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【ヒットの法則109】メルセデス・ベンツCクラスは2005年のエンジン変更で大幅に若返った

2005年、メルセデス・ベンツは2年連続となる大幅な改良を行なっている。2005年当時の注目は、直4コンプレッサーから新世代V6へと、エンジンの主役変更をしたこと。この戦略にはどういった狙いがあったのか、この変更は「吉」と出たのか。このとき新たに設定されたC230とC280の試乗テストの模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2005年12月号より)

前年のフェイスリフトに続き、早くも新世代のV6エンジンにスイッチ
思えば初代メルセデス・ベンツCクラスが誕生したのは1993年のこと。その初代は2000年まで7年間現役だった。そして、引き継いだ2代目もすでに5年を経過している。これに昨今のニューモデル投入ペースを加味すると、現行Cクラスは少なくともあと1年は頑張らなくてはいけない計算になる。

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だからなのか、ここのところCクラスに関する仕様変更はかなりピッチが速い。昨年2004年、V6搭載バージョンを大幅に整理し、1.8L直4のコンプレッサー付きを主役にして、低・中・高出力の3パターンを揃える大改革を行なったばかりなのに、1年ちょっとで再びラインナップを大幅に変えて来た。

その内容は、191psを誇った高出力版のC230コンプレッサーがわずか1年で役割を終え、代わりにDOHCヘッドを備えた新世代のV6エンジンが搭載されたというもの。つまり2005年8月に登場した新しいC230アバンギャルドは、2.5Lから204psを発生するV6エンジンとなっているのである。

一方、唯一V6で頑張っていたC240(2.6L)は、4マティックも含めてC280となった。こちらに積まれるのももちろん新世代のV6DOHCで排気量は3Lである。

C230/C280ともに車名の数字と排気量が合致しない「ズレ」は是正されなかったものの、ともかく今回のエンジン変更によりCクラスは再びV6が主流に帰り咲いた印象が強い。なお、4気筒エンジンはC180/C200両コンプレッサーが続投。C55AMGにも変わりはない。これらと組み合わされるミッションは5速ATのままだが、新しいV6シリーズは4マティック(5速AT)を唯一の例外として、すべて7速ATの7Gトロニックになったのも大きなニュースだ。

ちなみに、今回の変更でV6を搭載するC230/C280はともに内外装を豪華なアバンギャルド仕様とした。以前のC240は標準内外装だったため、C280アバンギャルドとの38万円の価格差は何とか理解できるが、わずか1年強しか存在しなかったC230コンプレッサーアバンギャルドを購入した人はちょっと複雑な心境だろう。何しろ新しいC230との価格差は15万円程度なのに内外装のトリムレベルは同じ。それでいてエンジンは2気筒増え、ギア段数も2つ多くなったのだから。

この他に今回の仕様変更を機に行われた改良としては、むち打ち防止のため追突を受けたときにへッドレストが前方上方に移動し頭部の移動量を抑えるネックプロ・アクティブヘッドレストが全車に装備され、バイキセノンヘッドライト装着車にはウインカーやステアリングに連動するコーナリングライト機能が備わった。さらに、ステーションワゴンやスポーツクーペを含むCクラス全車が、ようやく国土交通省の平成17年排ガス認定を受けたのもニュース。低減レベルは75%で4つ星の低排出ガス車である。

レスポンスのいいC230、トルクで走るC280
今回は新しいV6を積む注目のC230/C280を連れ出して取材に出かけた。まずはエンジンのフィーリングから伝えよう。新世代のDOHCヘッドを備えるV6はすでにSLK350で経験済みだが、排気量が縮小されたものに乗るのは僕も今回が初めてである。

最初にC230に乗ってみたが、低~中速域のトルクがしっかりと確保されている上に、回転フィールもかなり軽快でシュンシュン回るエンジンという印象を得た。1.8Lにスーパーチャージャーを組み合わせていた以前の230Kは、小排気量からパワーを絞り出した過給エンジンとしてそれなりにナチュラルなパワー特性を得ていたものの、やはり極低速域のトルク感が希薄で、過給点を越えてからモリモリと来る印象を拭えなかった。だが2.5LのV6となった新しいC230は圧倒的にトルク変動が少なく、車格感が一気に増したように感じられた。

もっとも、4気筒と6気筒を同じレベルで較べること自体が無理のあることで、ここではむしろ2.6LのV6を搭載していた以前のC240と較べる方が正解なのかも知れない。

