フォルクスワーゲン・ティグアン eハイブリッド Rラインへ試乗 普段使いに一層ピッタリ
2021/11/21 12:26 AUTOCAR JAPAN 1
2021/11/21 12:26 AUTOCAR JAPAN 1
家庭で必要とするクルマの条件に合致
執筆:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)
<span>【画像】フォルクスワーゲン・ティグアン 競合するPHEVのSUVと比較 ティグアンRも 全112枚</span>
翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)
久しぶりに運転した、フォルクスワーゲン・ティグアン。古い記憶で申し訳ないが、なぜかフォード・コルチナを思い出してしまった。かつてのファミリー・サルーンと、基本的な特徴を共有していたからだ。
すべての道へ適合するように走り、スーパーマーケットの駐車場でも取り回しに困らない。ティグアンが家庭で必要とするクルマの条件にピッタリ合致し、欲しいと思わせるモデルに仕上がっているためだろう。
実際のところ、ファミリーSUVのティグアンは、英国では見慣れたモデルになっている。さらに現在の英国でも、電動化技術の大衆化が加速的に進んでいる。それに応えるかのように、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)版が登場した。
英国のPHEV版のティグアンには、3段階のトリムグレードが設定される。3万5515ポンド(550万円)のライフが、エントリーグレード。1つ上級なものがエレガンスで、その上にスポーティなRラインがある。今回試乗したクルマは、Rラインだ。
ティグアンのPHEV版は、エントリーグレードでも装備が充実している。エアコンは3ゾーン・タイプとなり、アダプティブ・クルーズコントロールのほか、前後のパーキングセンサーなどが標準で付いている。
システム総合で246ps バッテリーは10.4kWh
さらに2000ポンド(31万円)ほど高くなるエレガンスでは、熱線入りステアリングホイールや、ワイヤレスエントリー機能なども追加。試乗車のRラインでは、20インチのアルミホイールやルーフスポイラーでドレスアップされる。
ただし、3万8120ポンド(590万円)と最も高価なRラインでも、マトリックスLEDヘッドライトは標準装備ではない。オプションで選択する必要がある。夜間の視認性を考えると、欲しい装備だ。
パワートレインは、1.4L 4気筒ガソリンターボのTSIエンジンと、トランスミッションの手前側に取り付けられる電気モーターという組み合わせ。システム総合での最高出力は246psと、ファミリーSUVには充分以上だといえる。
停止状態から印象的に太いトルクを電気モーターが湧出するおかげで、0-100km/h加速は7.5秒と活発。動力性能に不満は感じないだろう。
容量10.4kWhの駆動用リチウムイオン・バッテリーを充電すれば、最大48kmの距離を電気モーターだけで走れる。速度は128km/hまでカバーできるが、そんなに速く走れば、バッテリーはみるみる減ってしまう。何事もバランスが大切だ。
PHEVのパワートレインを搭載しても、ティグアンの走り味はフォルクスワーゲンらしく質感が良い。ステアリングは正確で扱いやすく、乗り心地は穏やかで滑らか。ただし、SUVとしては、という注釈が必要。サルーン並みとまではいえない。
PHEVは普段使いに一層ピッタリ
ボディは適度にコンパクトで、道幅が狭い郊外の道でも運転はしやすく感じる。ロードノイズも控えめと呼べる。フォルクスワーゲンは、優先事項としてこの辺りの向上に取り組んでいるのだろう。
リアシートも広々としており、それでいて荷室空間も犠牲にはなっていない。インテリア全体も、フォルクスワーゲンらしく高い品質に則って製造されている。ボディの塗装も、深い光沢が与えられている。パネル類のフィット感も美しい。
全方位的に能力が優れた、SUVのフォルクスワーゲン・ティグアン。経済性に優れるPHEV版は、普段使いに一層ピッタリのモデルだといえる。
税制面でも英国では有利に働くから、勤務先からの貸与車両としても人気になると思われる。往年の、フォード・コルチナのように。
フォルクスワーゲン・ティグアン eハイブリッド Rライン(英国仕様)のスペック
価格:3万8120ポンド(590万円)
全長:4509mm
全幅:1839mm
全高:1675mm
最高速度:204km/h
0-100km/h加速:7.5秒
燃費:55.5km/L
CO2排出量:41g/km
車両重量:−
パワートレイン:直列4気筒1398ccターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
バッテリー:10.4kWhリチウムイオン
最高出力:246ps(システム総合)
最大トルク:−
ギアボックス:6速マニュアル
F1イギリスGP決勝速報:カルロス・サインツJr.、歓喜のF1初優勝! 角田裕毅は14位
なにげないドアの開閉が大迷惑! 車中泊キャンパーがやってはいけないNG行為5選
大人気ジムニー改良!! え…多くの納車待ちの人は…どうするの…?
【詳細データテスト】シボレー・コルベット ミドシップ化で磨いた走り 高い実用性 唯一無二の存在感
上下逆さまの大クラッシュも、周冠宇に骨折など大きな怪我はなし。赤旗中には侵入者も
「突っ込みどころ満載」が秘策? 名車エスティマHVで実感! CMで売れた車と販売現場で感じた絶大な影響
R32、R34GT-R暴騰の影でR35GT-Rの最安値500万円台! はたして買っても大丈夫?
F1イギリスGP、スタート直後に周冠宇が真っ逆さまになる大クラッシュ発生で赤旗。周には意識ありとチーム発表
スズキ・ジムニーとシエラはいまだに長期納車待ち! 悩めるオーナー予備軍に両車の魅力をあらためて解説
F1メカ解説|アストンマーチン、”グリーン・レッドブル”傾向を強化。小さなフィンの効果は如何に
中嶋一貴 水素と合成燃料を語る トヨタ・ガズー・レーシングにとってル・マンの重要性とは
2022年F1第10戦予選、ウエットコンディションの中、カルロス・サインツ(フェラーリ)がポールポジションを獲得【イギリスGP】
「シビック e:HEV」発売 価格は394万200円 販売計画台数月販300台
発表は10月、1000万円超えでも買う価値あり! 次期「BMW M2」はM3/M4譲りのシャシーや新ATで走りを大きく洗練させた
ホンダ、新型SUV「ZR-V」のティザーを予告。気になるボディサイズは?
国産ミニバンが苦手ならコレ! おしゃれMPV「シトロエン ベルランゴ」を詳しく解説
フォレスター「STI Sport」追加! この夏のマイチェンに合わせた新グレード
赤のくまどりにレーザーライトの目立ちまくりレーサー「M4CSL」にくぎ付け! 世界1000台、日本向けも瞬殺必至
愚直なまでに”マツダらしさ”を追い求めたCX-60。SUVでも”人馬一体“と”美“は表現できるのか
最新ゴルフ風デザインに変化! フォルクスワーゲン「ポロ」改良版発売
フリード改良&特別仕様車追加! シートヒーター標準装備など快適度アップ