マイルドハイブリッドの新たな可能性を示すSUV
このところ、ステランティスがオモシロイ。ジョン・エルカン会長が6月12日の会議で「日本の軽自動車に相当する小型で低価格なeカーの開発が欧州でも必要」といった構想の発言をしたとのこと。日本人としては、なんだか誇らしい気分になりますよね。
【画像】ジープらしさはそのままに“MHV化”! 新型「レネゲード eハイブリッド」を写真で見る(31枚)
それから、ステランティスとしては各ブランドでBEV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)の積極投入をしてきました。その勢いが持続するのかと思っていたらMHV(マイルドハイブリッド車)を立て続けに発表。日本法人からも、フィアット「600ハイブリッド」に続きプジョー「308 GTハイブリッド」とジープ・レネゲードeハイブリッドとアルファ ロメオ「ジュニア・イブリダ」を直近1カ月の間に一気に展開しています。
しかも、それぞれのユニットに共通しているのはMHVなのにモーター走行が可能な場面があるということ。つまり、MHVではなくMHEVともいえるワケ。HVを大得意にしてきた日本車でも、MHVのモーターはエンジンのアシストをするだけです。
実際に、今回紹介するジープ初となるMHVのレネゲードeハイブリッドのカタログには「100%電気走行、ハイブリッド走行、内燃エンジン走行を状況に応じて切り替える」と記載されています。となると、ホントにMHEVが実現されたのでしょうか。
結論から書いてしまうと、なるほどホント! では、どんな場面で。モニターに表示される駆動用バッテリーの充電量が十分なら、Dレンジでブレーキを放すとモーターだけで発進。それだけでも、スゴいことです。なにしろ、発進時はエネルギー消費が多い。その場面をモーターが受け持つ効果は見逃せません。
そのまま静々とアクセルを踏み足すと、体験できた範囲では35km/hくらいまでモーターで走行。さらに、アクセルを戻し気味にして一定速走行に移ると30km/hあたりを維持することが可能です。ただ、日常の市街地走行を振り返るとこうした場面が限定的。しかも、バッテリーの充電量は見る間に減っていきます。
その一方、中速域からの減速を2回くらい重ねるバッテリーの充電量は見る間に増えていきます。なので、バッテリーの容量は大きくなさそう。試乗後にカタログで確認すると、容量は17.5Ahとなっています。
たとえば、BMWの「120」はMHVでバッテリー容量は20.0Ah。もちろん、モーター走行はできません。それでも、MHVとしてはバッテリー容量が大きい方。レネゲードのバッテリー容量は120よりも小さいから、充電量を示すモニターが目に見えて増えたり減ったりすることは当然といえるわけです。
ジープらしさも健在! 快適性と静粛性を兼ね備えた仕上がりに
さて、日常の市街地走行では停止中にアイドリングストップしていないこともあります。そうした場面では、エンジンで発進。アイドリングストップしていると、発進だけはモーターで走る…とはいっても周囲の流れに合わせて加速すると10km/hあたりでエンジンが始動します。それでも、MHVを超える効果はありますよね。
ならばということで、渋滞時に低速域での発進と停止を繰り返す場面を想定して試してみましょう。2度目まではモーターで走ったものの、その後はアイドリングストップさえしなくなります。渋滞時は、減速時の回生により充電量が回復する機会が限られるのでいたしかたないところ。いずれにしろ、カタログに記載された「走行を状況に応じて切り替える」とはそういうことなのですね。
それよりも気になるのは、低速で発進後に減速し停止せずに再加速すると、モーターとエンジンとデュアルクラッチ式7速DCTの連携が完ぺきとはいえず、ギクシャク感を伴う場面があることです。このあたりの洗練度を上げることは、新開発のシステムとなるだけに今後の課題となります。
さて、ハイブリッド走行から内燃エンジン走行に至る場面はどうでしょうか。周囲の流れに先行するつもりでアクセルを踏むと、エンジンで発進します。モーターはアシストしているはずだけど、その連携は体感できません。
さらに、アクセルを踏み続けると1.5リッターの直列4気筒ターボエンジンはスムーズに吹き上がります。その加速感からは、131馬力という数値上の最高出力を超える力強さが確かめられます。モーターの最高出力は20馬力なので、エンジンをアシストする役割を果たしているはず。そして、高回転域では少しばかり硬質感があるエンジン音を発するものの6000rpmを超えるまで伸びのある加速が続きます。
ところで、ベースとなるレネゲードが投入されたのは2015年なので10年選手。でも、走りの質感からは時間経過の長さを感じません。一定速を保つ場面では、日常でもエンジン音を意識せずに済みます。ザラついた路面を通過する際のゴーッというロードノイズも抑制され、BセグメントのSUVとして静粛性は優れている方です。
サスペンションは、補修を繰り返したような路面を通過してもスムーズに動いています。不快感を伴う突き上げを意識することがなく、シートのクッションが厚めなこともあり前席の乗り心地は快適です。それでいて、サスペンションは柔らかすぎず高速域でもフワつきは感じません。コーナリング中のロール感も、適度に抑えられています。
レネゲードeハイブリッドは、WLTCモードの燃費は17.7km/Lです。1.33Lの直列4気筒ターボエンジンを積むベースモデルは14.3km/Lなので、燃費向上の効果は明らか。しかも、モーター走行が体感できるだけで一般的なMHVでは体験できないウレしさがかなり上乗せされますよね。続々とMHV、いやMHEVを投入してくるステランティスの展開は興味シンシンです。
JEEP RENEGADE Altitude e-Hybrid
ジープ・レネゲード・アルティテュードeハイブリッド
・車両本体価格(消費税込):544万円
・全長:4255mm
・全幅:1805mm
・全高:1695mm
・ホイールベース:2570mm
・車両重量:1470kg
・エンジン形式:直列4気筒ターボ+モーター
・排気量:1468cc
・エンジン最高出力:131ps/5250rpm
・エンジン最大トルク:240Nm/1500rpm
・モーター最高出力:20ps/6000rpm
・モーター最大トルク:55Nm/2000rpm
・燃費(WLTC):17.7km/L
・駆動方式:4WD
・変速機:7速DCT(萩原秀輝)
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みんなのコメント
最後に変なオチを付けないで欲しい
ジープらしさと言うけど結局はリフトアップしてちょっとゴツいタイヤ履いたSUVって事ですもんね。