材質の特性を把握しつつ安全に配慮しながら使用する
ドレスアップ派には足もとを飾るオシャレとして、サーキット派にはわずか1gを削る軽量化として、クルマ好きに支持されるアルミ製ホイールナット。とはいえ「熱で緩みやすい」という話を耳にしたり、積極的に勧めないプロショップがあるのも事実です。今回は純正のほとんどに採用されるスチール製ナットと、アフターパーツとして人気のアルミ製ナットを比較します。
ホイールナットの「増し締め」はNG!? タイヤ交換後はかならずトルクチェックすることが、脱輪を未然に防ぐことにつながります
スチールナットは強度が高く緩みにくい
まずはオーソドックスなスチール製から説明をする。純正で使っていることから想像できるとおり、最大のメリットは製造コストが安く済むこと。また強度の高さや緩みにくさも挙げられる。ただしデザインの自由度があまり高くないことや、アルミ製より重くなってしまうのがデメリットだ。
スチール製の重量が1個につき40gとし、5Hのホイールなら1輪あたり200gとなり、4輪を合計すると800gという計算になる。対してアルミ製が1個25gと仮定すると、トータルの重量差は500gにも達するのだ。これをどう感じるかはクルマ作りの方向性にもよるが、ホイールナットはいわゆるバネ下に相当するパーツで、軽量化の効果はバネ上の10倍とも15倍ともいわれる。その計算でいくと10倍なら5kgで15倍なら7.5kgにもなり、ホイールナットはコスパに優れる高い軽量化といっていい。
アルミ製やジュラルミン製は定期的な増し締めを欠かさない
また一般的にアルミ製とされるホイールナットは、アルミ製とジュラルミン製のふたつが存在しており、ジュラルミンは強度が高いというメリットに加え、アルマイト加工されカラフルな製品が多いのも特徴。ドレスアップ派にアルミ製(ジュラルミン製)が人気なのは、軽さよりも色の美しさが主な理由と考えて間違いないだろう。
つまり走りに及ぼす影響も見た目の格好よさも、アルミ製がスチール製を上まわっているのは確かだ。しかし何ごともうまい話ばかりではないようで、アルミ製ホイールナットは冒頭で書いたとおり、ブレーキなどの熱により緩みやすい弱点を持つ。その原因はアルミの熱膨張率がスチールに比べて高いことで、大きな発熱を伴うスポーツ走行では特にその傾向が強くなる。
つまり軽さやルックスを優先してアルミ製ナットを使うなら、街乗りオンリーの車両であっても定期的な増し締めを欠かさず、サーキットを走るような場合はさらに念入りに緩みをチェック。軽さやルックスという武器を最大限に活用するためにも、材質の特性を把握しつつ安全に配慮しながら使ってほしい。
自分のカーライフに適したホイールナットを選ぶ
なおホイールナットの材質としては、クロモリやチタンといった製品もある。クロモリはクロムモリブデン鋼を略した名称で、強度や熱に対する耐久性ではアルミを上まわり、重量もアルミには及ばないがスチールより軽い。チタンは圧倒的な軽さと強度が魅力で腐食にも強い。ただしマフラーなどを見れば分かるとおり、製造コストが非常に高額になってしまう。このようにメリットだけの材質もなければ、逆にデメリットだけの材質も存在しない。それぞれが持つキャラクターをよく理解したうえで、自分のカーライフに適したホイールナットを選ぼう。
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理解すればアルミなんて怖くて使えない。