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最大航続距離516km トヨタ初の電動SUV「bZ4X」欧州上陸 オフロード性能も強調

掲載 更新 19
最大航続距離516km トヨタ初の電動SUV「bZ4X」欧州上陸 オフロード性能も強調

当初予想を上回った航続距離

トヨタ初の電動SUV、bZ4Xの欧州仕様車は航続距離の数値が「改善」され、夏に販売が開始される予定だ。

【画像】トヨタ初の量産型EV【新型bZ4Xを写真でじっくり見る】 全98枚

71.4kWhのバッテリーを搭載したbZ4Xの公式WLTP航続距離は、前輪駆動モデルで516km、四輪駆動モデルで470km。これまで、航続距離は約450kmと推定されていた。

英国価格は4万1950ポンド(約475万円)からで、グレードは「ピュア」、「モーション」、「ビジョン」、そして限定モデルの「プレミア・エディション」の4種類が用意されている。

英国では4グレード展開

エントリーグレードのピュアは前輪駆動のみで、18インチアルミホイール、8.0インチタッチスクリーン・マルチメディアシステム、7.0インチのデジタル・ドライバーディスプレイを標準装備している。その他、バックカメラ、キーレスエントリー、リモートコントロール機能付きクライメートコントロールなどを備える。

4万5750ポンド(約735万円)からのモーショングレードでは、前輪駆動と四輪駆動を選択でき、リアスポイラーとリアプライバシーガラスが追加されている。インテリアでは、フロントシートヒーター、アンビエントライト、携帯電話ワイヤレス充電器が装備されている。

ビジョンは、20インチアルミホイール、シートヒーター&ベンチレーション付きフロントシート(合成皮革)、キックセンサー付き電動テールゲートなどを備えた上位グレードにあたる。自動ブレーキ付リアパーキングセンサーやリモートパーキングアシストを標準装備し、安全性を高めている。価格は4万7650ポンド(約765万円)から。

限定モデルのプレミア・エディションは、トヨタのオンライン販売サービスでのみ販売され、一時的に最上位グレードに位置づけられる。価格は5万1550ポンド(約830万円)からで、ビジョングレードをベースに、9スピーカーのプレミアムJBLサウンドシステムとパノラマサンルーフを追加装備。四輪駆動が標準となっている。

bZ4Xには、「Xモード」と呼ばれる電動四輪駆動システムが導入されており、トヨタは「クラス最高のオフロード走行性能」を実現するとしている。

広々としたインテリア

今年初めのLAモーターショーで主役となったbZ4Xは、4月に公開されたコンセプトとほとんど変わらない先鋭的なデザインを披露した。

車名の「bZ」は、2025年までに少なくとも15台のEVを発売するというトヨタの電動化戦略「Beyond Zero」を意味している。15台のうち7台は車名の一部に「bZ」が使われる。

その先駆けとなるbZ4Xは、スバルと共同開発した新しいEV用プラットフォーム「e-TNGA」を採用した最初のモデル。一方のスバルは、e-TNGAをフォレスターと同等サイズのSUV「ソルテラ」に使用する。

e-TNGAプラットフォームの特徴は、ショートオーバーハングとロングホイールベースで、「広々とした開放的なキャビン」を実現していることだという。トヨタによれば、後席レッグルームは、レクサスのフラッグシップモデルであるLSの900mmに近いとのこと。このプラットフォームは、四輪駆動のクロスオーバー車(車名に「4X」という接尾語がつく)のベースとなるもので、快適性やコネクティビティなどを重視している。

デザインとしては、全体的にシャープなスタイリング、がっしりとしたブラックのフェンダーパーツ、親しみやすいシルエット、ツートーンのルーフなど、人気モデルのRAV4の影響も受けているようだ。しかし、フロントエンドにまったく新しいデザインを採用するなど、bZシリーズのEVにはこれまでと異なるデザイン哲学が取り入れられると期待される。

従来のグリルの代わりに、運転支援用のセンサーを細いブラックパネルに配置し、シャープなデザインのヘッドライトとエアチャンネルを採用することでハンマーヘッド形状を作り出し、「独自性」を表現している。

キャビンは、ドライバーが「道路や重要な情報と直接つながっている感覚」を得られるように設計されている。インストゥルメントパネルは、前方の視認性向上のため低い位置に設置され、注意力の低下を最小限に抑えている。大型のセンターディスプレイ、ワイドなセンターコンソール、質感の高いダッシュボードなどは、コンセプトモデルから引き継がれている要素だ。

チーフエンジニアの豊島浩二氏は、新デザインのキャビンについて、「ターゲットとなるお客様は、家族や友人との時間を大切にされる方です。そのような時間を楽しみたいとき、トヨタのbZ4Xコンセプトは、そのためのハブとなります」と話す。

トヨタが培った電動技術を投入

パワートレインは、トヨタが20年以上にわたって電動パワートレインを販売してきた実績を活かしたもので、「クラストップレベルの効率と競争力のある航続距離」を実現したと謳われている。

前輪駆動モデルは1基のモーターで最高出力204ps、最大トルク27kg-mを発揮し、0-100km/h加速を8.4秒で達成する。一方、スバルの四輪駆動技術を投入したツインモーターのモデルは、最高出力244ps、最大トルク34kg-mに向上し、0-100km/h加速は7.7秒に短縮される。

71.4kWhのバッテリーを搭載し、最大516kmの航続距離を実現。「効率的かつ効果的」なヒーターシステムにより、氷点下の気温でも航続距離の低下はわずかに抑えられるという。また、車載のソーラー充電システムによって航続距離を補っている点も特徴だ。

bZ4Xは、レクサスが先に発表したLF-Zコンセプトと同様に、ステアリングホイールとフロントアクスルの間の機械的なリンクを排除した革新的なステアバイワイヤシステムを採用している。これにより、荒れた路面の影響を最小限に抑えながら、コントロール性を向上させることができるとしている。

また、通常のステアリングホイールに加え、操縦桿スタイルの異形ステアリングホイールを中国市場から順次導入。ドライバーの手の動きを減らし、「運転をより簡単に、より楽しく」するものだと豊島氏は語る。

Beyond Zero戦略のもう1つの柱は、サプライチェーンから廃棄までのライフサイクル全体を通して、すべての車両のカーボンニュートラルを達成することだ。これまでにトヨタは1700万台以上の電動モデルを販売しており、これは1億4000万トンのCO2削減に相当するという。2010年から2019年の間だけでも、トヨタは車両のCO2排出量を22%削減している。

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みんなのコメント

19件
  • いつも思うのだが、理論上の最大航続距離なんかより、考えられる限りハードに使ったり極度な低温でも最低限これだけは走れるという距離を知りたい。
    真冬の北海道で516kmなんか走れるわけないもん。
  • トヨタの必死さは分かるが直ぐ不具合出てリコールの可能性大
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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