現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > なぜ「軽スーパーハイトワゴン」に人気が集まる? オーナーが語る良いところと悪いところ

ここから本文です

なぜ「軽スーパーハイトワゴン」に人気が集まる? オーナーが語る良いところと悪いところ

掲載 更新 87
なぜ「軽スーパーハイトワゴン」に人気が集まる? オーナーが語る良いところと悪いところ

■軽ランキング上位はスーパーハイトワゴンが独占

 日本独自の「軽自動車」は、660ccという小排気量ならではの燃費の良さや取り回しの良さ、保険や税金を含めた維持費の安さなどにより、人気ジャンルとなっています。

不人気にもほどがある!? ビックリするほど売れていない軽自動車5選

 そのなかでも近年人気を博しているのが、「スーパーハイトワゴン」と呼ばれる背の高いモデルです。

 全国軽自動車協会連合会によると、軽自動車の販売台数ランキングで上位3位までをスーパーハイトワゴンが独占。2021年6月の販売台数は、1位がホンダ「N-BOX」、2位がスズキ「スペーシア」、3位がダイハツ「タント」となっています。

 なお、このジャンルの絶対王者として君臨するN-BOXの販売台数は1万7479台。2位のスペーシアの9516台に大差をつけているのです。

 スーパーハイトワゴンですが、じつは細かい定義などは存在していません。大まかな基準としては、全高1700mm以上で後席スライドドアが装着されている車種が該当します。

 スーパーハイトワゴンが登場する以前は、「ハイトワゴン」と呼ばれるジャンルの軽自動車が流行りでした。

 ハイトワゴンの先駆けといえるモデルは、1993年に誕生したスズキ「ワゴンR」です。既存のパーツを活用しつつ、タイヤを四隅に配置することでホイールベースを伸ばし、全高を1640mmまで拡大。

 実用性と遊び心を感じさせるデザインで軽自動車史上最大のヒットモデルになりました。

 この人気にあやかろうとライバルモデルが続々と登場します。1995年にはダイハツ「ムーヴ」、1997年にホンダが「ライフ」、1998年には三菱「トッポBJ」が登場し、軽自動車界でハイトワゴンは一時代を築いたのです。

 そしてダイハツは、全高1725mmのタントを2003年にデビューさせます。

 そして初代タントは後席ドアがヒンジ式だったものの、2代目で助手席側がセンターピラーレスの両側スライドドアへと変更。

 さらに、タントを追いかけるかたちで、スズキから「パレット」(2008年発売、スペーシアの前身モデル)、そしてホンダからN-BOX(初代が2011年発売)が登場し、現在の人気へとつながっています。

■スーパーハイトワゴンは子供がいる女性から絶大な支持

 スーパーハイトワゴンユーザーの傾向としては、過半数が女性だといわれています。さらに所有する女性ユーザーの半数近い人には子供がいるというデータもあり、ほかのジャンルのクルマと比べて、家族で移動することを前提にスーパーハイトワゴンを購入するケースが多いようです。

 では、実際にスーパーハイトワゴンに乗っているオーナーは、どんなところが気に入っているのでしょうか。

「最寄り駅まで少し距離があること、子供たちの習い事の送り迎えなども考えてスペーシアを購入しました。頭上区間が広いので狭さを感じにくいのがいいですね。ただ少し背が高すぎて、風が強い日はちょっとフラフラしてしまうこともあります」(神奈川県・30代・女性)

 やはり広い居住空間が最大の魅力なのは間違いなさそうです。とくに小さな子供が同乗する場合、後席でお世話をすることもあり、そんなときにも広い居住空間はありがたいようです。

「実家の駐車場が狭く両親が高齢になったため、コンパクトカーから軽自動車に乗り換えようということになり、人気のN-BOXにしました。フロアが低くて車内が広いので、スライドドアからの乗降性も良いと両親も喜んでいます。

 ただ車両価格がほかの軽より高めで、660ccなのでパワー不足は否めません。重心も高くてコーナーなどでは思ったより曲がってくれない感じもあります。それでも見切りのいいボディで運転しやすく、自分が乗っているセダンより広い後部座席は快適です」(東京都・40代・男性)

 高齢者にとって、クルマの運転は年々難しく感じるものです。とくに車両感覚が掴みにくくなり、慣れた場所でも軽微な接触事故が発生しやすくなるといわれていますが、スーパーハイトワゴンは箱型なので見切りが良く、窓も大きく視界は良好で、運転のしやすさでは定評があります。

 またパワー不足については、軽自動車は最高出力が64馬力に自主規制されていることが関係しているでしょう。しかし、速さより快適性を追求した作りですから、ゆったり乗るためと割り切れるかがポイントになりそうです。

「芸能プロダクションの社用車としてタントを使用しています。基本的にはマネージャーが乗るのですが、所属タレントを乗せることもあります。後席の広さはもちろん、Bピラーがないので乗降口が広々しているところが好評です。荷物も載せやすく、小回りが利くので狭い道にも入っていけるので非常に活躍してくれています」(東京都・30代・男性)

 舞台俳優が多く所属する芸能プロダクションの男性社員が、社用車としてスーパーハイトワゴンは使いやすいと教えてくれました。

 たくさんの荷物を積んだり、所属タレントを送迎したり、車内でちょっとした着替えもできるなど、幅広い用途に使えるクルマとしてかなり有効のようです。

※ ※ ※

 スーパーハイトワゴンはファミリーで乗る人が多いなか、社用車としても活躍しているというのは意外でしたが、頭上空間に余裕があり、後部座席も1名乗車ならむしろリムジン感覚で乗れるほどの広さもあり、使い方次第ではいろいろな用途に活用できそうです。

