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【自動運転車の実用化】ハードルは、技術ではなく法規制と人々の懐疑心 ボッシュが主張

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【自動運転車の実用化】ハードルは、技術ではなく法規制と人々の懐疑心 ボッシュが主張

技術的には明日にでも実用化可能

text:Ronan Glon(ロナン・グロン)

【画像】ボッシュの自動運転技術 全11枚

ドイツの自動車部品メーカーであるボッシュは、自動運転車の実用化が遅れているのはシステム開発の技術的な問題よりも、役所仕事と人々の懐疑心が妨げになっているためだと主張している。

ボッシュで自動運転部門の上級副社長を務めるケイ・ステッパーは、同社のエンジニアが既に技術的なハードルをクリアしていると、AUTOCARに語った。

「技術的な問題とそれ以外の問題を区別して考える必要があります」と、CES2020の会場でステッパーは語った。「現時点で、技術的なハードウェアやソフトウェアに関して、われわれは正直に言って、明日にでも自動運転を実用化できるだけの技術を持っています。CESで展示しているとおりです。もちろん、これからもさらにテストと検証を重ね、洗練させていきます。しかし、既に実用化できる段階には達しています」。

クリアしなければならない2つのハードル

にもかかわらず、2020年現在、商業的に実用化された自動運転車はまだない。

「主な障害は、技術的なことではありません。例えば、地域ごとに異なる法規制の枠組みです」と、ステッパーは言う。「欧州と中国、そして米国では法規制がまったく異なります。これは自動運転の実用化が始まる時期に大きな影響を及ぼすでしょう」。米国の立法府は、自動運転技術に対して他の地域よりも好意的であると、ステッパーは付け加えた。

ボッシュとその協力企業や競合企業にとって、クリアしなければならないもう1つのハードルは、人々がどれだけ自動運転を受け入れられるかだ。

「わたしは自動運転の実用化に胸をときめかせています。多くの人々も同じでしょう。しかし、すべての人ではありません」と、ステッパーは指摘する。「社会の一部には、自動運転に対してかなりの敵意を抱いている人もいます。日常的な現実として受け入れることが、なかなかできない人もいるのです」。

まずは配車サービスと運送業から

2025年までには、自動運転車が公道を走るようになると、ステッパーは信じている。しかし、すべての地域でそうなるわけではないだろう。配車サービスと運送業が、もっとも早く実用化される分野になる可能性が高いと、ステッパーは見込んでいる。

ステアリングホイールやペダルのないクルマが一般向けに販売されるまでには、さらに時間が掛かるだろう。自動車業界はいつかその段階に達すると、ステッパーは信じている。ただし、ボッシュの目指すところは、あくまでも合法とされる自動運転であることを、彼は強調した。

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