イギリスの高級車ブランドであるベントレーは、エンブレム『ウイングドB』を新デザインに刷新したと発表した。デザイン変更は2002年以来で、106年の歴史のなかで第5世代めとなる。
モータースポーツでも1920年代~30年までのル・マン24時間での5勝、2003年の優勝、さらに近年ではコンチネンタルGT3での活躍と、さまざまな活動を行ってきたベントレー。そのエンブレムは創業以来一貫して“B”の文字を中心に、両翼を広げたデザインが採用されてきた。
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『ウイングドB』と呼ばれるこのエンブレムは1919年、創業者ウォルター・オーウェン・ベントレーが掲げた“卓越したパフォーマンスの追求”という理念を象徴するため、友人で当時最も著名なモータリング・アーティスト、F.ゴードン・クロスビーに依頼して誕生した。
中心の“B”に羽ばたく翼を組み合わせたデザインで、スピードの躍動感を表現するだけでなく、第一次世界大戦中にウォルター・オーウェン・ベントレーが航空機用エンジンの設計に携わっていた背景も反映。また左右の羽根の枚数を意図的に変えることで、偽造防止という機能性も備えていた。
1919年の誕生後、1931年にベントレーがロールス・ロイスの傘下に入ると、第2世代のエンブレムが誕生。さらに1996年ごろには、初代デザインへのオマージュとして、より装飾性を高めた第3世代へと移行。1998年にフォルクスワーゲンがベントレーを買収した後。2002年には初代コンチネンタルGTの登場に向けて第4世代が誕生。1919年の非対称デザインが再び採用され、左翼には10枚、右翼には11枚の羽根を配したデザインとなっていた。
今回デザインされた第5世代の『ウイングドB』は7月8日に公開予定の未来型コンセプトカーとともに初披露される。英国クルー本社に新設された最先端のデザインスタジオの開設とあわせて行われ、ベントレーがデザインとブランドの未来に向けて踏み出す明確な意思を象徴する。
コンセプトカーは市販予定はないものの、デザインディレクターのロビン・ペイジが率いる次世代のベントレーのデザインビジョンを体現するものであり、ブランドの象徴的なヘリテージモデルからインスピレーションを得て創り上げられた。
このコンセプトカーを彩る第5世代の『ウイングドB』は、デザインの監修はデザインディレクターのロビン・ペイジが務め、社内の精鋭チームが企画から仕上げまで一貫して手がけた。プロジェクトの初期段階では、全デザインチームを対象にスケッチ案を募るコンペティションが開催され、その中からインテリアデザインチーム所属のヤン・ナムによる提案が選出された。
新エンブレムのデザインコンセプトは翼に施されたダイヤモンドパターンや、中央の“B”が輝くジュエルモチーフなどの過去の伝統的なディテールを継承しながら、より現代的で革新的なデザインとして再構築することだった。新たな翼のフォルムは従来よりもシャープでダイナミックな印象を与え、隼の羽ばたきを想起させる造形へと進化し、全体のシルエットはよりクリーンで洗練された印象に仕上げられている。
翼の中心にある“B”のデザインは、単独でもベントレーの象徴として成立するよう再構築され、ロゴやグラフィックなどへ柔軟に活用できるよう再設計された。また高級腕時計を思わせる繊細なガラスの縁取りや、磨き上げられた金属の面取り、そして奥行きを感じさせる“B”の立体構造が融合し、クラフツマンシップを凝縮したデザインに仕上げられているという。
「ラグジュアリーブランドとは、語り継がれるストーリーの積み重ねであり、エンブレムはその“署名”とも言える存在だ。ベントレーにとって今回の刷新は、100年以上の歴史の中でわずか4度目。だからこそ、デザインの再構築は細心の注意を払いながら行われた。デジタル化によって複雑さが増す現代においては、シンプルで洗練された表現が求められる。新エンブレムは、以前よりもクリーンでシャープ、そしてより強い印象を与えるデザインへと生まれ変わった。新『ウイングドB』と、それを最初に纏うコンセプトカーは、ベントレーの力強く革新的な未来を象徴する存在となっている」とデザインディレクターのロビン・ペイジはコメントを残した。
[オートスポーツweb 2025年07月05日]
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