現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【マカン・ターボやX3 M40iへ挑む】アウディRS Q3へ試乗 399psの5気筒ターボ

ここから本文です

【マカン・ターボやX3 M40iへ挑む】アウディRS Q3へ試乗 399psの5気筒ターボ

掲載 更新 14
【マカン・ターボやX3 M40iへ挑む】アウディRS Q3へ試乗 399psの5気筒ターボ

挑むはマカン・ターボやX3 M40i

text:Tom Morgan(トム・モーガン)

【画像】アウディRS Q3とBMW X3 全74枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


2代目となるアウディRS Q3。ベースとなるQ3とは大きく異るデザインで、ライバルひしめくカテゴリーに挑む。初代が2013年に登場した際も、アグレッシブなルックスで好スタートを切っている。初代RS Q3は、アウディ・クワトロ社として手掛けた初めてのSUVでもあった。

SQ2は、ホットハッチの車高の高い代替案として一定の支持を得ている。今回のアウディRS Q3とRS Q3スポーツバックは、ポルシェ・マカン・ターボやBMW X3 M40i、間もなく登場するメルセデスAMG GLA45との戦いに挑む。

アウディは、従来的なボディタイプの人気は下降気味であると予想。RS Q3スポーツバックの方が、RS Q3より高い支持を得るとしている。

スポーツバックの方がなだらかなルールラインを持つため、リアシートや荷室容量に多少の影響を与えているが、基本的な構成に変わりはない。リアシートを生かした状態での荷室は、同等の容量を確保してある。

車高は標準のQ3より10mm低く、20インチのアルミホイールを装着する。アウディ・スポーツ・エディションのフォーシュプルング・グレードの場合、21インチにサイズアップ。本気のRSモデルであることを示す、極太2本出しのマフラーも2代目では採用された。初代は1本出しだったのだ。

TT RSと同じ5気筒ターボは400ps

エンジンは初代と変わらず、5気筒ガソリンターボエンジン。現行のTT RSにも搭載されるユニットだが、ガソリン微粒子捕集フィルターが追加され、従来ほどの激しい印象はなくなった。アルミニウム化で26kg軽量化しつつ、最高出力は400psとなっている。

車重でみるとスポーツバックより15kg重いが、最高速度は同じ249km/hでリミッター制御。オプションによってはリミッター解除もでき、その場合はアウトバーンが活きる280km/hとなる。

パーマネント方式の4輪駆動、クワトロを採用し、トランスミッションは7速AT。0-100km/h加速は4.5秒と、ホットハッチも怯むほどのものだ。

一般道での走りはQ3スポーツバックと大きな違いはない。リアガラスが大きい分、後方視界が僅かに優れている程度。

スポーツバックより車重がやや重くルーフラインが高いからといって、コーナーでのボディロールなどにも差は感じられない。今回の試乗コースで、許される限りのスピードを出してみたが、アウディの「RS」に相応しい素晴らしいグリップレベルを披露。運転への自信を高めてくれる。

目的地への素早い移動は朝飯前だが、ドライバーへの訴求感は薄い。プログレッシブ・ステアリングは、速度を上げてくほどにクイックになる。しかし、ステアリング操作とフロントタイヤの実際の動きとは、どこか一体感が弱い。

ドライビングモードに変更可能なRSを追加

5気筒ターボは、ターボらしい目立ったパワーの山は持たない。そのかわり回転域を問わず力強く、7000rpmのレッドラインめがけて滑らかに吹け上がる。

クワトロは最大で85%のトルクをリアタイヤへ伝えることを許すが、コーナリングスピードを上げても常に落ち着いた振る舞いを見せる。それでも400psを引き出すのに不足ない、より高価なポルシェ・マカン・ターボに負けないトラクションを発揮している。

ただし、7速ATはスポーツモードを選んでいない限り、キックダウンを少しためらう傾向がある。すべてのパワーをタイヤへ届けるまでに、若干の間が空いてしまう。追い越し加速で鋭いレスポンスが必要な時は、ステアリングホイールに付いたシフトパドルを弾くのが良い。

ドライビングモードにはカスタマイズが可能な2つのRSモードが追加された。呼び出しはステアリングホイールに配されたボタン一つでできる。日常的な穏やかな走りから、最大パフォーマスンスでの走りへもボタン一つで切り替えが可能だ。

しかし、サスペンションは常に最もコンフォートな状態にしておきたい。ダイナミックモードを選ぶと硬さが目だち、よほど滑らかな路面でない限り道路の維持管理が悪く感じられてしまうだろう。

都市部での速度域では上質さも感じられ、硬いスプリングを持つ一部のライバルモデルより乗り心地は良い。それでも快適性よりも、ハンドリングの良さに焦点を当てた設定となっている。

ルックスの良さか、わずかに上の実用性か

インテリアでQ3との違いを感じさせるのが、下辺が平らになったステアリングホイールと、スポーツシート。10.1インチのインフォテインメント用モニターに、12.3インチのバーチャルコクピットと呼ばれるモニター式デジタルメーターは、Q3と共通。

バーチャルコクピットにはRS仕様として、エンジンの回転数やスピードなどの情報が右側上部へ表示されるようになっている。技術的にはクラスリーダーの水準にある。

車内の素材感はライバルの方が良いかもしれない。標準のQ3にも用いられている安価なプラスティック製パーツが、比較的簡単に目に付いてしまう。5万ポンド(700万円)もするクルマとしては少々残念だ。