この点でも新エンジンの優位性は明らかだ。以前のSOHCヘッドのV6はエンジンそのものの味わいはけっして濃いとは言えなかった。必要な時に必要な力を出してくれる点で不満はなかったものの、振動やノイズレベルはこの時代のV6として中庸だったし、何よりアクセルを踏んでいっても「心地よい」と感じさせる瞬間は少なかったのだ。

しかし新しいC230は違う。エンジンノイズはややくぐもった感じで大きめだが、回転フィールが格段にスムーズでしかもレスポンスが良くなっているため、アクセルを踏む行為が単純に楽しい。もちろんその楽しさの中には7Gトロニックのギアリングも的確で、わずかなアクセル操作にも呼応して即座に最適なポジションを選んでくれるという特性も含まれている。

旧C240に対して排気量は若干少ない新生C230だが、もはやパワーもトルクも完全に凌いでいるのだからそれも当然か。ともかくCクラスをプレミアムコンパクトと捉えている人にとって、この新エンジンはシリーズの中核に据えるに相応しいものだと思う。

個人的には、1.8Lコンプレッサーも4気筒ならではの軽快感があって好きだが、万人に勧められるのは、やはりこの新しい2.5Lユニットだ。

続けてC280に乗った。こちらは想像していた通りトルクで持っていくタイプだ。ただし、ボディサイズに対してやや大きな3Lという排気量を得たことに配慮してか、アクセルペダルを踏み込んだ時の反応を意図的にダルにしているところがあって、スタート時のキリッとした速度の立ち上がり感に関しては、むしろC230の方が優れていると感じられた。

高回転域のレスポンスも同じで、敏感なC230よりC280の方が少しおっとりしている。もちろん231psのパワーと300Nmのトルクを得ているC280だから、そんなに回さなくとも十分に速い。

例えば高速道路では、軽い踏み込みに対して回転数はあまり変えずに、それでもスルスルと速度を乗せていく。こうしたC230とC280の性格分けは、おそらく意図的に行っているものだろうが、見事と言う他はない。

ただ、Cクラスというクルマのサイズ感と、そこから生じる軽快さに魅力を感じるならば、よりキャラクターを正確に反映しているのはC230の方だと思う。

安心の高速スタビリティ、メルセデスらしさは健在
走りの面では、Cクラスの美点は高速域のスタビリティにある。昨年2004年のマイナーチェンジを機に、ステアリングをクイックにするなど「機敏」な方向にややシフトしたCクラスだが、それでもメルセデス・ベンツの最大の特徴であり魅力である安心感に満ちた乗り味は少しも薄れてはいなかった。

例えば高速巡航。Cクラスのステアリングは抜群の座り感とともに、矢のような直進安定性を見せる。多少気を抜いてオーディオやナビに注意が行ってしまっても、クルマ任せで常に安心していられるのだ。やはりこれは大きな強み。これをFRで得ているところにメルセデスの凄さを感じる。

それでいて、曲がろうとしたときのハンドリングも、現在のCクラスは十分に軽快だ。スポーティさを前面に押し出しているわけではないが、だからといって安定志向一辺倒の退屈なクルマではない。やはり昨年行ったシャシの改善は確実に効いている。

そろそろモデル末期に差し掛かり、相応なサイズアップと進化を見せるライバルと比べると、パッケージ面ではやや古さも目につくが、現状のCクラスも小型セダンとして常識的な快適性は備えており、今回のV6エンジンのリニューアルで、走りを大幅に若返らせることに成功している。それは確かだ。

この分なら残りのモデルライフも安泰だろう。むしろ完熟期を迎えた定番車種として、大いなる安心感とともに選べるクルマになったと言える。(文:石川芳雄/Motor Magazine 2005年12月号より)



メルセデス・ベンツC230アバンギャルド(2005年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4535×1730×1425mm
●ホイールベース:2715mm
●車両重量:1540kg
●エンジン:V6DOHC
●排気量:2496cc
●最高出力:204ps/6100rpm
●最大トルク:250Nm/3500-4000rpm
●トランスミッション:7速AT
●駆動方式:FR
●車両価格:514万5000円

メルセデス・ベンツC280アバンギャルド(2005年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4535×1730×1425mm
●ホイールベース:2715mm
●車両重量:1550kg
●エンジン:V6DOHC
●排気量:2996cc
●最高出力:231ps/6000rpm
●最大トルク:300Nm/3500-4000rpm
●トランスミッション:7速AT
●駆動方式:FR
●車両価格:592万2000円

[ アルバム : メルセデス・ベンツCクラス はオリジナルサイトでご覧ください ]

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