日本のテストコースで最北端に位置するというスバルの美深(びふか)試験場。アイサイトなど安全運転支援技術のテストや雪上評価などが行われているが、ここにちょうどいいフラットダートがある。そこで国沢親方がフォレスターのハンドリングを試した。
文:国沢 光宏/写真:SUBARU、ベストカーWeb
【画像ギャラリー】過酷なコースで新型フォレスターを徹底試乗!! 写真をズームして見て!(19枚)
フラットダートで真価を見せる新型フォレスターの4WD
改めて説明するまでもなく4WD車って滑りやすい未舗装路や雪道を走った時に真価を発揮する。そんなことから自動車メーカーは雪道の試乗会をセットするのだけれど、滑り過ぎてしまうため、案外どんな4WD車でも違いが出にくかったりする。
4WDの性能の一番大きな違いが出るのはフラットダートなのだった。とはいえ普通のクルマでハイスピードの走行をすると、ハネ石でボディ側面が傷だらけになる。そんなことからこれまでなかなか試せなかった。
新型フォレスターのおもしろさは、ハイブリッドながら後輪をドライブシャフトで駆動するという”スバルらしい”システムを採用している点にある。何を隠そうこの手の4WDでグラベル走行したことなし。
今回ダートで試乗会をやると聞いた際「ゆっくり走ってください」と言われるかと思ったら、助手席のスバルの担当が「ハネ石を気にせず味見してください」だって。
まず1.8Lターボでスバルの4WDを確認する。私はGDBインプレッサでWRCを含む国際ラリーのグラベル戦に何度も出場しているし、先代のWRX S4はタイ国王賜杯を頂いた。エンジン車についちゃ存分に楽しんできた。
コースはアップダウンのあるもののフラットなダートで、ラリーであれば全開また全開になる! 実際私もそこそこのスピードで走った。1.8Lターボ、スバル車らしく楽しい&気持ちよい!
ハイブリッドでもしっかり曲がり、コントロール性もバッチリ!
ハイブリッドに乗り換え走り出すと、なるほどスバル車である。コーナー入り口でアクセルを戻すか軽いブレーキで前輪荷重しながらハンドル切るとフロントノーズは素直にインを向く。雪道を含む滑りやすい道では「曲がってくれること」が安心感に結びつく。曲がらないクルマって怖いです。かといってハンドル切って元気よくテールが流れたら、これまた「おっと~!」になる。
スバルのおもしろさは、運転に自信のない人が普通の速度でハンドルを切ると自然に曲がってくれる一方、頭のネジが緩んでいるようなラリードライバーの「テール流しながらコーナーに飛び込んでいく」走りも受け止めてくれる奥深さにある。
加えてテールが流れた後のコントロール性が素晴らしい。正確なカウンターステアじゃなくても、アクセル開けることで立ち直ってしまうのだった。
やはりドライブシャフトを使った前後の駆動力配分がいいのだと思う。また、テールを流すような走り方じゃなくても、アクセルを踏んでいるとしっかり曲がろうとする。これも前後の駆動力配分による特性である。アベレージドライバーならVSCをカットせず(前述のテールスライドさせる走りはVSCカットした時のみ可能)、限界を超えたらクルマに任せればよろしい。
今回の試乗会でも私以外のドライバーに同乗走行した際「これオーバースピードでしょ!」と思える速度でコーナーに飛び込んだことがあった。ドライバーも「ヤバい!」と思ったことだろう。
しかし、フォレスターはバランスを崩しながらもVSCが「減速しながら姿勢を修正する」というよい仕事をしてコース上にとどまれた。けっこうなミスでもカバーしちゃう。やっぱりスバルの4WD車は楽しいし、安全で頼もしいと思った次第です。
新型フォレスターの販売状況はハイブリッドが人気
2025年4月3日に発売された新型フォレスターは高い人気を誇っている。10月末までの受注は約2万8000台でハイブリッドとターボの受注比率は約60%対40%とハイブリッドが人気となっている。
ハイブリッドというと燃費志向のイメージが強いが、フォレスターは「ストロングハイブリッド」と表現するようにプロペラシャフトを持つ本格4WDでありながら、燃費もいいという点がスバルファン以外にも届き、高い人気につながっているようだ。
ちなみに今回、高速道路や一般道をターボとハイブリッドそれぞれ60kmほど走ったところターボが13.3km/L、ハイブリッドが18.0km/Lだった。渋滞のない北海道の郊外とはいえ、ハイブリッドが健闘している印象だ。
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