MotoGPの2022年シーズンは既に中盤戦に入っているが、特に苦戦しているのがホンダ勢だ。第8戦イタリアGPでも好調とは言えない状況となっているが、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ)は週末を犠牲にする覚悟も必要だろうと語っている。
今シーズン、ホンダは開幕戦でポル・エスパルガロ(レプソル・ホンダ)が3位を獲得したものの、以後は苦戦。マルケスも大きな変更が施された新型RC213Vを乗りこなすことができず、表彰台すら獲得できていない状態にある。
■アプリリア絶好調エスパルガロ初日首位。中上貴晶は13番手|MotoGPイタリアFP2
イタリアGPの初日、マルケスは新シャシーと従来型を比較して過ごした。その結果、タイムはトップから0.767秒差の総合12番手とトップ10入りを逃している。
2日目以降は雨の予報もあり、本来ならタイムを削りたいところ……しかしマルケスは今回見せたアプローチが、スペインGPから続く”マシンをより理解する”ための試みであり、”テスト”するというリスクを週末に負うことも必要だと考えている。
「僕らが今日、金曜日を違ったやり方の取り組みを行なっていたのは事実だ」と、マルケスは言う。
「ヘレス以降、僕らは将来のためにバイクの改善方法を理解しようと試みてきた」
「そして、そういったことを理解しようとするには、リスクを負う必要があるんだ。ガレージ内でもリスクを負うことについて話している。僕がライダーで、将来の道筋を理解することを必要としている」
「ふたつの異なるバイクで作業していたのは本当だ。でもそれが制限を生むことにもなった」
「明日は前へ踏み出して、どの方向がベストなのかを理解して細部に取り組むべき時になるだろう」
ただマルケスはFP1の走り出しから、イタリアGPは厳しいものになるだろうという予感を感じていたとも明かしている
「だけどFP1で出ていったときから、厳しいものになるだろうなと思っていた。バイクだけじゃなく、僕自身にもだ。ライディングで苦戦していたんだ」
「FP1ではたくさんのことを試して、FP2では一歩一歩良くなっていった」
「それでも、このバイクは改善が必須だ。このコースでは新しいモノが幾つかの部分で優れていたけど、別の部分では失っているものも多かったんだ」
「だからより速いライディング、そして特により一貫性のあるライディング方法を理解する必要がある」
マルケスは初日の作業内容について、具体的な部分は口を閉ざし、新シャシーを走らせていたことも簡単には認めようとしなかった。ただホンダが改善を目指している重要なエリアが、コーナリングであることは認めた。
ホンダが何を探し求めているのかを訊かれたマルケスは「どうしてそれがシャシーだと?」と話しつつ、こう続けた。
「いや、つまり僕らはより上手く曲がる方法を理解しようとしている、ということだ。この領域をできるだけ改善しようとしていると、他の部分で失うところがあるというのも事実だ」
「でも僕らはもっと上手く曲がる方法を、フロントタイヤをより上手く理解しクイックに曲がる方法を理解しようとしている」
「MotoGPでは曲がるのに時間をかけてしまうと、パワーやトルクを使うことができない。そこでタイムを失ってしまうんだ」
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