■日本で圧倒的多数派となったAT
近年、日本で販売される新車のうち約98%がATといわれており、MT車の販売はごくわずかとなっています。運転免許も、AT限定免許を選択する人もいまや珍しくありません。
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そんななかクルマに搭載されるATには、じつはいくつかの種類があります。
国産車でよく搭載される広義のATとしては、おおきく分けて2種類存在します。
ひとつは有段ATと呼ばれる種類です。
有段ATは、日本車では1957年に発売された岡村製作所(現・オカムラ)の小型車「ミカサ」に初搭載され、その後初代トヨタ「クラウン(トヨペットクラウン)」などにも搭載。
段数も、導入初期は2速だったものの徐々に多段化が進み、現在は、高級車では8速ATや10速ATの搭載事例もあるほか、低価格帯のクルマでも6速ATが特別なものではなくなってきています。
多段化することで効率的なエンジン回転数を使うことができ、燃費の改善につながります。
一方、国産メーカーの小型車や中型車を中心に普及しているのが、CVTです。こちらは、6速・8速・10速といった段数を持たず、シームレスに変速比が変わっていきます。
量産化にはスバルが世界で初めて成功し、1987年に「ジャスティ」へ搭載されました。
有段ATと異なり変速ショックがないほか、理論上常にエンジン効率の良い回転数を維持しながら走行することができ、そのため有段ATより燃費性能で有利とされています。
しかし、ドライバーが加速感とエンジン回転数がリンクしないと感じることもあり、それを防ぐためにステップ制御機能を備えたCVTも開発されている状況です。
それではここでクイズです。
有段ATとCVTのどちらとも異なり、奇数段と偶数段とでギアを受け持つ出力軸がふたつあり、それぞれにクラッチを配置するトランスミッションを、一般的に何というでしょうか。
【1】DCT
【2】DSC
【3】ATF
※ ※ ※
正解は【1】の「DCT」です。
DCTは主に欧州車で搭載事例が多く、伝達効率の高さや変速スピードの速さが特徴とされていますが、国産車ではごく一部のスーパースポーツカーや、ホンダの「i-DCD」ハイブリッド搭載モデル(例:ハイブリッド仕様の「シャトル」)などに限られています。
※クイズの出典元:くるまマイスター検定
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