時代を超越したコンセプト
小型・軽量なボディにMTで操れる、FRスポーツカーがご希望? 新しいトヨタGR86も素晴らしいが、マツダMX-5(ロードスター)という魅力的な一択もある。
【画像】時代を超越するコンセプト ND型 マツダ・ロードスター 副長の兆し? 日本のクーペたち 全135枚
現行のND型は2015年に登場し、10年目を向かえるものの、訴求力はまったく衰えていない。コンセプト自体が、時代を超越したものといえる。マツダがモデルイヤー毎に小改良を重ねて来たことも、輝きを失わない理由だろう。
ロードスターは1989年の初代、NA型から、ほぼ変わらない特長を備える。その開発時にお手本とされたのは、1970年代のブリティッシュ・スポーツ。MGBやロータス・エランという傑作だった。1t以下の車重でFRレイアウト、完璧なバランスが目指された。
NA型は、1つの頂点を1発で打ち立てた。他方、後継世代も優れた走りを披露したが、ボディは成長し、面白さは若干薄れていた。しかし現行のND型は原点回帰。他に例のない、同社が掲げる「人馬一体」を叶えている。
1g単位で重さを意識 車重はほぼ1.0t
エンジンは、1.5Lか2.0Lの直列4気筒・自然吸気「スカイアクティブ-G」。英国仕様は6速MTが標準だが、6速ATも指定できる。2017年にはフォールディング・ハードトップを背負った、ロードスター RFも追加された。
4代目では、驚くことに3代目から全長を33mmも短縮。車重はほぼ1.0tと、NA型に次いで軽い。開発段階では、1g単位で重さを意識。前がダブルウイッシュボーン式、後ろがマルチリンク式のサスペンションにはアルミを採用し、12kgも重量を削ったという。
エンジンフレームやフロントフェンダーもアルミ製で、前のクロスメンバーやボディには高張力鋼を採用する。後ろのクロスメンバーはトラス構造で剛性を確保しつつ、重心は落とされ、前後の重量配分は50:50と理想値にある。
2024年の小改良では、電動パワーステアリングとスロットルを再調整。2.0L仕様には、加速時と減速時で動作が異なる、新しいLSDも与えられた。トラック(サーキット)・モードや、通常より高度なスタビリティ・コントロールも、仕様次第で実装される。
無駄が削ぎ落とされた空間が新鮮
スタイリングは、10年を経ても美しい。テールライトは初代を彷彿とさせるデザインだが、安っぽさは皆無。2024年にライトの造形へ手が加えられ、新しいアルミホイールが追加され、内装の仕立てが見直された。
インテリアデザインは時間の経過を隠さないが、無駄が削ぎ落とされた空間は、今でも新鮮さが香る。車内空間はタイトで、スリムな体型でない限り、センターコンソールやドアパネルなどに身体が触れてしまうが。
座面の位置は、NC型から20mm落とされたものの、視点はやや高め。ソフトトップを閉めると、圧迫感もある。右ハンドル車の場合、クラッチペダル付近のフロアに膨らみがあり、左足の置き場には困りがち。
相対的には快適性が高いといえないが、歴代ロードスターで最もくつろげることは事実。とはいえ、長距離移動を頻繁にお考えなら、座り心地の良いレカロシートを選びたい。
意外に広い荷室 従来より3kg軽いソフトトップ
シンプルさへ馴染めば、魅力へ気付ける。ダッシュボードには、実際に押せるハードスイッチが並ぶ。ソフトタッチ加工のエリアは限られるが、むしろ真面目なスポーツカーらしい。荷室は見た目以上に広く、週末旅行を2人で楽しむのに充分な荷物を積める。
装備は充実し、シートヒーターやクルーズ・コントロールなどが標準で備わる。純正オーディオは、音質に優れるわけではないが、オープン状態でも充分に鑑賞できるボリュームで鳴らせる。英国では、ボーズ社のシステムを選べなくなったようだ。
手動ソフトトップはNC型より3kg軽く、少ない力で動かせる。カチッとラッチが鳴り、しっかり展開/格納されたことを教えてくれる。慣れれば、片手5秒でオープンになる。
小変更で8.8インチのタッチモニター獲得
インフォテインメント用として、2024年には8.8インチのタッチモニターを獲得。アップル・カープレイとアンドロイド・オートに対応する。理解しやすいメニュー構造はそのままに、グラフィックはモダンになった。純正のカーナビも扱いやすい。
ただし、走行中はタッチモニターが反応せず、操作できるのはロータリー・コントローラーのみ。これは、ネイティブシステムでは機能的ながら、スマートフォンのインターフェイスはタッチモニター前提で、少し扱いにくいと感じた。
走りの印象は、ND型 マツダ・ロードスター(2)にて。
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