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【一部はSクラスより高度】メルセデス・ベンツEクラス 大幅改良 3月発表へ

レベル2の運転支援システムなどを追加

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)

【画像】メルセデス・ベンツEクラス 全82枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


「これまでメルセデス・ベンツが行った中でも最大規模のフェイスリフトとなります。見た目は隠されていますけれど」 開発を指揮するミヒャエル・ケルツは、偽装されたメルセデス・ベンツEクラスのボンネットに触れながら話す。

今いるのは、ネオンサインが華やかなラスベガスからさほど遠くない一般道。マイナーチェンジを受けるEクラスのテストドライブに、プロジェクトリーダーが同行を許してくれた。間もなく開かれるスイス・ジュネーブモーターショーでの発表が控えている。

日本では2016年に発売された5代目のEクラス。わたしの隣に停まっているEクラスからは、幅の広がったフロントグリル、リデザインされたフロントバンパーやトランクリッドなど、手直しを受けたスタイリングの確認はできない。

マイナーチェンジでは、デザインだけでなく、数百もの細かな改良が加えられているという。「すべてのコンポーネント単体を検証し、改善できるかどうかを評価しました」 とケルツ。

「最大の変更点は、電装系システムのアップデートです。レベル2に相当する新しい運転支援システムの追加を可能としています。加えて最新の(自車と周辺を走行するメルセデス・ベンツ車両との)通信システム、Car-to-Xコミュニケーションにも対応します。特定の機能に関しては、Sのクラスよりも高度なものになっています」

アバンギャルドが標準トリムグレード

アップデートを受けた電装系システムは、EクラスのMBUXユーザーインターフェイスのアップグレード基盤も提供。最新のタッチ、スピーチ、ジェスチャーコントロールを統合した「ヘイ・メルセデス」によって、日常会話のようなやりとりで様々な機能操作を可能にするという。

マイナーチェンジ前と同様、メーターパネルとインフォテインメント・システムには大型のモニターを配置。ユーザーは標準となる2面の10.3インチか、オプションとなる2面の12.3インチかを選択できる。

マイナーチェンジ後のEクラスのインテリアにはほかにも、新しいマルチファンクション・ステアリングホイールやフレームレスのリアミラー、タッチパッド・インフォテインメント・コントローラー、刷新された装飾トリムなどを用意。

タッチパッド・コントローラーは、センターコンソールに従来あったロータリー・コントローラーのかわりに採用される。

2020年モデルの登場に当たり、メルセデス・ベンツはトリムグレードも見直す。アバンギャルドが標準グレードとなり、装備の充実が図られたエグゼクティブとAMGラインがオプションとして選べるようになる。

今回、ネバダ州の荒涼とした平原に伸びる、滑らかな道を走行しているのは、4輪駆動のE450 4マティック。M256型と呼ばれる直列6気筒ターボエンジンで、排気量は3.0L。電圧48Vの電装系とスターター・ジェネレーター(ISG)を搭載する、マイルド・ハイブリッドだ。

エンジンの最高出力は367psで、最大トルクは50.9kg-mとなり、電気モーターが21psと18.2kg-mをアシスト。低回転から中回転域に渡って、優れたエネルギー効率と走行性能を発揮する。洗練性もすこぶる良い。

アウディA6やBMW 5シリーズの好敵手

フェイスリフトを受けるEクラスのエンジンに関しては、もう1つ大きなニュースがある。これまで搭載されていたM274型と呼ばれた4気筒ガソリンエンジンを、まったく新しいM254型ユニットへ変更するというのだ。

排気量2.0Lで縦置きされ、他のメルセデス・ベンツ製モデルにも追って採用される。今後5年程度のうちに導入されるであろう、一層厳しい環境規制、EU7に準拠することが狙いだと思われる。エンジン単体だけでなく、マイルド・ハイブリッドやプラグイン・ハイブリッド仕様でも提供されるはず。

ディーゼルエンジンは、E300deに改良を与え、EVモードとして50km以上の航続距離を実現するとのこと。従来よりも大型のリチウムイオン・バッテリーが搭載されることになる。

「GLE350deに搭載されている31.2kWhのバッテリーを、マイナーチェンジ後のEクラスに搭載することで、100km以上のEVモードの航続距離を実現することも可能です。ただしロングホイールベース版となり、中国市場限定となります」 と説明するミヒャエル・ケルツ。

Eクラスとして、サルーンとエステート、オールテレーン、クーペにカブリオレと、様々なボディスタイルが選べることは変わらない。動的性能の性格付けも、基本的にはマイナーチェンジ前を受け継ぐという。

「サスペンションのセッティングを、最新の環境に優しいAラベル・タイヤに合わせて微調整しています。燃費を伸ばし、二酸化炭素の排出量削減などの面でも有効です。エアサスペンションとスチールコイル・サスペンションに大きな変更はないでしょう」

アウディA6 50 TFSIや、BMW 540i xドライブのライバルとして、極めて高い競争力を獲得することは間違いなさそうだ。

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