4月18日から21日にかけて行われた2024WRC第4戦クロアチア・ラリー。今季初のターマックラリー(舗装路)であり、難易度の高い大会としても知られている同大会に、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチームから参戦した勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合5位フィニッシュとなった。
大会最終日には、日曜日のみの総合順位で争われる“スーパーサンデー”を制する活躍も見せた勝田だが、この大会を勝利したのは、チームメイトのセバスチャン・オジエとなった。ふたりの最終的な差は1分55秒5となったが、このうち大会初日を終えた時点ですでに1分31秒2の差がついてしまい、この金曜日が今大会のターニングポイントとなった。
“信じられない展開”を制したオジエの逆転勝利。ラトバラ代表も「8回も世界王者に輝いた理由がよく分かる」と感嘆
勝田はこの要因について自身でもよく理解しており、大会後のオンライン取材会にて他車の“インカット走法”(コーナーイン側の路肩を走行してタイムを稼ぐ走法)による影響と、それに対するアプローチの違いが大きなポイントであったと語った。
ターマックラリーではコーナーを攻める際、舗装面のさらに内側を走ることでタイムを稼ぐ“インカット走法”が重要になり、その影響として路面に泥や砂利が撒かれて走順の遅いクルーがグリップを得にくくなることが頻発する。
初日の走順が5番目であった勝田は、前走者のインカットによる影響を考慮して、無理にトップを追わず「安パイな」アプローチで臨んだという。
「自分は出走順を考えて、タイムが遅れてしまうことは仕方ないとして予想して、無理にトップを追わないというアプローチで挑みました」
「ですが、安パイな方向に降りすぎてしまい、タイムを詰められるはずのところでも攻め切れなかったように思います」
「自分のミスでロスをしてしまわないようにという方向性だったのですが、こうして少しでも抑え始めてしまうと、コンディション変化に対する対応も遅れてしまいます。その結果として、思ったよりもパフォーマンスを発揮しきれなかった感じでした」
ステージを重ねていくたびに、周囲との差が開いていき、守りの姿勢が増していったという勝田。しかしひとつ後ろの走順であったオジエは、真反対のアプローチで初日から攻めていった。
「それに対して、セバスチャン・オジエ選手は『今までで一番危ない目にあったラリーだった』と本人も言っていたくらい、攻めた走りをしていました」
「彼のオンボードを見ても、コースオフも何度もして、ほぼクラッシュ寸前と言えるような状況になりながらも攻め続けている走りでした」
「このラリーは、走順が遅い選手は前と同じように走ったとしてもどうしてもタイムを失ってしまうのですが、だからこそ、その差を巻き返すためにはどれくらい攻めなければいけないのかを考えたアプローチだったのだと思います」
この差を目の当たりにした勝田は、「このままだとマズい」と感じたと言い、出走順が総合順位順にリセットされる土曜日からは攻めの姿勢でオジエと僅差のタイムをマーク。日曜日には、この日のみの総合順位で争われる“スーパーサンデー”を制する走りを見せた。
「かなり苦戦した状況から始まったラリー・クロアチアでしたが、なんとか最後には復調して、日曜日をトップで終えられたのでホッとしています」
「クルマのフィーリングも悪くなかったですし、まだまだ改善できる点もたくさん見つかったので、次のターマックラリーに活かすことができるラリーになりました」
最後には、「金曜日の苦戦した状況は、いままであまり感じたことのないような不思議な感覚で、かなり難しい状況でした」と悔しさを露わにした。
シーズンのなかでも、とくに難しいラリーとして挙げられることも多いクロアチア・ラリー。そこで守りの姿勢を選んだ勝田にとっては、大会初日から首位と大きく差をつけられてしまう苦難の週末となった。
それでもまったく歯が立たなかったわけではなく、最終日には最速のリザルトを残したことも事実。3週間後に控える次戦は、グラベル(未舗装路)が舞台となる『ラリー・ポルトガル』だ。2023年はマシントラブルがあったが、2021年と2022年には連続で4位となっておりそのリベンジとしても気合が入っている。同じグラベルのサファリ・ラリー・ケニアで見せた2位表彰台獲得の走りも記憶に新しいことからも、表彰台以上の活躍を楽しみにしたい。
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みんなのコメント
そんな経験上 失敗しても良いから攻めてくれ… とはなかなか言えませんが 勝田さんの一等賞 見たいです。
勝田選手はそういった”カンどころ”も、どんどん吸収していきましょう。