現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 試乗 インフィニティQX50 最新技術満載の高級SUV

ここから本文です

試乗 インフィニティQX50 最新技術満載の高級SUV

掲載 更新 3
試乗 インフィニティQX50 最新技術満載の高級SUV

もくじ

どんなクルマ?
ー 可変圧縮比エンジン V6を代替

すべての画像をみる 全11枚

どんな感じ?
ー ツインカムのようなサウンド
ー 少々安っぽいが実用性が高いインテリア

「買い」か?
ー X3には及ばない

スペック
ー インフィニティQX50 エッセンシャル AWDのスペック

どんなクルマ?

可変圧縮比エンジン V6を代替

このインフィニティQX50には奇妙な点がひとつある。排気量が1970ccから1997ccまで変化するのだ。QX50はこのような機構を世界で初めて搭載した量産車で、可変圧縮比エンジンと呼ばれている。

容積が変化することにより、QX50の新型4気筒エンジンの圧縮比は8.1:0から14.1:0まで変化する。内燃機関の技術者にとって念願だった可変圧縮比がようやく実用化されたのだ。

今回確立された圧縮比を変更する技術によって、場面に応じて効率の良い燃焼が可能になる。

実は、この2.0ℓ可変圧縮比ターボ(VC-T)はV6並みの出力を誇り、燃料消費はV6ディーゼル並みということで、インフィニティはV6と置き換えていくと主張している。

どんな感じ?

ツインカムのようなサウンド

そうはいうものの、正直物足りないエンジンだ。たしかに最大出力は268psで、38.7kg-mの最大トルクを1600-4800rpmという広い範囲で発生させる。QX50は1753kgもの重量があるが、運転すると快活に感じられる。回転が上がれば、ますますその感覚は強くなる。

VC-Tエンジンはとてもスムーズだが、低回転ではわずかにざらついたサウンドが帳消しにしてしまう。アクセルを素早く踏みつけると、4000rpmに達するまではまるで古典的なツインカム4気筒エンジンのようなサウンドがして、回転が上がるにつれてだんだんと大きくなっていく。わずかに人工的にも聞こえるが、実際QX50はノイズジェネレーション/キャンセリングテクノロジーが搭載されている。

このサウンドはアクセルを緩めるか6000rpm近くまで続くが、クランクスピードが落ちることで、絶えずギア比が変わるトランスミッションの存在を浮き彫りにする。このCVTは良くできており、効率的だ。インフィニティはこれを狙ってギアボックスを選んだという。

これは曲がりくねった道で特に顕著だ。コーナー進入時や脱出時にスロットルを開閉すると、エンジンとトランスミッションの組み合わせの出力も上下する。QX50に搭載されたパドルシフトを使えば影響を減らすことはできる。擬似的にギアを作り出し、グリップ能力の高いシャシーをさらに活用することができる。

少々安っぽいが実用性が高いインテリア

QX50はとても効率よくコーナーを駆け抜けるが、これにはオンデマンド式の4WDシステムが大きく貢献しており、スタビリティを確保すると同時にトルクステアを瞬時に打ち消してくれる。しかし、QV50はスポーツSUVではない。ときおりレーシーなサウンドを発するが、最上級グレードのエッセンシャルでは、キャビンはレザーとメープル材で装飾され、あくまでラグジュアリーカーなのだと主張してくる。

柔らかいキルト加工や素晴らしく縁取られたダッシュボード、高級木材が装飾に用いられ、ルーフはスエード張りだ。QV50のインテリアの多くが上品で高価に見えるが、よく見れば少しばかり安っぽく計器類も時代遅れだ。

ステアリングも高級感はなく、ナビはもっと使いやすくできたはずだ。ダッシュボードやドアにはスエードのような奇妙な装飾もあるが、どうしても吸音材に似ていると思ってしまう。

しかし、インテリアの実用性は非常に優れている。V6からダウンサイジングして、4つのシリンダーと補機類がコンパクトにパッケージされたことでキャビンスペースが拡大しているのだ。特にQV50の後部座席は広大で前シートの下に足を入れなくても十分くつろぐことができる。リアシートをスライドさせると広いトランクルームはさらに拡大するが、これはリアのマルチリンク式サスペンションの無駄をなくした設計のおかげでもある。

「買い」か?

