クルーズコントロールの進化版
「ACC」と呼ばれる「アダプティブクルーズコントロール」(※アクティブクルーズコントロールが名称のメーカーもあり)は、文言からもイメージできる通り、クルーズコントロールの進化版です。バイクではあまりメジャーではありませんが、クルーズコントロールを装備するクルマ(4輪車)を所有したり、使ったことがある方も多いのではないでしょうか?
夢の高回転エンジン、250cc直列4気筒エンジンはなぜ復活できた?
ご存知の方も多いと思いますが、クルーズコントロールはアクセルを操作しなくても設定したスピードで一定に走れる快適装備です。クルマでは1950年代に初登場し、1980年台頃にはかなりメジャーになりました。
ところが、バイクにクルーズコントロールが装備されたのは比較的近年です。その理由は、スロットルを電子制御によってサーボモーターで開閉する「ライド・バイ・ワイヤ(スロットル・バイ・ワイヤ)」を装備していないと、構造的にクルーズコントロール機構を組み込めないからです(古い4輪車のクルーズコントロールは構造が異なります)。
クルーズコントロールで設定した速度よりも、実際のスピードが上回ると電子制御スロットルが閉じて減速し、下回ると自動的にスロットルを開けて加速する仕組みです。
便利なハズなのに、思ったより使わない?
アクセル操作不要で巡行できるのはかなり便利で快適……なハズですが、従来型のクルーズコントロールには欠点もあります。たとえば前方の車両に追いついてしまい、ブレーキをかけると機能が解除されるため、再びセット→また追いついて解除……の繰り返しになるコトも。前方が空いていたのに他車に割り込まれてブレーキをかけた時も同様です。
また高速道路の長い下り坂などは重力で引っ張られるため、自然に加速して設定した速度を上回ってしまうこともあります。これは従来型のクルーズコントロールは、あくまでスロットルの開け締めでスピードを調整しており、ブレーキは連動していないためです。
そのため相応に混んだ道では(従来型の)クルーズコントロールを使うとかえって面倒というケースもあり、夜間などの空いた高速道路以外では使えない……と感じた人もいるのではないでしょうか。
そんな不満を解消し、安全性も向上させたのが現在のアダプティブクルーズコントロールなのです。
レーダーで車間を計測し、ブレーキで減速!
アダプティブクルーズコントロールは「ミリ波レーダー」で前走車との車間距離を計測するのが最大の特徴です。ちなみに「ミリ波」とは、非常に高い周波数(30~300GHz)の電波のことで、波長が1~10mmなので「ミリ波」と呼ばれています(テレビのUHF放送が300~3000Hzで、波長は100mm~1mで「極超短波」と呼ぶ)。
アンテナからミリ波を送信し、前走車に当たって跳ね返ってきた電波を受信することで、前走車との車間距離や位置を非常に正確に掴みます。
そして設定した車間距離よりも近づくと電子制御スロットルを閉じて減速し、それでも減速が足りずに近づく場合はブレーキもかけて減速し、車間を開けます。そのためには電子制御のABS(アンチロックブレーキシステム)と連動する必要があります。
とはいえ、突然ガツンと強くブレーキが効いたら危険です。そこで、減速のためのブレーキは緻密にコントロールされています。
また道路が曲がっていれば(高速道路の緩やかなカーブなど)、車体は少なからずバンクしているし、直線でも車線変更する際は車体を傾けます。
そんな時でもライダーに不安を与えないように、IMU(慣性計測装置)で車体の姿勢を計測しながら、自動的にスロットルの開け閉めやブレーキをかけて、安全に加速・減速を行なって前走車との車間距離を一定に保ちます。もちろん目前に他の車両が割り込んできた時にも機能します。
ライド・バイ・ワイヤに加え、ミリ波レーダーはもちろん、最新の電子制御ABSやIMUなども装備していないと、アダプティブクルーズコントロールの搭載は不可能なのです。
そのため、現時点では大排気量のスポーツツアラーやアドベンチャーなど、高額なバイクしか装備されていません。
とはいえクルマでは軽自動車にも装備車が増加しているので、今後は快適性と同時に安全性を高めるためにも、より多くのバイクに普及するかもしれません。(伊藤康司)
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
ホンダ新型「“軽自動車”」初公開に反響殺到!「デザインが可愛い」「これがホンダの本命か!」「あのクルマに似てない?」の声が続々! めちゃレトロな「N360」モチーフの新型「N-ONE e:」に大注目!
車内に隠れている「謎の小型ミラー」何に使う? なかには“気づかない場所”にあることも…運転には使わない? 知ってトクする「めちゃ便利」な活用方法とは?
国交省ブチギレ!?「排除します!」 不正改造車「16台」をその場で“摘発”! 「すぐクルマを直しなさい!」命令も!? 「蓮田PA」に出現の“大迷惑”「爆音・シャコタン車」検挙 埼玉
「クルマが踊ってる!?」 運転席にある「謎のボタン」押したら何が起きる? 効果も存在も「知らない人」多すぎ! みんな意外と知らない「使い道」とは!
「リッター111km」も走れる「究極のエコカー」に反響多数! 「カブかよ」「給油いらないのサイコー」 全長3.9m“5ナンバー”サイズの「スーパー低燃費マシン」VW XL1が英で落札
「走行距離課税」は本当に必要? 税収1兆円減――なぜ25年度導入議論加速? 電動化シフトが財源危機を招く
ホンダのEV郵便バイク「連続火災」が相当マズい理由 625局で“使用停止” 電動化戦略にも痛手か
日産「新型スカイライン」登場へ 10年以上ぶりの“全面刷新”で「純ガソリン廃止」!? “急ピッチ開発”が進む「伝統と憧れのモデル」 販売店とオーナーはどう感じたのか
石破総裁「ガソリン暫定税率廃止」に否定的?「地方の財源が吹っ飛ぶ」とも!? 参院選直前に四国で演説! 結局“ガソリン減税”はどうなるのか
国交省ブチギレ!?「排除します!」 不正改造車「16台」をその場で“摘発”! 「すぐクルマを直しなさい!」命令も!? 「蓮田PA」に出現の“大迷惑”「爆音・シャコタン車」検挙 埼玉
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
ターボライダー
すり抜けをブロックする手間が省ける。