Moto3フランス決勝｜ルエダ、漁夫の利で今季4勝目。古里太陽が6位フィニッシュ

　MotoGP第6戦フランスGPのMoto3決勝が行なわれ、Red Bull KTM Ajoのホセ・アントニオ・ルエダが勝利した。

　フランスGPの決勝日は朝方にかけて降雨があり、MotoGPクラスのウォームアップはウエットコンディションで行なわれた。しかし雨は既に上がっていたこともあり、その後のMoto3クラスのレースに向けて路面は乾いていった。

　その結果、まだウエットパッチも一部で残ってはいたが、レースはドライコンディションが宣言された状態で行なわれた。

　予選ではマキシモ・キレス（CFMOTO Gaviota Aspar Team）がポールポジションを獲得。日本人ライダーは古里太陽（Honda Team Asia）が11番手、山中琉聖（FRINSA - MT Helmets - MSI）が12番手と中団からのスタートとなった。

　スタートではポールシッターのキレスが先行したものの、ジョエル・ケルソ（LEVEL UP - MTA）がオーバーテイク。キレスは一度ポジションを落としたあとはズルズルと後退していってしまった。

　ケルソを先頭にアンヘル・ピケラス（FRINSA - MT Helmets - MSI）、ダビド・ムニョス（LIQUI MOLY Dynavolt Intact GP）、グイド・ピニ（LIQUI MOLY Dynavolt Intact GP）までがトップ4となってレースを引っ張った。またスタート時にポジションを上げた古里が5番手で彼ら表彰台を争うグループを追いかけた。

　先頭に立ったケルソはそのまま逃げるかと思われたが、ペースが思うように上がらず、後ろにはムニョス達が張り付いたまま。5番手以下の集団も先頭を入れ替えながら接近した結果、先頭集団は7台に膨らんだ。

　その中でポイントリーダーのホセ・アントニオ・ルエダも8番グリッドからトップ3まで浮上した。

　首位争いに動きがあったのはレース8周目。トップのケルソがファステストラップを記録しながらペースを上げ始めた。0.4秒ほどまでリードを広げたケルソだったが、2番手を走るムニョスがそれに反応してペースを上げたため結局大きな差がつかなかった。

　10周目には5番手を走行中だったピケラスがターン10で転倒。タイトルを争うライダーのひとりが、ここで戦線を離れた。また14周目には4番手だったピニも転倒……これで集団が千切れ、トップ3のケルソ、ムニョス、ルエダが4番手となったアルヴァロ・カルペ（LIQUI MOLY Dynavolt Intact GP）に1秒差という形になった。

　トップ3のライダーは1分41秒前半の似たようなペースを発揮しており、なかなかポジションが入れ替わらない。膠着状態のままラップは消化されていき、ラスト3周に入った。

　残り3周で2番手を巡ってルエダとムニョスがバトルを繰り広げ何度かポジションを入れ替えるも、結局ポジションはそのまま。ケルソが先頭でラストラップとなった。

　ケルソはトップを守ってラストラップ後半に入ったものの、最終コーナー手前のターン13で無理にインに突っ込んできたムニョスと接触。2台がコースオフした隙を見逃さずルエダが2台をまとめてパスし、今季4勝目となった。

　そして2番手でチェッカーを受けたムニョスにはターン13の接触で1ポジションダウンのペナルティが科されたため、ケルソが繰り上がりで2位、ムニョス3位という結果となった。

　日本人ライダーは古里が6位でフィニッシュ。一方で山中は序盤にビセンテ・ペレス（LEVELUP-MTA）と接触し転倒リタイアに終わった。

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[kyb]

ケルソが可哀想でならない