■過去最大出展小間数!年々盛り上がりを見せる「人テク」で特に気になった製品や技術を取材
公益社団法人自動車技術会が主催する「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」(通称:人テク)が、2025年5月21日から23日の3日間にわたってパシフィコ横浜(横浜市西区)で開催されました。
冷暖お手のもの さらには香りも!? 進化するシート「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」 トヨタ紡織/タチエス
今回は「アネックスホール」「ノース」の2会場を使用し、出展社数やブース小間数も前年から大幅に増加。3日間合計で延べ7万9808人が訪れる盛況となりました。今回の記事では「東海理化」「アイシン」「二テラ」のブースに展示されていた製品、技術について取材しました。
東海理化のブースでは、モビリティ業界を取り巻く環境が大きく変化し、また社会価値や社会機能も多様化するなか、安心安全で豊かな「Mobility Life」と持続可能な社会の実現に貢献するため、「Mobilityの変化に対応する新商品」と「持続可能な社会の実現と安全に貢献」という2つのテーマを軸に、新製品や新技術などが展示されていました。
■東海理化「WFO(R)(ホイールフルオーナメント)」
なかでも注目を集めていたのは、「WFO(R)(ホイールフルオーナメント)」です。これは車両のアルミホイールの上から加飾意匠部品のカバーを装着するもので、トヨタのクラウンエステート(21インチホイール)に採用されています。
従来もアルミホイールに加えて樹脂製のキャップを装着し、空力性能の改善や向上を図る製品はありました。しかし今回の展示品はその効能だけでなく、新開発された塗料によってアルミホイールに遜色ない金属質感を実現しており、ブースには実際にクラウンエステートに採用されているものに加え、東海理化としてさまざまな意匠バリエーションが実現できる参考例として、2つのデザインカラーバリエーションも展示されていました。
実際に付け替えをしてみると(本来は走行中に外れることがないよう多くの爪で固定されています)、いずれのデザインもホイールキャップが上から装着されているような違和感は全くなく、片手で楽に持てる軽量のカバーを交換するだけで、イメージを一新できることに驚きました。
このように違和感なく高い質感を保ったまま意匠変更ができることで、自動車メーカー側としてはベースとなるアルミホイール自体の軽量化をより図れることに加えて、サイズが共通であればさまざまな車種に同部品で横展開しやすくなることで品番種類数の削減が実現でき、ホイールの大径化が進む昨今のトレンドにおいて工場の省スペース化にも貢献するとのことです。
■ アイシン「FR 1モーターハイブリッドトランスミッション」
アイシンブースは、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する「電動化」と、乗車前から降車後まで安心で快適な移動空間を提供する「安心・快適・利便」という2つのテーマを軸にしていました。
なかでも初日から最も注目されていたのが、今回初展示となった「FR 1モーターハイブリッドトランスミッション」です。
これは既存の8速・10速の縦置きトランスミッションに駆動用の1モーター+クラッチのハイブリッドモジュールを組み合わせたもので、トルクコンバーターを省略せずに残したまま、エンジン切り離し用の1クラッチを搭載。特に北米市場などで要望の多いという高いトーイング(けん引)性能を持たせながら、燃費向上とトルクフルな走りとダイレクトな変速を両立させています。
■大型SUVやピックアップトラックの燃費改善へ
今回展示されていたのは8速ATをベースにしたもので、ミッションやモーターの内部が確認できるカットモデルということもあって、ブース内でも終日多くの人の目を引いていました。
さまざまな機構を持ちながら、従来のトランスミッションとの搭載互換性を持たせ幅広い車種への搭載を可能にしたレイアウト性の高さと、大トルクにも対応できる冷却性能を両立させており、大型SUVやピックアップトラックなどの走行性能向上と燃費改善を大きく担う製品です。
■Niterra「水素エンジン用スパークプラグ」
Niterra(ニテラ)はブースに、内燃機関の燃費向上やエミッション低減、長年の歴史で培ったセラミック技術を活用した次世代自動車向けの製品を展示。今回の記事では、初展示された現在開発中の水素エンジン用スパークプラグを取り上げます。同社はNGKスパークプラグのブランドで世界でも多くのシェアを持ちます。
昨今の世界的なBEV普及の鈍化傾向、またBEV化が難しい大型車両を含めたカーボンニュートラル施策として、代替燃料である水素エネルギーの可能性が広がりつつあるなか、各メーカーはハイブリッドなど内燃機関(ICE)の進化がまだまだ必要であるという視点にシフトしつつあります。
従来の内燃機関においても、燃費改善や燃料効率アップを目指した多点火(マルチスパーク)に伴う高耐久化などにより、プラグに求められる性能は高まっているのです。
■プラグは引き続き、必要不可欠な部品であり続ける
ガソリンに代わって水素を燃料とする場合でも、空気と混ざり合って爆発する際の点火のきっかけを与えるという役割に変わりはなく、プラグは引き続き必要不可欠な部品です。しかし、燃焼の仕方や点火温度に関して従来のガソリンエンジンと異なる部分は多く、求められる性能やコストや量産性を含めた課題がまだ多くあるとのことです。
今回はあくまで開発中の製品ということで、電極部分などは細かく見られないように展示されていましたが、今後のカーボンニュートラルに対して多角的なアプローチをするためのマルチパスウェイ戦略にとっても、重要な部品のひとつとなっていくと思われます。
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