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MOTO GUZZI「V7 III STONE NIGHT PAC」を詳解!『ゴーグル2020/2月号』

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MOTO GUZZI「V7 III STONE NIGHT PAC」を詳解!『ゴーグル2020/2月号』

シックな装にさり気なくキラリと光る個性
標準装備で流行をキャッチ!

モト・グッツィの人気モデル・V7 IIIシリーズは多彩なバリエーションモデルを用意しているが、その中でもシンプルなスタイルが特徴のスタンダードモデルに位置付けられているのがV7 IIIストーンだ。そんなストーンをベースに、2019年に新しく加えられた特別仕様車がV7 IIIストーン ナイトパック。

このニューモデルの特徴は、V7シリーズとして初めてヘッドライト、ウインカー、テールランプをLEDとしたこと。さらにヘッドライトとメーターパネルを低く配置したのをはじめ、ブレーキランプブラケットと一体化された新しいデザインのリアフェンダーとナンバープレートホルダーを装着することで、V7 IIIのスタイリングをより美しくスポーティにリファインすることに成功している。

開発者に聞いた、ヤマハ「セロー250 ファイナルエディション」

主張は抑えつつ、振り返らせるインパクトを!
トレンドは逃さず現代風アレンジ!

一目でV7シリーズと判断出来るデザインは、リバイバルではなく歴としたシリーズモデルとして、いつの時代にも受け入れらてきた、モト・グッツィを代表するフォルムといえよう。ある意味、シリーズ通して外観上大きな変化がないまま、多くの電子制御システムを追加してきていることに驚かされる仕上がりとなっている。そして、ナイトパックだが、もちろん違和感のないまま、ギミックに富んだ先進の技術が投入されている。

スタート時に気分を盛り上げてくれる、ヘッドライトのリップ部分のスターティングフラッシュは、意匠に凝った形状と点灯方式となっているので、是非とも直で拝見していただきたい。半世紀も前のドラマで描かれていた様なギミックが、その当時の雰囲気を残したモデルで味わえる不思議……。しかも、その望むべくして備わったシステムの大半は、現代のスタンダードなエクイップメントレベルを優に満たし、システム機器をカバーするカウル類を装備しないオーセンティックモデルにとっては構造上制限があるにも関わらず、イメージを崩すことなくまとめ上げられている。

そんなメカニカルな進化を遂げているV7シリーズだが、縦型Vツインエンジンならではの特性が味わえるのも魅力のひとつ。過度な特性こそ抑えられているが、クリッピング時(空吹かし)の急激なエンジン回転数の上昇で発生するジャイロ効果(変動)による左右への車体姿勢の変化や、エンジン回転数が定回転で定速度時の安定感は、ミドルサイズのエントリーモデルであっても堪能することが可能となっている。むしろ、750ccのミドルサイズならではの手軽さや扱いやすさにより、その個性を堪能するのに向いているのかもしれない。

ライダーを援護する安心のシステムを積極的に取り入れつつ、モーターサイクルの絶対運動性能よりも、伝統を重んじ貫いた世界観は時代を超えても輝き放つ事を実感し、モト・グッツィの真骨頂を垣間見ることが出来た気がした。

MOTO GUZZI
V7 III STONE NIGHT PACK

ナイトパックは灯火類のLED化により視認性、非視認性を向上させただけはない。大径の丸型ヘッドライトという基本デザインはV7 IIIストーンから受け継いでいるが、LED化によって大幅に薄く形状が変わったヘッドライトケースや小型化されたウインカーを活かして、モダンなスタイルへと変身することができた。

クラシカルなシングルメーターは、盤面のデザインや多機能液晶ディスプレイまで含めて、やはりシリーズ共通のものだ。ただしナイトパックでは装着される位置が低く変更されていて、精悍なイメージを感じさせるデザインに貢献している。

ストローク量130mmのΦ40mmの正立フォークもV7 IIIシリーズ共通だが、ナイトパックではクラシカルなフォークブーツを装着している。ABSシステムを組み合わせられた320mmステンレス製ローターとブレンボ製の異径対向4ピストンキャリパーというフロントブレーキも同様に共通パーツ。

マフラーはベースとなったV7 IIIストーンと同じく、シリーズ各車共通のオーソドックスな左右2本出しレイアウト。260mmステンレス製ローターと、フローティングタイプの2ピストンキャリパーを組み合わせたリアブレーキも変わっていない。

V7IIIシリーズから採用され、ナイトパックにも搭載されている新型エンジン。モト・グッツィのアイデンティティともなっている空冷縦置OHV2バルブVツインという基本構成はそのままだが、最高出力はV7IIから10%向上させた52HPを発揮。トルクも増大させることで、軽量な車体を活かした力強く俊敏な走りを可能とした。調整式トラクションコントロールも備えている。

クラシカルな鍛造アルミ製タンクキャップも目立つ、ナイトパックにも採用されたV7シリーズ共通のスチール製燃料タンクは、前下方が左右に膨らんだ独特な形状。容量21Lという余裕のある容量も特徴だ。タンク側面には立体エンブレムのイーグルマークが装着されている。シリンダーヘッド外側のパーツは、純正オプションのシリンダーヘッドガード。

クラシカルでシンプルなV7 IIIストーンのスタイルを、灯火類のLED化と細部のリファインでより魅力的に変身させたのがナイトパック。カラーリングはレビガトブロンズ、ルビードブラック、プンゲンテブルーという、リファインされたスタイルにマッチするシックな3色が選択できる。

MOTO GUZZI
V7 III STONE NIGHT PACK

全長×全幅×全高 : 2185×800×1110mm
ホイールベース : 1463mm
シート高 : 770mm
車両重量 : 209kg
エンジン形式 : 空冷4ストロークV型2気筒OHV2バルブ
総排気量 : 744cc
ボア×ストローク : 80×74mm
最高出力 : 52HP/6200rpm
最大トルク : 6.1kgm/4900rpm
燃料供給方式 : FI燃料
タンク容量 : 21L
変速機形式 : 6速リターン
タイヤサイズ前・後 : 100/90-18・130/80-17
価格 : 126万5000円(税込)

撮影:柴田直行 モデル:葉月美優 文:小松信夫/編集部

動画:葉月美優さんのインプレッションはコチラから!


協力:MOTO GUZZI

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