 また、広い空間を利用して車イスごと乗り込めるモデルもあるなど、高齢者にも優しいクルマとしての側面も持ち合わせているスーパーハイトワゴン人気はこれからも続きそうです。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
AUTOSPORT web
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
くるまのニュース
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
AUTOCAR JAPAN
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
Auto Messe Web
WRCラリージャパンで発生した“一般車両コース侵入事件”、FIAは「非常に深刻な問題」として調査へ。来季大会にも暗雲
WRCラリージャパンで発生した“一般車両コース侵入事件”、FIAは「非常に深刻な問題」として調査へ。来季大会にも暗雲
motorsport.com 日本版
サンパウロGP3位の勢いそのままに……ガスリーがラスベガス予選3番手「最後のアタックはアドレナリンが溢れたよ!」
サンパウロGP3位の勢いそのままに……ガスリーがラスベガス予選3番手「最後のアタックはアドレナリンが溢れたよ!」
motorsport.com 日本版
【旧車高騰の背景を見たり?】足を運んだファンは過去最大の1万2500人! 全米最大のJDMイベント
【旧車高騰の背景を見たり?】足を運んだファンは過去最大の1万2500人! 全米最大のJDMイベント
AUTOCAR JAPAN
アルピーヌ、東京オートサロン2025に『A110 Rチュリニ』など出展へ。山野哲也のトークショーも実施
アルピーヌ、東京オートサロン2025に『A110 Rチュリニ』など出展へ。山野哲也のトークショーも実施
AUTOSPORT web
12月1日は岡山国際でドラテク磨き! 初心者向け「カルガモクラス」もある「TOYO TIRES PROXES DRIVING PLEASURE」は要チェックです
12月1日は岡山国際でドラテク磨き! 初心者向け「カルガモクラス」もある「TOYO TIRES PROXES DRIVING PLEASURE」は要チェックです
Auto Messe Web
F1第22戦水曜会見:レースディレクター交代は「知らなかった」と驚くラッセル。一方で対話を続ける意思も明かす
F1第22戦水曜会見:レースディレクター交代は「知らなかった」と驚くラッセル。一方で対話を続ける意思も明かす
AUTOSPORT web
いすゞ新型「FRマシン」発表! 斬新「スポーティ顔」採用&四駆設定あり! “新開発エンジン”と8速AT搭載の「D-MAX」「MU-X」タイで発売!
いすゞ新型「FRマシン」発表! 斬新「スポーティ顔」採用&四駆設定あり! “新開発エンジン”と8速AT搭載の「D-MAX」「MU-X」タイで発売!
くるまのニュース
大人気の輸入車コンパクトSUVが進化! VW改良新型「Tクロス」はどう変わった? 乗って思った「これでいいんだよ」感とは
大人気の輸入車コンパクトSUVが進化! VW改良新型「Tクロス」はどう変わった? 乗って思った「これでいいんだよ」感とは
VAGUE
トラックの頭と積荷が載ったトレーラーの知られざる接続部! 最後のロックはあえて「手動」にしていた
トラックの頭と積荷が載ったトレーラーの知られざる接続部! 最後のロックはあえて「手動」にしていた
WEB CARTOP
いよいよラリージャパン最終日。勝田貴元の“全開プッシュ”は見られるか?「難しい1年を支えてくれたチームのために仕事をしたい」
いよいよラリージャパン最終日。勝田貴元の“全開プッシュ”は見られるか?「難しい1年を支えてくれたチームのために仕事をしたい」
motorsport.com 日本版
伝説のジャガーXJSが現代に蘇る、660馬力V12スーパーチャージャー搭載『スーパーキャット』誕生
伝説のジャガーXJSが現代に蘇る、660馬力V12スーパーチャージャー搭載『スーパーキャット』誕生
レスポンス
ヒョンデのタナクが総合首位をキープ。トヨタのエバンスとオジェが続く……勝田貴元5番手|WRCラリージャパンDAY3午後
ヒョンデのタナクが総合首位をキープ。トヨタのエバンスとオジェが続く……勝田貴元5番手|WRCラリージャパンDAY3午後
motorsport.com 日本版
岩佐歩夢の気になる去就。「F1に向いているハイブリッド思考」担当の小池エンジニアが話すローソンとの比較
岩佐歩夢の気になる去就。「F1に向いているハイブリッド思考」担当の小池エンジニアが話すローソンとの比較
AUTOSPORT web
F1ラスベガスGP FP2:好調メルセデスのハミルトンが最速。角田は初日10番手、アルピーヌやハースもトップ10入り
F1ラスベガスGP FP2:好調メルセデスのハミルトンが最速。角田は初日10番手、アルピーヌやハースもトップ10入り
AUTOSPORT web

みんなのコメント

87件
  • 運転はし易いし、日常の道具としては良いと思う
    ただ、乗り心地や性能も含め、誰もが快適な車だとは一概に言えないと思う
    人がどこに価値を置くかによって良いとも悪いともなると思う
  • ムーブやワゴンRの方が天井スペース除けばバランスが一番いいですね。走りもスーパーハイトより全然安定してるし特別狭くも感じませんし
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

169.0192.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0288.4万円

中古車を検索
N-BOXの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

169.0192.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0288.4万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村