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TGR&スバル共催の『e-Nurburgring Race』はモリゾウもサプライズ登場! 白熱のバトルで大盛況に終わる

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TGR&スバル共催の『e-Nurburgring Race』はモリゾウもサプライズ登場! 白熱のバトルで大盛況に終わる

 5月24日、TOYOTA GAZOO Racingとスバルが併催したバーチャルレース『e-Nurburgring Race』がYoutubeのTOYOTA GAZOO RacingとSUBARU On-Tubeで放映された。実際にニュルブルクリンクで戦った経験をもつプロドライバーたちが、白熱のレースを展開。ドライバー“モリゾウ”もサプライズでレースに登場し、盛況となった。

■ドライバー“モリゾウ”が突如サプライズで電話出演
 長年市販車づくりに活かすため、人材を育てるためにニュルブルクリンク24時間に挑戦し続けているTGRとスバル。しかし2020年は、新型コロナウイルスの影響によりニュル24時間自体が9月に延期されたほか、現状海外への渡航制限や現地での走行テスト自粛などの影響もあり、TGRは2020年の参戦をすでに見送っている。

スバル/STIのニュル24時間への今季の挑戦は?「もう少し時間をいただきたい」と辰巳総監督

 そんななか、ニュル24時間に参戦する日本勢を応援するファンに向けて、両社が企画したのがこの『e-Nurburgring Race』。さらに、ニュルに挑戦するプライベーターのレーシングプロジェクトバンドウ、KONDO Racingとともに、TGRが設置したeスポーツスタジオである『e-Motorsports Studio supported by TGR』から、プレイステーション4用ソフトウェアの『グランツーリスモSPORT』を使って争われた。

 4チーム9名の各参戦ドライバーは自宅からの参戦で、ZOOMを使ってあいさつをした後、さっそく練習走行を開始。その間、ニュル参戦の意義について辰巳英治スバル/STI総監督、TGR脇阪寿一アンバサダー、KONDO Racingのドライバーの松田次生、RPバンドウの坂東正敬監督によるトークが行われたが、その途中、寿一のもとにドライバー“モリゾウ”(トヨタ自動車豊田章男社長)からのサプライズ電話がかかり、KONDO Racing近藤真彦監督との三者通話が実現するシーンも。ここでの寿一からの誘いにより、急遽モリゾウが「着替えます」とコメントを入れた。

 これに続いてのレース1では、KONDO Racingの松田次生と高星明誠がニッサンGT-RニスモGT3、RPバンドウの吉本大樹がレクサスRC F GT3。井口卓人と山内英輝はスバルWRX Gr.3、TGRの石浦宏明、佐々木雅弘、大嶋和也、蒲生尚弥はGRスープラGr.3を使用。「eスポーツデビュー戦です(吉本)」「PS2で止まっています(松田)」とドライバーの差もあることから、スリップストリーム強の設定がされた。

■大混戦のレース1。思わぬトラップに苦戦!?
 その後スタートしたレース1は、1時間の長丁場のレース。松田、高星のGT-R勢がフロントロウスタートで、まずは1コーナーで高星のGT-Rがリードを奪うが、序盤から大混戦。ノルドシュライフェに入る頃には、井口卓人(スバルWRX Gr.3)がリードを奪い、スバル勢がリードしていった。

 リアルにはない日本車9台によるニュルでの大バトルだが、序盤からなかなか集団の間隔が広がらない。しかし、このレースでの“キモ”は、レース中に一度ピットインしなければならず、その際に解説の坂東正敬監督から出される爆笑モノのクイズに答えなければ、給油を終えてもピットアウトできないのだ。

 最初にピットインした高星は即答しすぐにピットアウト。しかし、続いてピットインした井口は、2問連続不正解で思わぬタイムロスを喫した。一方、高星は早々に集団に追いつき、さらにリードを奪う。

