■走行中の「キンコン音」はなぜ消えた?
かつての国産車には、一定以上の速度を超過したときに「キンコン」という音が鳴る速度超過警告ブザー(速度警告音)が装着されていました。しかし、最近のクルマでは速度超過における警告音を聞く機会はありません、なぜ無くなってしまったのでしょうか。
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このキンコン音は、1974年から義務付けられ始めたもので、日本で生産されて国内で使用するクルマにおいて、普通乗用車では車速が約105km/h、軽自動車では約85km/hを超えた際に速度超過をドライバーへ警告するための装置です。
装着が始まった初期の頃は、メーターの裏側に装着された小型の鉄琴を使って音を鳴らすクルマも多く存在し、「キンコン」という軽やかな音が聞かれました。そのため、「キンコンチャイム」とも呼ばれています。
1980年頃からは、物理的に鉄琴を鳴らすタイプではなく、電子音のブザーが鳴るクルマも増加。アナログ式のスピードメーター装着車であれば、ブザーに接続されているケーブルを簡単に外せる車種もあり、多少機械に詳しい人であれば警告音ブザーを解除することも可能だったといいます。
しかし、1986年に装備の義務付けが廃止されたことで姿を消しました。その理由は、国産車のグローバル化が進むなかで、速度警告音が日本独自の規制であったために廃止されたというものなど諸説あります。
また当時のクルマを題材にした漫画作品を見ると、この「キンコンチャイム」についての描写が見られることもあります。
速度超過警告ブザーについて、トヨタの関係者は次のように説明します。
「かつての国産車には、速度超過警告ブザーが装着されていました。ただし、法規制が撤廃されたことを受け、1987年5月に発売した6代目『カローラ』から廃止しました。ただしこのときはオプションで設定できるようにしています。
廃止理由として、輸入車メーカーからの反対と、警告音が眠気を誘導する可能性があることから、安全対策上の観点からも撤廃されたと聞いています」
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なお、自動車検査場での検査を手掛ける自動車技術総合機構によると、かつて速度警告音を発する装置は保安基準第46条第2項「速度警報装置の装備要件及び性能要件」において装備が義務づけられており、車検においても、速度メーターの誤差や振れ具合のチェックとともに、音が鳴ることを確認していたといいます。
また、2000年代まで一部の車種にはオプションとして設定されていたほか、最近ではスマートフォンのアプリで当時のキンコン音を再現できるものも登場しているようです。
■「懐かしい」5ボタンが並ぶアナログ選局ラジオ
1980年頃から日本車のオーディオも欧州と同様に、「DINサイズ」と呼ばれた180mm×50mmサイズの規格に沿ったものが増えてきました。
それ以前は150mm×50mmのユニットサイズやとくに規格統一されていないものもあり、よく見かけたのはダッシュボードに左右に丸いダイヤルと間にプッシュ式5ボタンのカーラジオが埋め込まれていたクルマです。
多くのカーラジオは、右側の丸いダイヤルが電源とボリューム兼用で、一度押すと電源ON、もう一回押すと電源OFF、右に回せば音量が大きくなり、周囲にあるリングが音質の調整になっていました。
1970年頃からは、高級車や上位グレードの車両ではプッシュ式5ボタンラジオでもFM放送が受信可能なものも登場しています。
当時は、首都圏のFM放送局といえば「FM東京(TOKYO FM)」と「NHK-FM」しかなかった時代のため、FMはふたつで十分だったと思われます。
選局方法などは、AMのみの5ボタンラジオと同じでしたが、左側の丸いチューニングダイヤルの周囲にあるリングが左右の音量バランスになっているものが多く存在していました。
※ ※ ※
速度超過警告ブザーやアナログ選局ラジオ以外にも、近年ではRVやSUVのフェンダーに装着されたサイドアンダーミラー(きのこミラー)が廃止されるなど、時代ごとのニーズに合わせてクルマの装備品も変化しているようです。
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みんなのコメント
「外車メーカー様、輸入車様には適用されません」って、日本のお役所・警察の内弁慶、日本人には細かく指導・意地悪するくせに欧米人や中国人の悪事には見てみぬふりのダブスタぶり、昔も今も変わらずだね、、
最高グレードのエアサスが乗り心地良くて、良いクルマだった。
今のクルマ、エアサス極少で選択肢が無い。
乗り心地の良いクルマに乗りたい。