ビー・エム・ダブリュー株式会社は2025年5月8日、X7の日本専用限定車「BLACK-α(ブラック・アルファ)」を発表しました。全国限定100台の発売となる同車には「究極のブラックエディションを目指す」という命題のもと、随所に日本伝統技術が織り込まれています。(写真:根本貴正)
BMWと日本の名匠プロジェクト
BMWは言わずと知れたドイツ発のプレミアムモーターブランドであることはご存知のとおりですが、我々が日本で目にするBMWのバッジが配されたモデルのほとんどは、ビー・エム・ダブリュー株式会社というインポーターを通して日本へ輸入されています。日本市場にはどんなモデルが適しているのか、どんなグレードや仕様を持ち込むのかはインポーターの采配によって決定されるというわけです。
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当然それはBMWに限ったことではないわけですが、とくにビー・エム・ダブリュー株式会社(以下、BMWジャパン)では近年、日本独自の企画によるユニークな製品を世に投じているのが特徴です。中でも注目なのが「BMWと日本の名匠プロジェクト」と呼ばれる取り組みで、日本の伝統工芸品を採り入れた特別仕立てのインテリアや専用カラーリングなどが特徴の限定車をこれまで先代7シリーズや8シリーズに設定、第3弾以降からはフルサイズSUVのX7に採り入れられ、西陣エディションや錦ラウンジといった新進気鋭の尖った限定車が送り出されました。
そして、そのプロジェクトの第5弾目となる「BLACK-α(ブラック・アルファ)」がこの度、登場しました。本モデルの特徴は黒基調の内外装カラーを用いながら、随所に日本の伝統技術を採り入れたパーツを配している点です。
M60iに採用される漆のトリムと手作業で仕上げたフロアマット
このBLACK-αは、xDrive 40dが90台、M60i xDriveが10台用意されていますが、中でも後者ではより日本伝統技術を感じることのできる専用装備が用意されています。
エクステリアではBMW individualスペシャルペイントのマットブラックの採用や、ブラックカラーのエンブレムを用いるなど、全体として「黒」を意識しているのはすぐに確認することができますが、M60iの場合、インテリアに目を転じると他とは一線を画する「特別感」を実感できます。
まず目をひくのはセンターコンソールに配されたインストゥルメントパネル。漆芸作家である服部一齋氏作の漆蒔絵/螺鈿装飾トリムを採用しており、繊細に塗られた漆と銀によって上質かつしっとりとした蒔絵らしい光を纏い、直線的で力強いデザインによってBMWの「駆けぬける歓び」をイメージしているのが特徴です。黒らしい落ち着き感を伴いつつ、ハッキリとわかる漆塗りの輝き、そして折り重なる金や銀のデザイン加飾によって特別感が演出されています。
そして足元に敷かれたフロアマットには、京都迎賓館や数多くのラグジュアリーホテルの絨毯を手がける川島織物セルコンの職人による手作業で製作されたものが使用されています。自動車のフロアマットでは珍しいウール素材を用いながら、日本の伝統である「深い黒」にこだわった仕立てが特徴です。ミラノデザインウィークやドイツのRed Dot Design Awardにもそのデザイン性が認められている川島織物セルコンの作ということもあり、黒基調でありながら高級感と実際の踏み心地にこだわった特別さを感じることができます。
究極のブラックエディションを目指した日本限定モデル
さて、日本が誇る匠の技をインテリアの随所に採り入れたBLACK-αですが、商品企画を担当されたBMWジャパンの御館康成氏によると「日本人の感性や美意識と共鳴する究極のブラックエディションを作りたい」という発想から本モデルが誕生したといいます。
昨今、数多くの国内外メーカーが「ブラックスタイル」や「ブラックエディション」といった黒基調の特別仕様車を登場させており、非常に人気が高く市民権を得ているのが現状です。BMWジャパンにおいてもこれまで「BLACK OUT」や「M Sport Edition」「Edition Shadow」など、黒基調の専用デザインが特徴の限定車を世に投じてきましたが、今回のBLACK-αはその発展系でもあり究極と呼ぶにふさわしい仕立てになっています。
M60iの側は、限定10台と大変希少なことから販売方式はオンライン限定となっています。さらにそのうち1台は、BMWジャパンがタイトルスポンサーとなる2025年6月5日から6月8日まで宍戸ヒルズカントリークラブで開催の「BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」の優勝副賞として、同選手権の優勝者に贈呈される予定です。したがって一般ユーザーの手にわたる台数はたった9台、まさに知る人ぞ知る最上級の「ブラックエディション」がここに誕生したといえます。
筆者が個人的に興味深いのは、こうした日本の伝統技術を積極的に採り入れることで「技術の継承や発展」を目指すBMWジャパンの姿勢です。輸入車を取り扱うインポーターでありながら、日本オリジナルの商品を展開するというそのこだわりを見るにつけ、BMWジャパンのプレミアムブランドに相応しい取り組みには大変感心させられます。個人的には第6弾以降では、ぜひその日本伝統技術を採り入れたより身近なセグメント(1シリーズやX1、3シリーズなど)にも展開を望みたいところです。
[ アルバム : BMW X7 BLACK-α はオリジナルサイトでご覧ください ]
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