正式発表前のプレ受注が納期遅延の要因に!?
最近発売される新型車では、ほぼ常態化しているのが“納期遅延”。「目標販売台数の約4倍」などというニュースを目にしたひとも多いはず。たとえば、トヨタ・ライズでは2019年11月5日の発売から1カ月時点での累計受注台数が約3.2万台となり、目標月販台数の約8倍となったとのリリースをトヨタが発信している。ライズの場合は、その後もオーダーが大量に入り続け、納期遅延傾向が続いていたが、本稿執筆時点でWEBサイトの出荷目処をみると“1カ月程度”となっていた。
納車まで2年かかったモデルも! 人気ゆえか別の理由か「納期が長くて話題になったクルマ」5台のその後
このようなリリースだと、発売から1カ月で目標の8倍という受注を獲得したような印象となるが、実際は数カ月前から得意客をメインに“予約発注の予約”みたいな、“プレ受注活動”が行われており、“発売数カ月前からの累計受注台数”というのが実際のところになる。
まず納期遅延が常態化するのは、正式発売以前から積極的な受注活動を行っており、それに伴い正式発売前から大量のバックオーダーを抱え、さらに正式発売後にオーダーが集中してしまうことがある。それでは、なぜ多くのモデルで正式発売前から積極的なオーダーを取っているのかと言うと、新型車のなかで、実際にどのグレードに人気が集まるか、ボディカラーや、選択されるメーカーオプションなど、予約段階での人気の高い仕様を把握するため。それに基づいて、生産計画では生産する仕様の絞り込みを行い、より効率的な生産活動をメーカーは行おうとする。
ただ、ときどき正式発売後に人気の高まる仕様が変わることがある。しかし、メーカーとしてはすでに受注前の人気の高い仕様メインで生産計画を立てているので、“生産のミスマッチ”が発生し、納期遅延をさらに助長することもある。しかし、いまどきは、生産計画の変更をせずにそのまま突っ走ることが多く、さらに納期遅延が深刻となるケースがある。
今後は発表直後の納期遅延が当たり前となるか
一般的にそのクルマ全体が深刻な納期遅延のように見えても、じつは同じ車種のなかでも納期が異なるケースもある。2020年6月に発売となったハリアーは、いまもなお高い人気が続いており、本稿執筆時点でオーダーをかけても納車は2021年5月以降との情報もあるが、ここまで深刻な納期遅延はごく一部の仕様となっているようだ。ハリアーのなかで納期遅延が深刻なのは、ハイブリッド4WDのZ レザーパッケージでボディカラーがプレシャスブラックパール、さらに調光パノラマルーフをオプション選択したケースとなる。これ以外の仕様では、それほど待たずに納車となるケースもあり、WEBサイトでの出荷目処では「ディーラーで確認してください」となっている。
これは、生産計画を立てた当時には、それほど選択されないだろうというボディカラーやオプションが、想定外に選択されてしまった結果、生産が間に合わなくなったといっていいだろう。
納期遅延は“想定外”な事態で発生しているのは間違いない。しかも、単純に発売してみたら、人気が高かったという“想定外”もあるが、メーカーが需要予測がしっかりできていなかったことが、昨今の納期遅延の常態化を招いているといっても過言ではない。納期遅延で収まるのならいいのだが、RAV4 PHVのように、バッテリー供給の問題があったにせよ、発売直後に“完売御礼”といったことが今後は珍しくなくなるかもしれない。
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