現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 3代目メルセデス・ベンツ SLK250の刺激的な吸気音。それよりも魅力的だったSLK350【10年ひと昔の新車】

ここから本文です

3代目メルセデス・ベンツ SLK250の刺激的な吸気音。それよりも魅力的だったSLK350【10年ひと昔の新車】

掲載 更新 4
3代目メルセデス・ベンツ SLK250の刺激的な吸気音。それよりも魅力的だったSLK350【10年ひと昔の新車】

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、メルセデス・ベンツのコンパクトオープンカーで、3代目のSLKだ。

メルセデス・ベンツ SLK(2011年:3代目フルモデルチェンジ)
SLKはメルセデス・ベンツのエレガントな高級小型オープンカー。リトラクタブル式ハードトップ「バリオルーフ」も特徴的だ。従来型の2代目は初代よりダイナミックなボディになったが、新型の3代目も、この路線を継承している。角形のヘッドライトで表情が引き締まり、大型グリルは面を立たせてロングノーズを強調している。シルバーの横桟が一本入ったグリルは、1960年代の名車SLをモチーフにしている。フロントフェンダーにはクロームバー付きのエアアウトレットまで備わる。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

リアまわりもボテッとした重さがなくなり軽快な印象だ。バリオルーフの収納がコンパクトになり、リアデッキの曲線は滑らかになっている。これに伴いトランクルームも大きくなった。ルーフを閉じたときの容量は335L(従来型は277L)にアップし、オープン時はたたんだルーフ下のスペースに高さができて225L(同185L)。オープン時でも中型のスーツケースとコンピュータセーフが余裕で収まった。

インテリアも質感を上げている。クロスバー付きクロームリングのエアコン吹き出し口がオシャレだし、ステアリングは新世代の3本スポークになり、シルバーのメーターやアナログ式時計(オプション)と黒いインテリアとの対比は、なかなか精悍だ。

従来型より短く20秒で開閉できるトップは、閉まれば完璧なクーペ、開ければ爽快なロードスターとなる。ヘッドレストの下から襟元に温風を吹き付けるエアスカーフも従来型と同様に装備している。さらに、ガラスルーフをスイッチひとつで透明からスモークに一瞬で変えてしまう「マジックスカイコントロール」というスゴいメカもオプション設定された。スモーク時の熱透過を80%カットするというから、クローズド時でもオープン時なみの開放感が楽しめる。

直4でも十分だけれど、やはりV6のほうがいい
搭載されるエンジンは1.8L 直4の直噴ターボと、3.5L V6の自然吸気。4気筒は過給の度合いによっていくつか仕様があるが、今回の国際試乗会に用意されていたのは、204ps/310Nmを発生する直4ターボを搭載したSLK250と、306ps/370Nmを発生するV6を搭載したSLK350だ。

直4ターボは、ほぼ同時期にビッグマイチェンしたCクラスに搭載されているものと基本は同じだが、V6は違う。こちらはピエゾインジェクターを使ったスプレーガイデッド式の直噴。メルセデスの中でも最も新しい、第3世代の直噴エンジンである。

今回、250も待望の7速ATとなったため、極低回転域のトルクの希薄さもなく、動力性能は実に軽やかになった。しかも、このエンジンには吸気音を作るサウンドジェネレーターという機構も新装備しているので、アクセルを踏んでいったときのサウンドも刺激的だ。それでも、比べると魅力的なのは断然V6だ。やはりこのくらいトルクがあって、しかも自然吸気で軽やかに上まで回ると気持ちいい。しかもこのエンジン、欧州モードで約14.1km/Lと燃費性能も抜群なのだ。

足まわりは標準/スポーツ/ダイナミックハンドリングパッケージの3仕様があり、今回は標準以外を試すことができた。スポーツは若干硬めでコツコツくる。ベストは連続可変制御のダンパーと、バリアブルレシオのステアリング、それにESPの機能を用いてブレーキを個別制御してヨーモーメントをアシストするトルクベクトリングブレーキが組み合わさったダイナミックハンドリングパッケージだ。

乗り心地はフラットで上質だし、ノーズも素直に向きを変えてくれてワインディングロードを走るのがすごく楽しい。新型SLKはさらに洗練度を増し、同時にスポーツ性も格段に高まった印象だ。

■メルセデス・ベンツ SLK350(欧州仕様) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4134×1817×1303mm
●ホイールベース:2430mm
●車両重量:1540kg
●エンジン種類:V6 DOHC
●排気量:3498cc
●最高出力:225kW<306ps>/6500rpm
●最大トルク:370Nm<37.7kgm>/3500rpm
●トランスミッション:7速AT
●駆動方式:FR
●EU総合燃費:14.1km/L
●タイヤ:前225/45R17、後245/40R17

