積算4021km 寒い日の早朝は気を使う
筆者は英国中東部、リンカンシャー州からロンドン北部のミドルセックスへ通勤している。片道200km弱ある、遠距離通勤だ。
【画像】スリークなグランドツアラー マクラーレンGT 上質な雰囲気を写真でじっくり 全73枚
そのため朝は早い。マクラーレンGTは、すぐには本調子を出せない。冷えた状態で4.0LのV8ツインターボ・エンジンをスタートさせると、近所の人の目覚まし時計代わりになってしまう。
もっと始動時にうるさいクルマはある。ジャガーFタイプもそうだ。とはいえ、短時間であっても社会的なノイズとはいいにくい。排気量が大きくても、エンジンはすぐには温まらないものだ。
油温と水温のインジケーターがブルーからホワイトに変わるまで、優しくアクセルペダルを傾けながら、早々に自宅を出発する。住宅地の速度制限が低い区間をしばらく走ったあと、片道2車線の高速道路へ入るから、暖機運転には丁度いいのだが。
エンジンが温まるまでは、車内も驚くほど寒い。春でもまだ寒い英国北部では、手袋が欠かせなかった。
そんなある日、エアコンの操作系に「クイックヒート」という機能があるのを見つけた。その名のとおり、短時間で車内を温めてくれるもので、早朝の居心地を大きく改善してくれた。
温まってしまえば楽しく快適
しかし、タイヤは簡単には温度が上がらない。5度以下では圧力センサーが敏感で、パンク警告がしばしば点灯してしまう。4本同時にパンクしたと表示される時は、誤報として無視するようにしているものの、気持ちが良いものではない。
マクラーレンGTは、寒い日の早朝とは相性が余り良くない。だが、しばらく運転してロンドンに近づくほど、楽しさも増していく。
鮮やかなブルーのボディカラーは、交通量の多い朝でも目立つ。運転席は低く、大型トラックの無骨なシャシーが近い。それでも、温まった車内での通勤はとても快適だ。
ステアリングホイールにはラジオのボリュームボタンすらないが、舵を切るという機能だけに拘ったマクラーレンの判断も、評価するべきものだろう。現代のフェラーリとは、対照的ですらある。
標準装備となる、バウワース&ウィルキンス(B&W)社の12スピーカー・サウンドシステムは、音響が素晴らしい。ボリュームを上げることなく、鮮明にラジオを聞くことができる。車内は比較的タイトだが、すべての操作系にも問題なく触れられる。
マクラーレンGTの場合、エンジンルーム上の荷室空間と運転席側が仕切られていないのだが、ノイズも充分遮断できている。ベントレー・コンチネンタルGT並みに静かではなくても、通勤でウンザリするほどではない。
長距離通勤も特別な時間にしてくれる
反面、インフォテインメント・システムはブルートゥースでスマートフォンと接続できるものの、アップル・カープレイに非対応なのは残念。次世代のシステムを開発中とのことだが、新しいアルトゥーラ用。GTにもインストールできるのかは不明だ。
といっても、運転の楽しさに大きな影響はない。M1号線とM25号線を使って、混んでいる時は3時間近く掛かることもある。丁寧なアクセルペダルの操作で、燃費に気を使いながらだとしても、疲れてしまうこともない。
ドライブモードでシャープさを増すことも可能だが、優しいノーマル・モードなら朝にピッタリ。そのドライビング体験は、他では味わえないものだ。
退屈になりがちが長距離通勤を、特別な時間にしてくれる。この能力は、マクラーレンGTの大きな強みといって良いだろう。
積算4304km 小容量のウオッシャー・タンク
快適な通勤マシンでもあるマクラーレンGTだが、フロントガラスのウオッシャーにはささやかな不満がある。ウオッシャー液のタンクが小さく、車高が低く汚れやすいため、1週間ほどで空になってしまうのだ。
ウオッシャー液の補充も少々難しい。首の長いじょうろを使って、こぼさないようにソロソロと注ぐ必要がある。
テストデータ
気に入っているトコロ
ガルウィングドア:ドラマチックに開閉するガルウイングドアは、朝の通勤時の気持ちをアゲてくれる。
気に入らないトコロ
サイドガラスの霜:寒い早朝は、ドアを開く前にサイドウインドウの霜を取り除く必要がある。開閉時にガラスが少し下がるためだ。
テスト車について
モデル名:マクラーレンGT ルクス(英国仕様)
新車価格:16万3000ポンド(約2722万円)
テスト車の価格:17万2170ポンド(約2854万円)
テストの記録
燃費:7.6km/L
故障:なし
出費:なし
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