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「SUVはタフなガソリンでしょ」は間違い! じつはハイブリッドやEVがSUV向きなワケ

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「SUVはタフなガソリンでしょ」は間違い! じつはハイブリッドやEVがSUV向きなワケ

 電動車はアクセルコントロールがしやすい

 日産からクロスオーバーSUVのキックスが登場した。ただし、駆動方式はFFのみ。パワーユニットも1.2リッター、82馬力、10.5kg-mエンジン+125馬力、26.5kg-mを発生するモーターのe-POWER一種類となっている。また、最低地上高は170mmだ。

話題沸騰の「e-POWER」のパワーでバカ売れする日産ノート&セレナに潜む弱点

 そう聞くと、キックスはクロスオーバーSUVにして、雪道や悪路の走破性能はどうなのよ……と心配してしまいそうだが、さにあらず。もちろん、エクストレイル(4WDあり。最低地上高205mm)のような本格的な走破性は望めないにしても、じつは、滑りやすい路面では、モーター駆動、たとえばノート、セレナ、そしてキックスなどに採用されているe-POWERはその持てる実力、走破力を存分に発揮してくれたりする。

 そう、雪道やちょっとした悪路では、SUV+モーター(電動車)の相性はなかなかと言っていい。理由はこうだ。滑りやすい路面では、当たり前だが、タイヤを滑らせないために、繊細なアクセルコントロールが要求される。勢い、グイッとアクセルを踏もうものなら、タイヤが空転。路面を掘ってしまったりして、ロクなことはない。あるいは、不用意に急ブレーキを踏めば、安定装置が付いていても、タイヤがいきなりグリップを失うことだってありうる。

 そもそも、人が雪道、氷上を歩くとしたら、自然と、路面の滑りやすさを確認し、探りながら、そーっと注意深く歩いているはずだ。それをクルマに当てはめると、駆動力のち密な制御があってこそ、滑りやすい路面を安定して走ることができるということになる。

 が、ガソリン車やディーゼル車の場合、アクセル操作に対する出力を一定に保つことは難しい。それがスリップの原因、悪路の走破性に影響を及ぼす可能性になりうる。

 しかし、電動車なら、アクセルをそれほどち密に踏まなくても、出力がすーっと安定しているため、アクセルコントロールしやすく、また、滑りやすい路面でもスリップしにくくなるというわけだ。

 滑りやすい路面に不慣れな人にはワンペダルが有効!

 雪道など滑りやすい路面では、アクセルだけでなく、ブレーキの踏み方に注意しなければならず、ラフに踏むとスリップの原因になる、ということから、たとえば、e-POWERのような高度な制御システムを備え、また、アクセルペダルを緩めただけでち密な制動制御で行われる(慣れは必要だが、アクセルペダルの操作のみで停止まで持っていける)ワンペダルと言われる機能を持つため、アクセルワークにだけ気を使えば、安定した制動力が得られるとともに、滑りやすい路面のカーブも安定して曲がりやすくなるという理屈だ。

 ズバリ言えば、滑りやすい路面に不慣れな人がブレーキを踏むより、e-POWERのワンペダルでの減速は圧倒的に安心・安全だろう。

 また、悪路上等!! のクロスカントリー方向にシフトしたSUVのトヨタRAV4を例に挙げると、たしかにダイナミック性能&悪路走破性だけを取れば、唯一、ダイナミックトルクベクタリングコントロールを持つガソリン車のアドベンチャーグレードが優位に立つものの、トヨタ自慢のハイブリッド専用4WDシステム=E-FOUR搭載車も、前後にモーターを配した電気式4WDならではのち密な駆動力制御によって、滑りやすい路面の走行に不慣れな人でも、安心して走れるようにしつけられている。

 SUV=アウトドア向きのクルマ、と考えれば、RAV4 HVを始めとする2モーターハイブリッドやPHV(PHEV)に用意されるAC100V/1500Wコンセントも(キックスにはなし)、アウトドアシーン、車中泊、災害時に便利このうえない装備であることは明白。

 そうしたことも含め、滑りやい路面、悪路を積極的にコントロールできる、それなりのスキルのあるドライバーはともかく、一般的なドライバーにとっては、SUVとハイブリッドを含む電動車の相性は、なかなかいいと言えそうなのである。

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みんなのコメント

7件
  • もはや、[PR] と明記すべきレベルのキックス正当化記事
  • エンジンのランクル と電動SUV並べられて、どちらかで砂漠ないしはジャングル越えしないといけない局面がもしあれば、ボクは迷わずエンジンのランクル を選択するなぁ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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