1月26日に行われた2020年WRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロの競技最終日。TOYOTA GAZOO Racing WRTは前日ワン・ツー体制を構築していたものの、最終日はライバルの猛攻を受け後退。それでも総合2~3位表彰台を獲得してみせた。
ラリー・モンテカルロの競技最終日は、モナコ公国を基点に同国北側に広がるフレンチアルプスを舞台として、SS13~16の4SSが行われた。
前日の競技3日目終了時点で、エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位、セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)が4.9秒差の総合2番手につけていたトヨタ陣営だったが、この日はヒュンダイのティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)のペースに圧倒される形となった。
オープニングのSS13ではヌービルがステージ2位のエバンスに5秒差をつけてステージ優勝。総合順位でオジエを交わし、エバンスの1.4秒後方の総合2番手に浮上する。
ヌービルは続くSS14も制して4秒リードの総合トップに浮上すると、残る2SSでもトヨタ勢を圧倒し、最終的に12.6秒リードで総合優勝を飾った。
ヌービルが抜け出たことで、エバンスとオジエのバトルは総合2位争いに変化。最終SS直前のSS15終了時点ではエバンスが1.5秒リードの総合2番手につけていた。
しかし、迎えた最終ステージのSS16ではラリー・モンテカルロで6連勝していたオジエがエバンスを圧倒。ヌービルとわずか0.012秒差、公式リザルト上では同タイムの9分39秒ちょうどのタイムを記録してエバンスを3.1秒上回り、逆転で総合2位を獲得した。
最終SSでオジエの逆転を許したエバンスだが、ラリー・モンテカルロでのキャリアベストとなる総合3位で、トヨタ移籍初戦を終えた。
このラリー・モンテカルロがWRC最上位クラスデビューだったカッレ・ロバンペラは、最終日も大きなミスのない安定した走りで総合5位。ワークスチーム外で4台目のヤリスWRCを操った勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)は総合7位を獲得し、ドライバーズランキングで6ポイントを手にしている。
■チーム代表のトミ・マキネン「素晴らしい週末になったが、優勝を逃し少し残念」
チーム代表のトミ・マキネンは「我々にとって素晴らしい週末になったが、もちろん優勝を逃し、今日は少し残念に思う」と悔しさをにじませた。
「我々はつねに学んでおり、今朝はドライバーたちがクルマに完璧なフィーリングを感じることができなかった。その後、セットアップを少し変更したところ、彼らは速さを取り戻したんだ。WRC最高峰の戦いというのは、それくらいシビアだ」
「セバスチャンとエルフィンが表彰台に立っただけでなく、初めてトップカテゴリーに挑んだカッレも5位でフィニッシュするなど、新たなドライバー体制で臨んだ最初のラリーで素晴らしい結果を残すことができたと思うし、今後に期待できる1戦だった」
総合2位を獲得したオジエは、自身のラリー・モンテカルロ連勝記録が途絶えてしまったものの「ポジティブな結果にとても満足している」と述べている。
「もちろん、さらにいいリザルトを期待していたし、チームに勝利をもたらしたかったのは事実だ。しかし、新しい環境に適応することはつねに大きな挑戦だし、特にこのような難しいラリーではなおさらだから、素直に喜ぶべきだろう」
エバンスは「勝てるポテンシャルがあったと思うから、今日は少し失望している。ラリーをリードすれば自然と期待も高まり、優勝を狙いたくなるから、今は辛い気持ちだ」とコメント。
ロバンペラは「この週末は本当に多くのことを学んだし、シーズンの開幕をミスなく終え、ポイントを獲得できたのは大きな収穫だ」とデビュー戦をふり返った。
2020年のWRC第2戦は2月13~16日に開催されるラリー・スウェーデン。シリーズ唯一のフルスノーイベントであり、長い歴史と高い人気を誇る1戦だ。
大会の拠点となるサービスパークはスウェーデンのトルシュビーに設けられ、隣国ノルウェーも舞台に走行が行われる。
TOYOTA GAZOO Racing WRTにとっては、シリーズ復帰初年度にヤリ-マティ・ラトバラが、2019年はオット・タナクが、それぞれ総合優勝を果たしており、参戦した3戦中2戦で勝利した相性のいいイベントと言える。
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