Human Modernを感じさせるデザイン
今までのマツダ車に見られた魂動デザインから一新。優しさが溢れるデザインの中に身を投じると、自然と穏やかな気持ちになる。これが心が整うということなのか。トンガっているだけじゃない、と思わせてくれるマツダ「MX-30」は自然体でいられる新しい車だろう。
なぜ「あおり運転」はなくならないのか?原因は「匿名性」と「万能感」にあり
マツダを象徴する『魂動デザイン』。躍動的でどこか有機的。複雑なラインが織りなす流麗なデザイン。大きなヘキサゴングリルなど、他社には無い優れたデザインであるのは確かだ。その魂動デザインを少し弱め、一見すると平板なデザインに見えるが、実は全てのラインがグリルに集中するようになっていたり、ボンネットとサイドを繋ぐラインはとても複雑なラインで繋がれていたり、奥行きの深いグリルなど、魂動デザインを活かしながら、新たな解釈としての魂動デザインを織り込ませている。
奥行きのあるグリルは特徴的
クーペスタイルSUVでは後席の乗降性を確保するのが難しい。しかしフリースタイルドアという観音開きのドアを採用することで、クーペデザインを活かしながら乗降性を犠牲にしない空間を確保している。頭を下げて窮屈な姿勢で乗り込まなくても、スッと後席に乗り込むことが可能だ。また観音開きということで、荷物を後席に簡単に置けることや、小さな子供や赤ちゃんを、対面しながらシートに乗せることができる。子供にとっては安心感が違うのではないだろうか。
フリースタイルドアで後席へのアクセスも容易
その頭上には、フレームドトップと呼ばれる3トーン塗装クーペボディを主張するようなルーフの塗り分けが行われている。特にマツダ創立100周年特別記念車は専用のマローンルージュメタリックに塗られている。他の100周年記念車と同様に、車内は統一されたレッドブラックのイメージを持っているが、外装で専用カラーが塗られたのはこのMX-30だけだ。これはマツダのR360クーペのカラーとイメージから作り上げられた専用カラーで、当時を再現するために苦労したという一品だという。
100周年記念特別車専用カラー
100周年記念特別車専用のインテリア
クーペボディを作り上げるために、通常の4枚ドアではなく、観音開きのフリースタイルドアを採用したのは、昔RX-8で採用した知見があるからでは。と想像されるが、当時とはボディ剛性、側面衝突の基準などが全く異なっており、昔の観音開きの技術を持ってきたわけではなく、一から作ったものだ。車全体のシルエットを考え、通常の4枚ドアではなくフリースタイルドアを採用するあたり、マツダのこだわりが感じられる。
室内に目を移すと、低く抑えられたダッシュボードにメータークラスターがふわっと浮いているようなフローティングスタイル。これは、7インチタッチパネルやシフト、コマンダーなどを配置しているフローティングコンソールにも繋がるデザインで、空間の抜け感を演出している。とくにこのフローティングコンソールは絶妙な高さに配置されており、自然と手が伸びるところにタッチパネルやシフトレバーがある。7インチタッチパネルでエアコン操作を行うにも1秒以内で操作が完了し、安全性にも問題が無いということも考慮されている。
フローティングコンソールから繋がるコンソールと下にあるボックスには、天然由来のコルクが採用されている。ワイン栓などに使うコルクの端材を用いて、専用コーティングを施し劣化しないようにしてある。だからといってツルッとしたものではなく、触り心地はしっかりとコルクの質感が残されており、風合いも生かされている。またドアグリップにもコルクが採用されており、握り心地も柔らかく、いつまでも触っていたいと思わせる。デザインのためにコルクを採用するのではなく、実用にためにコルクを配置しているのもさりげない優しさを感じる。
ペットボトルのリサイクル材からチップを生成して作られた呼吸感素材、リサイクル糸を20%採用したリサイクルファブリック、有機溶剤を使用しない生産プロセスで製造された人口皮革など、環境不可低減に貢献された素材が使われている。これらの素材い囲まれるからなのか、室内入り込むと自然とゆったりとした気持ちになれる。
ガソリンエンジンとバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッドからスタート
エンジンは直列4気筒2000ccをフロントに積み。床下に5.1kW(6.9PS)/49N・m(5.0kgf・m)のリチウムイオン電池を搭載するe-SKYACTIV Gのマイルドハイブリッドだ。出力5.1kWということで電池を前面に押し出すタイプではなく、発進や加速でエンジンの負荷を低減しながらスムーズな走りをサポートする。停車時にはエンジン停止領域を拡大し燃料消費を抑える。
ヨーロッパではすでにMX-30のEV車が発売されていて、国内においても2021年1月から発売すると発表されている。その後レンジエクステンダー搭載車の発売も予定されており、国や地域ごとに最適化されたマルチソリューションで展開されるであろうMX-30は、様々なエンジンやシステムが組み込まれるようになっている。
その様々なシステムを受け入れれるように設計されているのはもちろんあるだろうが、それだけではなく、フリースタイルドアを採用していることもあり、ボディ骨格がしっかりしているのが分かる。Bピラーが無いことでも安心できるボディ剛性をドア全周やボディの環状方向での剛性を高めているのが走っていて伝わってくる。またG-Vectoring Control Plusなども作用し、コーナリングでの安心感も違い、きつめのコーナーでも安心感のあるコーナリングでスルッと駆け抜ける。AWDの方が若干重いこともあり、どっしりとしており、2WDは軽快感を感じながら走ることができる。
今までのマツダの走りの良さを活かしながら、ゆったりとした気持ちの中で走れる。そして安心感の中で、心穏やかに走れる。そんな車がMX-30なのではと感じられた。
■関連情報
https://www.mazda.co.jp/cars/mx-30/
取材・文・写真/雪岡直樹
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みんなのコメント
もう後席は重視しない世代にとっては魅力が有ります。車という贅沢な物体は雰囲気に重点。
CX-30を考えていましたが再検討です。