■『三密』をさけるためにも
日本での緊急事態宣言が2020年6月19日に解除され、6月22日に県境をまたいだ移動などの各種行動制限措置のさらなる緩和を行うことが決定された政府の『新型コロナウイルス拡散対策』ですが、毎日、発表される感染者数からも、まだまだ収束する兆しが見えないのが現実ではないでしょうか。
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単純に数字だけ見ても世界では感染者数が1000万人を数え、50万人以上の方がお亡くなりになっています。ここ日本でも6月28日時点で1日の感染者数が113人を数え、トータルでの感染確認者数が1万8390名となっているのが現状です。
こうした状況の中で回復者数が1万6505名となっている部分や、ソーシャルディスタンス、テレワークの浸透、マスクの着用や手洗い・うがいの徹底などによる予防意識の向上など、希望を感じさせる部分もあるにはあるのですが、やはりまだまだ油断は禁物。日常の暮らしの中で『三密』を避けることは必須のような気がします。
その新型コロナウイルスの感染防止策として有効な手段が『バイク』である、という提言を以前に当サイト(バイクのニュース)で書かせて頂きましたが、では実際に通勤の移動手段として使用するとどうなのか? 今回は各種行動制限が解除されたタイミングで実際に『KYMCOターセリーS150』を走らせ、『通勤シミュレーション』をしてみたのですが、神奈川県横浜市から東京の三軒茶屋までの約20km程度の距離なら、かなり有効だと感じたのが正直なところです。
■時間的なアドバンテージに優れるバイク通勤
東急田園都市線だと今回のシミュレーションの出発地である『あざみ野駅』から乗り換えナシで『三軒茶屋駅』まで行くことが出来るので電車通勤でも比較的、楽なシチュエーションなのですが、駅から駅でも急行で17分。各駅停車では22分かかります。つまり自宅から駅までの距離やバスの運行状況、その他の諸々のことを考えるとドアtoドアで30分ほどの『バイク』の方が圧倒的に時間的なアドバンテージに優れていると思ったのが、実際に走らせて感じた筆者(渡辺まこと)の率直な感想です。
加えてKYMCO(キムコ)『ターセリーS150』のような小型スクーターであれば、運転後の疲労感も少なく、『毎日の通勤のアシ』として使ったとしてもまったく問題ないでしょう。
装備重量で130kgという車重は街中で扱いやすく、最大の特徴であるフロント16インチ、リア14インチというホイールサイズも安定感のある走りとなっています。以前に当サイトのインプレでハンドリングの感覚を『ネバつくような』と書かせて頂いたのですが、航続距離が長ければ長いほど、クイックなハンドリングのモデルより疲れは少なく感じます。
ただ、気になった点をいえば790 mmというシート高や女性がスカートでも乗りやすいという理由からスリムにされた着座面の形状、シートそのものの硬さが起因となる『座りの悪さ』、ウインドシールドの立て付けからなる『ビビリ音』などをターセリーS150には感じたのですが、これはあくまでも『重箱の隅をつつく』レベルであり、毎日、通勤で使っているうちに慣れるであろうもの。
雨風をしのげる大型の風防やメーター下やシート下にあるUSBポート、フルフェイスのヘルメットが収納可能なリアボックスやシート下のラゲッジスペースなど『通勤快速』として使う分には、かなり便利な一台であると思います。
もちろん、通勤でバイクを使うとなるとここ日本では『駐車場の問題』を避けることは出来ないと思いますが、何せ今は『コロナ禍』という状況。毎日の感染者数の推移を見る限り、まだまだ『三密』を避けなければならないのが現実だと思います。
そうした中、これは個人的な意見なのですが、他人との接触を避けられる上、たとえ路上駐車したところで、きっちりとルールを決めれば、さほど交通の邪魔にならない小型バイクの活用は、この先の『withコロナ』の生活様式の中で益々有効な手段になるのでは、とも感じます。 今だからこそバイクが社会の中で活用出来るような抜本的な法律の改正を政府には望みたいところです。
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