ザウバーは、イモラでその輝かしい歴史の最後の節目を迎えることになる。2025年F1第7戦エミリア・ロマーニャGPは、ザウバーが出場する600回目のグランプリとなる。アウディによるザウバー・グループ全体の買収が今年初めに完了したことで、F1チームはアウディのブランド名に改称され、ザウバーの名前はグランプリレースから消えることになる。
しかし、ザウバーが自動車メーカーに買収されるのは今回が初めてではない。2006年半ばから2009年末まで、ヒンウィルを拠点とするこのチームを所有していたのはBMWだった。同社は、その4年半の間にザウバーの名前を生かし続け、BMWザウバーの名前でレースをしてきたが、チームは来年からアウディの名前のみを掲げることになる。
2025年F1第7戦エミリア・ロマーニャGP TV放送&タイムスケジュール
したがって、イモラでの週末はザウバーにとって偉大な節目を祝う最後の機会となる。チームの600回目のグランプリが、歴史的な拠点であるヒンウィルにできるだけ近い場所で開催されるのはふさわしいことだ。
祝賀会の詳細はまだ明らかにされていないが、チームが企画する特別イベントが数多くあることは確かで、ザウバーのF1の歴史に名を刻む名士たちが、祝賀会参加のためにイモラに向かう予定であることが知られている。
現在、フェラーリ、マクラーレン、ウイリアムズに次いでF1で4番目に長い歴史を持つチームであるザウバーは、1993年シーズンの初めに南アフリカで最初のグランプリに参戦し、フィンランド人ドライバーのJJ・レートがキャラミで5位に入賞し、チーム初のポイントを獲得した。黒いマシンは速さと安定性を見せていたが、チームが初めて表彰台に登ることができたのは1995年になってからで、ハインツ・ハラルド・フレンツェンが、ジョニー・ハーバートとミカ・ハッキネンに次ぐ3位でイタリアGPをフィニッシュした。
フレンツェンはヒンウィルでは誰からも人気があり、チーム創設者のペーター・ザウバーから1995年仕様のマシンを1台贈られたほどだった。フレンツェンが1997年初頭にウイリアムズに移籍すると、チームはフェラーリの影響下に入った。レッドブルとペトロナス両社の支援を受けるようになり、初期のこの頃にはハーバートやジャン・アレジも表彰台に上がるなど、結果を出し続けた。
BMWがチーム買収の申し出をしたとき、ペーター・ザウバーはそれを受け入れたが、チームでの役割は維持した。2008年には、ロバート・クビサが、モントリオールでのレース中に恐ろしい事故に遭ってからちょうど1年後のカナダGPで、チーム唯一のグランプリ優勝を果たした。ニック・ハイドフェルドが2位に入ったことで、ザウバーは記念すべき週末に予想外のワン・ツーフィニッシュを飾った。
だが、BMWとF1の関係は長くは続かなかった。2009年末にペーター・ザウバーはチームを再度取得し、深刻な財政難に陥っていたにもかかわらず、ザウバーは競争力を発揮し、2012年にはセルジオ・ペレスや小林可夢偉が表彰台に上った。
それ以降は、スウェーデンの億万長者フィン・ラウジングにふたたび売却されたものの、ザウバーは再度ドライバーを表彰台に上げることはできず、今年のマシンのペース不足を考えると、年末までにこの状況が変わる可能性は低い。つまり、このチームに残されたやるべきことは、イモラでザウバーにとっての600回目のグランプリスタートを切って、その長い歴史を祝うことだろう。
[オートスポーツweb 2025年05月15日]
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