 さらに4周を終えて多くのドライバーがピットインを行うが、この中で一発回答できたのは石浦宏明(GRスープラ)のみ。途中からは「もうピットに入りたくないです!(井口)」と燃費に気を遣いはじめるレースに。5周を終えてピットインしたなかでは、大嶋(GRスープラ)と松田が一発回答をみせた。

 しかし、レース途中にさらに波乱が。終盤の7周を終えて、スーパーGTのWAKO'S 4CR GR Supraカラーの『セーフティカーM』がコース上に出現したのだ。これをドライブしているのはなんとモリゾウ。これにはトップを走っていたニッサンドライバーの高星も「どうしていいのか分かりません!」と石浦にトップを譲ることに。しかし石浦も、モリゾウの「罠じゃないよ!」という言葉にも気が引けてしまう。しかもモリゾウはニュルを良く知るだけに、燃費走行だった石浦もなかなか追いつけないスピード。これで集団は一気に詰まることになった。

 迎えたファイナルラップ。集団の中からモリゾウを一気にオーバーテイクし、トップに浮上したのは大嶋。さらに石浦、吉本、井口と続く。しかしノルドシュライフェでは接触が多発し、さらに「今何時ですか?」という寿一アンバサダーの質問に、思わず集中力を乱された石浦はコースアウトを喫してしまう。

 これで蒲生尚弥(GRスープラ)が先頭になるが、最後の長い直線のドッティンガー・ホーエではスリップの奪い合いに。ふたたび石浦が先頭に出たかと思われたが、吉本とヒット。これでトップに立ったのは吉本だったが、接触のペナルティで減速。大逆転で松田のGT-Rがレースを制することになった。

 2位はファイナルラップまで後方にいた山内で、3位は高星となった。「(スーパーフォーミュラで)監督をやっているといろいろ采配を考えるので、最初目立たなかったのが良かったかもしれませんね。ひさびさにグランツーリスモをやりましたが、欲しくなりました」と松田は喜んだ。

■ビジョングランツーリスモを使ったレース2も
 トークの後に続いてスタートしたのはレース2。未来のクルマを意識したビジョングランツーリスモと、夜のニュルブルクリンクを使った1周のレースだ。ニッサン・コンセプト2020 VGT、トヨタFT-1 VGT、スバルVIZIV GT VGT、レクサスLF-LC GT VGTを使って争われた。

 Gr.3車両とは異なるフィーリングに各ドライバーは苦戦するが、最後の混戦を勝ち抜いた吉本(レクサスLF-LC GT VGT)が優勝。石浦(トヨタFT-1 VGT)、高星(ニッサン・コンセプト2020 VGT)というトップ3となった。

「グランツーリスモがはじめに出たときに衝撃を受けて、そこからの進化は素晴らしいものがありますね。いいトレーニングにもなりますし、オンラインでこうして皆さんとコミュニケーションとれるのも素晴らしいですね。何より、勝って気持ち良く終われます」と吉本。

 異なるメーカーのプロドライバーたちが、ニュルブルクリンクという共通点で集まり盛況となった『e-Nurburgring Race』。脇阪寿一アンバサダー、坂東正敬監督、スバルの松田晃司といった解説陣の名調子もあり、どちらかといえば比較的エンターテインメントに重きを置いていたレースとなったが、多くのファン、そしてドライバーもレースを楽しんだ様子だった。また、それぞれ実際のニュルブルクリンク24時間では“目的”が違うが、こうして同性能のマシンでレースを戦ったことも新鮮だったようだ。

「ひさしぶりにニュルを走っている感覚を味わえました。ニュルのレースがこんなに混戦になることはなかなかありませんが、観ていて楽しいレースでした」と練習をして臨んだモリゾウも笑顔をみせた。「1万人くらいの方にレースをご覧いただきましたが、こういう時期ですが、みんなで頑張って、この危機を乗り越えて業界を盛り上げたいと思います」

 最後は新型コロナウイルスと闘ってくれている医療関係者への“拍手”で幕を閉じたe-Nurburgring Race。実際のニュルブルクリンクへの挑戦への期待も高める内容となった。

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