[ アルバム : メルセデス・ベンツ SLK はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

井戸田潤が初代NSXに出会った!和製スーパーカーに一同ホレボレ!
井戸田潤が初代NSXに出会った!和製スーパーカーに一同ホレボレ!
グーネット
続報 マジで歴史的英断か!? 東海道新幹線に個室座席新設で1323席のルールが破られるのか?
続報 マジで歴史的英断か!? 東海道新幹線に個室座席新設で1323席のルールが破られるのか?
ベストカーWeb
もしや未来のレジェンドか!?!? 次世代電気自動車「Honda0(ゼロ)シリーズ」が衝撃 しかもほぼそのまま市販モデルになるってマジか
もしや未来のレジェンドか!?!? 次世代電気自動車「Honda0(ゼロ)シリーズ」が衝撃 しかもほぼそのまま市販モデルになるってマジか
ベストカーWeb
ガルウイングにした本当の理由は? AMG初の独自開発「SLS AMG」はメルセデス・ベンツ「300SL」の再来でした
ガルウイングにした本当の理由は? AMG初の独自開発「SLS AMG」はメルセデス・ベンツ「300SL」の再来でした
Auto Messe Web
RB、アイウェアブランド『HUGO Eyewear』とのパートナーシップ締結を発表
RB、アイウェアブランド『HUGO Eyewear』とのパートナーシップ締結を発表
AUTOSPORT web
「見た目」にビビなら買い! 日産ジューク・ハイブリッドへ試乗 内装とデジタル技術をアップデート
「見た目」にビビなら買い! 日産ジューク・ハイブリッドへ試乗 内装とデジタル技術をアップデート
AUTOCAR JAPAN
フォーミュラEが面白い! 日産とシェルの関係や過去のシーズンを知って、今期後半をもっと楽しもう
フォーミュラEが面白い! 日産とシェルの関係や過去のシーズンを知って、今期後半をもっと楽しもう
Auto Messe Web
アストンマーティン代表、ストロールへの裁定は厳しいと語る「しっかりと理解されないまま判定が下された」/F1第5戦
アストンマーティン代表、ストロールへの裁定は厳しいと語る「しっかりと理解されないまま判定が下された」/F1第5戦
AUTOSPORT web
ヨシムラSERTが転倒後に追い上げ優勝、3ART綿貫も3位。TSR、Étoileは無念のリタイア/EWC第1戦ル・マン24時間
ヨシムラSERTが転倒後に追い上げ優勝、3ART綿貫も3位。TSR、Étoileは無念のリタイア/EWC第1戦ル・マン24時間
AUTOSPORT web
ホンダの「V8スポーツカー」!? 500馬力超えの「FRマシン」! “NSX後継機”目された「HSV-010」とは
ホンダの「V8スポーツカー」!? 500馬力超えの「FRマシン」! “NSX後継機”目された「HSV-010」とは
くるまのニュース
アルファ・ロメオ 車名に "ケチ" つけた政治家へ苦言「名前より雇用守る努力をせよ」 中国企業に危機感
アルファ・ロメオ 車名に "ケチ" つけた政治家へ苦言「名前より雇用守る努力をせよ」 中国企業に危機感
AUTOCAR JAPAN
「彼は僕を見てさえいなかった」リカルド、接触時のストロールのオンボード映像を見て激怒/F1第5戦
「彼は僕を見てさえいなかった」リカルド、接触時のストロールのオンボード映像を見て激怒/F1第5戦
AUTOSPORT web
ハースのヒュルケンベルグが10位「最大限の結果を出した。重要な1点」小松代表は「完璧なレース」と喜ぶ/F1中国GP
ハースのヒュルケンベルグが10位「最大限の結果を出した。重要な1点」小松代表は「完璧なレース」と喜ぶ/F1中国GP
AUTOSPORT web
アロンソ「セーフティカーで戦略変更も、良いレースに。1周でいいからトップを走りたかったけどね」/F1中国GP
アロンソ「セーフティカーで戦略変更も、良いレースに。1周でいいからトップを走りたかったけどね」/F1中国GP
AUTOSPORT web
乗って納得の「ロープライス実力派」 ホンダWR-Vは背伸びしない、等身大のパートナー
乗って納得の「ロープライス実力派」 ホンダWR-Vは背伸びしない、等身大のパートナー
AUTOCAR JAPAN
ハミルトン「極端なセットアップ変更が、かつてないレベルのアンダーステアを引き起こした」メルセデス/F1中国GP
ハミルトン「極端なセットアップ変更が、かつてないレベルのアンダーステアを引き起こした」メルセデス/F1中国GP
AUTOSPORT web
経験を信じたWRTとリスクを避けたマンタイ。雨中のタイヤ選択がLMGT3上位の明暗分ける/WECイモラ
経験を信じたWRTとリスクを避けたマンタイ。雨中のタイヤ選択がLMGT3上位の明暗分ける/WECイモラ
AUTOSPORT web
レクサスが新たな「小さな高級車」展示! 全長4.2m級でも上質さ健在!? 「LBX」の実車見たユーザーの反響は? in 菅生
レクサスが新たな「小さな高級車」展示! 全長4.2m級でも上質さ健在!? 「LBX」の実車見たユーザーの反響は? in 菅生
くるまのニュース

みんなのコメント

4件
  • この当時のメルセデス車の殆どが、右ハンドル車と左ハンドル車で排気音に違いが謙虚に出てたよね。
    当然、馬力出力もメーカー値より数馬力の違いがあったのは事実。
  • この頃はまだデザインに品があったな。
    中華向いて中華資本になってからはなんだかね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

509.0653.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

45.0399.0万円

中古車を検索
SLKの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

509.0653.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

45.0399.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村