありますが、着座位置が高く見晴らしがいいが、車が大きく感じました。(実際大きいのか?)エンジンは力があって良かったです。いずずの車は海外でしか売ってないのが寂しいですね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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