トヨタ RAV4をフルモデルチェンジして発売。新4WDシステムを世界初採用したミドルクラスSUV

2019年4月10日、トヨタはミドルクラスSUVのRAV4をフルモデルチェンジして発売した。高い走破性・操縦安定性と燃費向上を両立する新4WDシステム「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を世界で初めて採用した。（タイトル写真：原田 淳）

ライバルひしめくミドルクラスSUV市場は、さらに過激な争いになる!?
初代のRAV4は1994年に登場。乗用車タイプのSUV（クロスオーバーSUV）という新たな市場を開拓した。代を重ねるごとにサイズをアップし、今回のモデルは5代目となる。なお、先代（4代目）は日本では発売されていない。

さて、新型RAV4のエクステリアは「アクティブで力強いワクドキ感」と「都会にも似合う洗練さ」を併せ持つデザインを実現している。幾何学上の八角形（オクタゴン）を90度ずらしてハメ合わせた「クロスオクタゴン」を造形テーマとしている。さらに外観の随所に多角形を織り込んでおり、タフさと安定感のある個性的なデザインを表現している。

「アドベンチャー」グレードはフロントグリル、バンパー、スキッドプレート、フォグランプベゼルなどに専用パーツを採用したほか、専用デザインの19インチアルミホイールや大型化したホイールアーチモールで足回りの力強さを強調するなど、オフロードイメージの強化を図っている。

インテリアでは、インストルメントパネルを低くすることで圧迫感をおさえている。室内から見えないように設計したワイパーなどでスッキリとした前方視界を確保。また、ドアミラー取り付け位置の最適化、リアクオーターガラスの拡大やリアドア後部ピラーの断面を小さくするなどで、良好な斜め前後の視界を実現している。

ラゲッジスペースは、フル乗車時でもクラストップレベルの580L（VDA）を確保。リアシートバックは6：4分割可倒式で、床面の高さを調節できる2段デッキボードも採用し、ラゲッジスペースは荷物の形や大きさに応じた使い方ができる。

パワートレーンには、2.0L 直4と、2.5L 直4+モーター（ハイブリッド）の2種を用意。駆動方式は、いずれにも2WD（FF）と4WDが設定される。エンジン車の上級グレードには、世界初の「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を採用した。
これは、走行状況に応じて前後トルク配分に加え後輪トルクを左右独立で制御する「トルクベクタリング機構」と、4WD走行が不要と判断したときには後輪に動力を伝達させる駆動系を切り離して燃費向上を図る「ディスコネクト機構」を採用している。
ミッションは、エンジン車はCVT、ハイブリッド車は電気式無段変速機となる。

最新の予防安全パッケージ「トヨタ セーフティセンス」は全車に標準装備。また車載通信機のDCMを全車に標準装備し、Tｰコネクト サービスを3年間無料で提供するなど、安全&快適装備も充実している。

価格（税込み）は、ガソリン車がX（2WD）の260万8200円～G “Zパッケージ”（4WD）の334万8000円、ハイブリッド車がハイブリッド X（2WD）の320万2200円～ハイブリッド G（4WD）の381万7800円。
このクラスは、日本車ではマツダ CX-5、ホンダ CR-V、日産 エクストレイル、三菱 アウトランダーなど、ライバルがひしめく激戦区。BMW X3をはじめ輸入車にもライバルは多い。
ミドルクラスSUVのチョイスは、ますます難しくなっていきそうだ。

RAV4 アドベンチャー　主要諸元
●全長×全幅×全高：4610×1865×1690mm
●ホイールベース：2690mm
●重量：1630kg
●エンジン：直4DOHC
●排気量：1986cc
●最高出力：126kW(171ps)/6600rpm
●最大トルク：207Nm(21.1kgm)/4800rpm
●WLTCモード燃費：15.2km/L
●トランスミッション：CVT
●駆動方式：横置き4WD
●価格（税込み）：313万7400円

RAV4 ハイブリッド G　主要諸元
●全長×全幅×全高：4600×1855×1685mm
●ホイールベース：2690mm
●重量：1690kg
●エンジン：直4DOHC+2モーター
●排気量：2487cc
●最高出力：178ps・120ps・54ps
●最大トルク：221Nm・202Nm・121Nm
●WLTCモード燃費：20.6km/L
●トランスミッション：電気式無段変速機
●駆動方式：横置き4WD
●価格（税込み）：381万7800円

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