RS Q3を選ぶかRS Q3スポーツバックを選ぶかは、リアシートのヘッドルームにできる5cmほどの余裕と、リアシートを折り畳んだ荷室容量の100L差をどう考えるかだろう。筆者としては、ルックスで勝るRS Q3スポーツバックの方が、価格で近似しているのなら選択肢の上位に来る。

ただし標準のアウディQ3のままでも、充分にクラスをリードできるプレミアム・コンパクトSUVだと思う。たとえ突出したパフォーマスンスを備えていないとしても。

アウディRS Q3フォーシュプルングのスペック

価格:5万2450ポンド(1298万円)
全長:4484mm(標準Q3)
全幅:1856mm(標準Q3)
全高:1585mm(標準Q3)
最高速度:249km/h(リミッター)
0-100km/h加速:4.5秒
燃費:9.8km/L
CO2排出量:203g/km
乾燥重量:1715kg
パワートレイン:直列4気筒2480ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:399ps/5850-7000rpm
最大トルク:48.8kg-m/1950-5850rpm
ギアボックス:7速オートマティック

こんな記事も読まれています

GW渋滞、九州道のピークは5月3日に最大30km! 東九州道と長崎道も混雑か【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】
GW渋滞、九州道のピークは5月3日に最大30km! 東九州道と長崎道も混雑か【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】
くるくら
運転免許証「12桁の数字」どんな意味? 個人情報はドコまで分かる?最後の“1桁“に隠れているコトとは
運転免許証「12桁の数字」どんな意味? 個人情報はドコまで分かる?最後の“1桁“に隠れているコトとは
くるまのニュース
バイクのタイヤ交換した! 交換したタイヤのベストな保管方法とは
バイクのタイヤ交換した! 交換したタイヤのベストな保管方法とは
バイクのニュース
レンジローバー最初のEV、プロトタイプの写真を公開
レンジローバー最初のEV、プロトタイプの写真を公開
レスポンス
東京ディズニーの新ホテル、1泊34万円超の豪華客室も[新聞ウォッチ]
東京ディズニーの新ホテル、1泊34万円超の豪華客室も[新聞ウォッチ]
レスポンス
遂に試乗!原点回帰のランクル新型「250シリーズ」。「300」、「70(ナナマル)」、先代もイッキ乗り!!
遂に試乗!原点回帰のランクル新型「250シリーズ」。「300」、「70(ナナマル)」、先代もイッキ乗り!!
月刊自家用車WEB
フェラーリが大型スポンサー契約締結! 米テクノロジー大手とのタッグでチーム名も『スクーデリア・フェラーリ HP』に
フェラーリが大型スポンサー契約締結! 米テクノロジー大手とのタッグでチーム名も『スクーデリア・フェラーリ HP』に
motorsport.com 日本版
渋滞40kmも!? 関越道「イライラGW渋滞」今年はいつが酷いのか 「穴場の時間帯」知ればストレス全然違う!? 鬼門の「高坂SA」の状況は
渋滞40kmも!? 関越道「イライラGW渋滞」今年はいつが酷いのか 「穴場の時間帯」知ればストレス全然違う!? 鬼門の「高坂SA」の状況は
くるまのニュース
あの「ハチハチ」を再現!! ホンダ「NSR250R」が1/12スケール完成品モデルで新登場
あの「ハチハチ」を再現!! ホンダ「NSR250R」が1/12スケール完成品モデルで新登場
バイクのニュース
アストンマーティン『DBX』に改良新型、内装一新…707馬力仕様に一本化
アストンマーティン『DBX』に改良新型、内装一新…707馬力仕様に一本化
レスポンス
スバル、レガシィセダンの生産を2025年春に終了 セダンはWRXのみのラインアップへ
スバル、レガシィセダンの生産を2025年春に終了 セダンはWRXのみのラインアップへ
日刊自動車新聞
三菱ふそう、キャリアカー仕様のeキャンター新型など展示予定…ジャパントラックショー2024
三菱ふそう、キャリアカー仕様のeキャンター新型など展示予定…ジャパントラックショー2024
レスポンス
フェイスリフトされた新型「アウディ A3」をテスト&徹底チェック!第4世代A3の性能と評価は?
フェイスリフトされた新型「アウディ A3」をテスト&徹底チェック!第4世代A3の性能と評価は?
AutoBild Japan
いすゞとUDトラックス、ジャパントラックショー2024に共同で出展へ
いすゞとUDトラックス、ジャパントラックショー2024に共同で出展へ
レスポンス
新型ヴェゼルがビッグマイナー! 新グレードも!
新型ヴェゼルがビッグマイナー! 新グレードも!
グーネット
やっぱりダイハツ不正の影響は大きい! 2023年度の新車販売台数ランキング「盤石のクルマ」と「急落したクルマ」
やっぱりダイハツ不正の影響は大きい! 2023年度の新車販売台数ランキング「盤石のクルマ」と「急落したクルマ」
WEB CARTOP
レッドブルF1、注目集まる2025年ドライバーラインアップ決定は”シーズン終盤”に「我々は今のペアで満足」
レッドブルF1、注目集まる2025年ドライバーラインアップ決定は”シーズン終盤”に「我々は今のペアで満足」
motorsport.com 日本版
ダイハツの「軽バン」は何に使える? 「車中泊好き」オジサンにピッタリ!? フラットフロアできる「アトレー」とは
ダイハツの「軽バン」は何に使える? 「車中泊好き」オジサンにピッタリ!? フラットフロアできる「アトレー」とは
くるまのニュース

みんなのコメント

14件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

910.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

189.8867.0万円

中古車を検索
RS Q3の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

910.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

189.8867.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村