X3には及ばない

このクルマには多くの発想が盛り込まれている。パワートレインからパッケージング、スタイリングまで、VC-T技術を生かすことで米国で一番燃費の良いクルマとなった。だが残念ながら、QX50はBMW X3ほど磨き抜かれている感覚はない。例えば、洗練性や存在感の大きいトランスミッション、低速での落ち着きのなさなどだ。

インフィニティQX50 エッセンシャル AWDのスペック

■価格 –
■全長×全幅×全高 –
■最高速度 225km/h
■0-100km/h加速 6.3秒
■燃費 –
■CO2排出量 –
■乾燥重量 1753kg
■パワートレイン 直列4気筒1970-1997ccターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 267ps/5600rpm
■最大トルク 38.6kg-m/1650rpm
■ギアボックス CVT

関連タグ

こんな記事も読まれています

中央道の渋滞対策2ストライク、三振間近! なぜ愚策が繰り返されるのか?[清水草一の道路ニュース]
中央道の渋滞対策2ストライク、三振間近! なぜ愚策が繰り返されるのか?[清水草一の道路ニュース]
ベストカーWeb
大型連休でも大活躍! 6名以上乗れる手頃な価格の中古車4選
大型連休でも大活躍! 6名以上乗れる手頃な価格の中古車4選
グーネット
ハイブリッドなのにスポーツカー⁉️ C 63 Sに新世代のAMGを見た
ハイブリッドなのにスポーツカー⁉️ C 63 Sに新世代のAMGを見た
グーネット
レクサス 新型「GX550オーバートレイル+」抽選販売スタート!通常販売は2024年秋開始
レクサス 新型「GX550オーバートレイル+」抽選販売スタート!通常販売は2024年秋開始
グーネット
マツダ 新型3列シートSUV「CX-80」初公開 2024年秋に欧州で発売
マツダ 新型3列シートSUV「CX-80」初公開 2024年秋に欧州で発売
グーネット
プリウス後席ドアに13万台のリコール! 暫定的に手動開閉に! ところでプリウス後席ドアって手動でどう開けるの?
プリウス後席ドアに13万台のリコール! 暫定的に手動開閉に! ところでプリウス後席ドアって手動でどう開けるの?
ベストカーWeb
クルマの窓から愛犬が顔出してる! 可愛いんだけどこれって違反にならないの?
クルマの窓から愛犬が顔出してる! 可愛いんだけどこれって違反にならないの?
ベストカーWeb
ボルドールの経験でEWCの切符を掴んだ綿貫舞空。ル・マンで昨年2位の3ART加入に「できれば優勝をしたい」と意気込み
ボルドールの経験でEWCの切符を掴んだ綿貫舞空。ル・マンで昨年2位の3ART加入に「できれば優勝をしたい」と意気込み
AUTOSPORT web
BYDが都内屈指の自動車ディーラー激戦区に「BYD AUTO 目黒」を開店
BYDが都内屈指の自動車ディーラー激戦区に「BYD AUTO 目黒」を開店
グーネット
今やブーム真っ只中なのに……期待が大きすぎた  悲しい運命をたどった[SUV]4選
今やブーム真っ只中なのに……期待が大きすぎた  悲しい運命をたどった[SUV]4選
ベストカーWeb
マツダの新型「3列SUV」でた! ついに5m級 驚異的パワー!? 「CX-80」欧州で世界初公開 これ日本に来るのか!?
マツダの新型「3列SUV」でた! ついに5m級 驚異的パワー!? 「CX-80」欧州で世界初公開 これ日本に来るのか!?
乗りものニュース
GTワールドチャレンジ・アジアがJ SPORTSで全戦放送。ジャパンカップはほとんどを生中継へ
GTワールドチャレンジ・アジアがJ SPORTSで全戦放送。ジャパンカップはほとんどを生中継へ
AUTOSPORT web
安かろう悪かろうなクルマをつかまされないために知っておくべき……[修復歴]と[事故歴]の違いとは  どうやって見分けりゃいいの
安かろう悪かろうなクルマをつかまされないために知っておくべき……[修復歴]と[事故歴]の違いとは  どうやって見分けりゃいいの
ベストカーWeb
もっと「アバルト595」で運転を楽しもう! 車高調からペダルの「ポッティングデカール」にドラシューまで、厳選アイテムを紹介
もっと「アバルト595」で運転を楽しもう! 車高調からペダルの「ポッティングデカール」にドラシューまで、厳選アイテムを紹介
Auto Messe Web
シェイクダウンはオジエが最速発進。トヨタ1-2にヒョンデ勢が続く/WRC第4戦クロアチア
シェイクダウンはオジエが最速発進。トヨタ1-2にヒョンデ勢が続く/WRC第4戦クロアチア
AUTOSPORT web
韓国勢が大健闘 合理的な「兄弟」モデル:ヒョンデ・コナ・エレクトリック キア・ニロ EV お手頃EV 12台比較(5)
韓国勢が大健闘 合理的な「兄弟」モデル:ヒョンデ・コナ・エレクトリック キア・ニロ EV お手頃EV 12台比較(5)
AUTOCAR JAPAN
安い? 高い? トヨタ新型「ランクル250」は520万円から!「無骨すぎて」カッコいい!? 原点回帰モデルに反響集まる
安い? 高い? トヨタ新型「ランクル250」は520万円から!「無骨すぎて」カッコいい!? 原点回帰モデルに反響集まる
乗りものニュース
【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第3回】温かい歓迎を受けた春の鈴鹿。悔やみきれないミスと、1ストップ戦略で得た自信
【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第3回】温かい歓迎を受けた春の鈴鹿。悔やみきれないミスと、1ストップ戦略で得た自信
AUTOSPORT web

みんなのコメント

3件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村