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注目の最新フラッグシップ、メルセデスEQ・EQSを伝統のメルセデス・ベンツSクラスと比べみよう

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注目の最新フラッグシップ、メルセデスEQ・EQSを伝統のメルセデス・ベンツSクラスと比べみよう

EQSは「新たなラグジュアリー」の方向性を見据えている

 メルセデスEQの名の下に電動化を推し進めるメルセデス・ベンツが、新たに投入したのはその最高峰に位置するモデル、その名もメルセデスEQ・EQSである。ネーミングから想起されるのはBEVとして、まさにSクラスに比肩するトップモデル。だが実際にEQSが見据えているのは「プログレッシヴ・ラグジュアリー」という言葉で表現された、まったく新たな地平である。

EVラグジュアリーセダンのメルセデス・ベンツEQSが日本上陸。車両価格は1578~2372万円に設定

 スタイリングは大胆なキャビンフォワード。一本の弧を描いたルーフラインがエレガンスを香らせるクーペライクなフォルムをまとう。このデザインは、市販車前人未到のCd値0.202という空気抵抗の小ささにも貢献している。しかもEQSは、大型のテールゲートを備えており、通常時610リッター、最大で1770リッターを誇る大容量ラゲッジスペースへのアクセスが容易だ。アクティブなライフスタイルにマッチする多用途性こそが、先進的で艶やかなデザイン、そしてBEVであることと相まって、新たなラグジュアリーカーユーザー層へのアピールポイントである。

航続距離はなんと700km! これぞBEVの新基準ともいえる

 メカニズムも当然、すべてが新しい。EQSは新開発のBEV専用プラットフォームであるEVA2を採用。電気モーターはリア、もしくはフロントとリアに搭載される。長く取られたホイールベースの内側には、107.8kWhという大容量の駆動用リチウムイオンバッテリーが収まる。

 これによって実現したのが、EQS450+で実に700kmという航続距離である。BEVに対する大きな不安のひとつが解消されたといっていいだろう。

 シャシーにはエアサスペンションを採用。更に、リア・アクスルステアリングが設定され、EQS450+では最大で後輪操舵角を10度に設定、コンパクトカー並みと言っていい最小回転半径5.0mを実現した。

伝統のメルセデス・ベンツSクラスは、適度なバランス感が見事

 先進性、アクティブ感を躊躇なく採り入れているメルセデスEQ・EQSに対して、伝統を誇るメルセデス・ベンツSクラスはそれらのバランスを図り、適度に盛り込んでいるという印象を受ける。現行Sクラスの外観は新しいデザイン表現を用いて格段にフレッシュさ、エネルギッシュさが増しているが、それでもちゃんとSクラスに見える落ち着き、威厳のようなものはキープされている。

 それは決して中途半端なわけではない。むしろ実に巧みで見事と言うべきだ。新しいファンを開拓しつつも従来のユーザーを逃さず、むしろじわり納得させる。外観だけでなく内装も、あるいは走らせる歓びが今までになく感じられる走りについても、同じことが言えるだろう。

 更に言うならばAMGモデルについては、当面Sクラスから離れられないという人、少なくないに違いない。EQSにもAMGモデルが設定されているが、Sクラスと比較すると味わい面で見劣りがする。V型8気筒ツインターボエンジンの咆哮に代わる、高性能BEVが提示し得る新しい価値とは何か。この辺りはまだ当面模索が続きそうだ。

メルセデスEQ・EQS主要諸元

グレード=EQS450+
価格=1578万円
全長×全幅×全高=5225×1925×1520mm
ホイールベース=3210mm
トレッド=フロント:1645/リア:1660mm
車重=2530kg
モーター型式=EM0027(交流同期発電機)
モーター最大出力=245kW(333ps)/4147~11544rpm
モーター最大トルク=568Nm/0-4060rpm
一充電走行距離(WLTCモード)=700km
交流電力量消費率(WLTCモード)=182Wh/km
駆動用バッテリー=リチウムイオン電池(BT0013)
駆動用バッテリー総電力量=107.8kWh
サスペンション=フロント:4リンク/リア:5リンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=265/40R21+アルミ
駆動方式=2WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5(リア・アクスルステアリング車5.0)m

メルセデスEQ・EQS フォトギャラリー

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みんなのコメント

1件
  • BEVは、サブスクもしくはクローズエンド型のリースで2、3年で乗り換えていくのが良さそうだ。
    バッテリーは劣化し交換には相応の費用が掛かる。
    車載ソフトウェアは、OTA技術により更新できるがCPUなどは陳腐化していくので、パソコンやスマホ、タブレットのように更新できない、更新しても処理が遅いなどの状況になりそうだ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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