長年にわたりアメリカ最高峰NHRA(全米ホットロッド協会)に参戦してきた北米トヨタは、来季2025年を最後にドラッグレース界からの撤退を表明。今季は挑戦23年目にして初のNHRAマニュファクチャラーズカップを獲得したのも契機に、その活動を終えることとなった。
最高出力1万1000PSを超える最上位クラス、トップフューエル・ドラッグスターを皮切りに、同水準のパワーを誇る人気クラスのファニーカーやトップアルコール・ドラッグスター、さらにプロストックなど合計12のクラスで争われているNHRAだが、近年はトヨタ・ガズー・レーシング・ノースアメリカ(TGRNA)として活動してきたトヨタは、2022年に満を持してA90型GRスープラをベースとする新型『トヨタGRスープラ・ファニーカー』を投入。初年度には王者ロン・キャップス(ロン・キャップス・モータースポーツ)の手で初タイトルを手にしていた。
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「NHRAドラッグレースへの挑戦は、我々の組織全体に大きな成功と誇りをもたらしてくれた」と語るのは、北米トヨタのモータースポーツグループマネージャーを務めるポール・ドレシャル。
「NHRAのドライバーとチームは、まさにトヨタ・ファミリーの一員となった。来る次のシーズンでは、サポートするチームとともに、より多くの勝利とチャンピオンシップを目指して競い合うことを楽しみにしている」と続ける。
「また、各チームとドライバーが今後数年間、最高レベルで競い合うために必要なツールを確実に備えられるよう、熱心に取り組んでいくつもりだ」
そのトヨタは、2002年の初参戦より継続的なシリーズ関与を続けており、2004年には早くも初優勝を達成。それ以来20年以上にわたり、優に200以上の勝利を数え、都合12回の選手権制覇を祝い、今シーズンは最高峰のトップフューエルでアントロン・ブラウン(ABモータースポーツ)が新チャンピオンに輝くとともに、初のメーカーズカップを獲得していた。
「2024年のNHRAシーズンは、トヨタにとって物語のようなシーズンだった。初のNHRAマニュファクチャラーズカップ獲得でシーズンを締めくくることができ、最高の栄誉だ」と続けたドレシャル。
「今シーズン、パートナーチーム、ドライバー、TRDのエンジニア、その他多くのメンバーの素晴らしい努力がなければ、このすべては実現できなかっただろう。関係者全員と祝えることを誇りに思っている」
シーズン最多勝で自身4度目の最高峰クラス制覇を達成した新王者ブラウンを皮切りに、トップフューエルでは6台にパワープラントを供給するトヨタだが、同じく今季はランキング3位となったキャップス以外、ファニーカーでは女性ドライバーのアレクシス・デジョリア(DCモータースポーツ)や、元王者J.R.トッド(カリッタ・モータースポーツ)らを擁して『トヨタGRスープラ・ファニーカー』を走らせてきた。
「このチャンピオンシップは、トヨタのモータースポーツの歴史におけるもうひとつの素晴らしい成果であり、今後も我々が長く大切にしていくものとなるだろう」
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