2022年7月15日に世界初公開された新型クラウン。これまでの長い伝統を持つ「FRベースのセダン」という枠組みを超え、「FFベースAWDのクロスオーバー」というコンセプトで登場し、大きな話題となった(同時に今後1年半でスポーツ(SUV)、エステート(ワゴン)、セダンタイプと4種類のラインアップを揃えるとも公表)。今秋より発売となる新型クラウン、現時点(2022年8月上旬時点)で一般客が新型クラウンの実車を確認できるのは、JR名古屋駅前「ミッドランドスクエア」内にあるトヨタショールームと、愛知県豊田市にある「トヨタ会館」のみ。どちらもかなりの人気があるようだが…実地を取材して反響を伺いました。
文、写真/ベストカーWeb編集部
新型クラウン実車展示に大反響! 生で見ると確かに風格がすごい!!「幅を広げてくれたと実感」
■「いままで支えてくれたお客様も支持してくれて、安心」
2022年7月15日に世界初公開となり、16-18日に東京の六本木ヒルズへ展示、同月23日からJR名古屋駅前ミッドランドスクエア内トヨタショールームへ展示されている、新型クラウン。
JR名古屋駅、桜通口より徒歩約5分。ミッドランドスクエア1Fのトヨタショールームにある新型クラウン。いま実車が見られるのはこことトヨタ会館(愛知県豊田市)だけ
伝統的な「FRセダン」という殻を破って「クロスオーバー」となったことでSNS上では賛否両論が渦巻いていたが、それとともに「さっそく見てきた」、「実車は思ったよりカッコよかった」という声も多い。
さまざまな意見が飛び交っているが、これ、「クラウンとは」という話がこんなに話題になっている時点で路線変更自体は大成功では……? と感じつつ、実際に実車展示現場ではどんな話が出ているのか、お客さんはどう受け止めているのか、そして実車展示にはどんなお客さんが来ているのかを知るべく、名古屋まで取材に行ってまいりました。すると…。
「たくさん好評価をいただいており、正直なところ、安心しました」とは、取材に答えてくれたトヨタ国内販売担当者。ミッドランドスクエアでの展示開始から、トヨタショールームには新型クラウン目当てのお客さんが数多く訪れており、取材中も(平日の午前中だというのに)ひっきりなしにお客さんが興味深く新型クラウンを覗き込んでいた。
「毎日これくらいいらっしゃいます。土日はもっと多くて」
実際、現場で聞く反響はどうか?
これまでクラウンは長くトヨタ店が取り扱ってきた車種であり、つまり多くの(クラウンを買ってきた)顧客を抱えるトヨタ店からは、「クロスオーバーとなったことで、いままでクラウンを支えてくださったお客さまの反応が気になっていたのですが、乗り込みやすそう、ですとか、しっかり風格がある、など好評です」とのこと。おお、それはよかった。
また2020年5月からクラウンを取り扱うことになった他の販売チャンネル(旧トヨペット店、カローラ店、ネッツ店)の営業マンからも、「レクサスRXと悩んでいるが、新型クラウンの斬新さにも惹かれる」だとか「いままでクラウンは検討外だったが、新型になって改めて価格を見ると手の届く範囲だとわかったので真剣に検討したい」など、好意的な評価が集まっているという。
「エスティマが生産終了となって、次のクルマに悩んでいたお客様に選択肢を提供できる」という声もあり、お、なるほどそれはたしかにと感じた。
新型クラウンは、この「クロスオーバー」のほかにもスポーツ(SUV)、エステート、セダンの4タイプ用意されていることについても評価する声が多く、「特にセダンがあってよかったと言ってくださる法人のお客様が多いです」とのこと。
販売現場では高級輸入車と比較されることも多いようで、「このスタイルならクラウンで」というケースもあるそう。確かに欧州高級ブランドは、積極的にボディバリエーションの多角化展開を進めている。
取材は平日午前中だったが、ひきもきらずに一般のお客さんが新型クラウンを見に来ていた。家族連れも多く、クラウンの顧客層が広がっていることを実感する
■「ほかの3タイプも早く見たい」(同感)
実際にミッドランドスクエア内トヨタショールームまで実車を見に来るお客さんは増えており、なによりこれまでクラウン目当ての来客は60代以上がほとんどだったが、新型クラウンは40代、30代のお客さんも多く、一部20代のお客さんも興味を示すという。
「わざわざ(愛知)県外からおいでくださったお客様もおり、反響の大きさに喜んでいます」とは、前出のトヨタ担当者。
展示してある新型クラウンはホワイトとブラックのバイトーン仕様。「これについても写真と実車とではかなりイメージが違うようで、"実物のほうがいいね"と言っていただけております。ぜひ実車で確認していただきたいです」とのこと。また来場客から「ほかの3タイプも早く見たい」と言われており、それは確かに本企画担当編集者も早く見たい。めっちゃ見たい。
展示車両は「クロスオーバーG レザーパッケージ」で、ブラック×プレシャスホワイトバールのバイトーン仕様。なお全長4930×全幅1840×全高1540mmで、タイヤはミシュランの「e.PRIMACY」、サイズは225/45R21。きっちりツライチでした。カッコいい…
「最後に、これから新型クラウンを見に来るお客さんへ何か一言」と振ると、「先入観なしで、純粋に商品としてどうか、というところを見てほしいです」とのこと。たしかに取材スタッフも含めて、どこかで「この新型は、クラウンとしてふさわしいか」と考えてから見ている面がある。そういう先入観を取り払ってみると、なるほどたしかにこれはこれで一気に新鮮味が増すし、そのあとで改めて「これが新型クラウン」と思って見ると、別の味わいが染み出てくる。
こうなると、あと気になるのは走行性能。新開発のデュアルブーストハイブリッドシステム、めちゃくちゃ気になる。早く乗ってみたい。
新型クラウンのクロスオーバーは今秋発売。JR名古屋駅前ミッドランドスクエア内トヨタショールームには9月まで実車展示され、その後に全国の展示会場を回るとのこと。
実際に車内に乗り込むことも、トランクやボンネットを開けることもできるので、「新型クラウン、ちょっと気になる」という方は、ぜひミッドランドスクエアで体感してみることをお薦めします。いやあ、新型クラウンの実車、印象がかなり変わりますよ。
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