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昭和ロマン感じるダイハツの「ハイゼット トラック PTO ダンプ 大発命」~東京オートサロン2026の突破車たち~【前編】

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昭和ロマン感じるダイハツの「ハイゼット トラック PTO ダンプ 大発命」~東京オートサロン2026の突破車たち~【前編】

新春恒例イベント「オートサロン」が今年も開幕された。メーカー自身の出展も増えますます盛り上がるクルマ好きの祭典で目についた「山椒は小粒でもぴりりと辛い」K-CARをお届け!

前編はダイハツの「ハイゼット トラック PTO ダンプ 大発命(ダイハツメイ)」だぞ! 

【Japan Mobility Show 2025】ダイハツが「ミゼットX」「K-OPEN」「K-VISION」「KAYOIBAKO-K」などのコンセプトカーを出展

後編ではスズキのキャリイ&エブリイをお届けするぞ。

なぜいま軽ダンプのアートトラックを出展?

っというわけで、ダイハツモーターショーグループ主任で例年オートサロンの企画を担当している米山知良さんに「なぜいま軽ダンプのアートトラックを出展?」と直撃したぞ!

ハイゼット トラック PTO ダンプ 大発命(ダイハツメイ)ダイハツの米山さん まず特車をアピールしたいという思いで作りました。特車というのは、ダンプとか冷凍車ですとか、パネルバンとか、はたらく車=特別装備車両ですね。中でもPTO(=パワー・テイク・オフ)ダンプ、つまりエンジンの力で油圧ポンプを動かして荷台を上げ下げする軽ダンプはダイハツしか持ってないので、これをアピールすべくベース車両に選んだというのと、あとは、お客さんを元気にしたい、笑顔にしたいっていうのはもちろんなんですけど、 社内も元気にしたいと思いますので、このように景気のいい見た目のアートトラックとして提案させていただきました。

フロントからいきますけど、まずここに創業以来大切にしてきた想い「お客様に寄り添い、暮らしを豊かに」というのをバイザーに入れまして、センターには社名を掛けて車名の「大発命」を。

横の行灯の中津、池田っていうのは、中津が大分の工場の所在地、この車を作っているところ。池田はダイハツ本社所在地ですね。この由来ある地名を行灯にしました。

ルーフのシートデッキキャリアはダイハツのDマークがぐるぐる回るようになっておりまして、安全の意味も込めてランプの色は緑色。横はサイドバンパーって言うんですけど、ここは前から後ろまでまっすぐ通すのがアートトラックの流儀なので、軽自動車の規格寸法を順守しながら王道のサイドバンパーとバスフェンダーを再現しています。

ダンプのアオリには波板を使っているんですけど、よく見るとトラック書体で文字が入っています。ダイハツ、エモいし、超、オモロイ、で、頭文字を取るとデコ(DECO)になっています(笑) 

後ろに回っていただくとダンプの鳥居部分には、ダイハツの吸入ガス発動機のイラスト、反対側はミゼットになっています。地元池田の池田城と、池田市にゆかりのある動物であるウォンバットが乗っているミゼットが描かれていて、「なかなか詰める、行け行けダイハツ」っていうのは、「中津」と「池田」がワードとして入っているものになっています。

ダンプのデッキには歴代ハイゼットのイラストが並びまして、そしてこれはアイデアなんですけど、それぞれのイラストにシフトノブが立っていまして、ステアリングカバーを投げて遊べる輪投げになってます。

それからダンプのテールゲート。ここにも絵が描いてあるんですけど、よく見ると各人が輪投げを1個、9個、0個、7個って持っておりまして、これはダイハツの創業年である1907年にかけております。

なんでこれを作ったかって言いますと、 やっぱりトラックって結局ドライバー不足とか色々社会問題もあるじゃないですか。でもトラックをカスタマイズすることによって、社員の離業を抑えたり、自分の仕事に誇りを持って働けるようになるので、カスタマイズを通じて社会貢献、そういうところも含めてこの車を提案しています。

たぶん自動車メーカーが自らやるっていうのはなかなかなかったと思いますし、あとはちょっと昔で言ったらアウトローなイメージもあるんですけど、しっかりルールを守って作れば、こういうグラフィックとか色使いで仕上げられることを実践したかった。波板、バスフェンダー、シートデッキキャリアあたりはワンオフで作っていますが、バイザーとかミラーステーなどは市販品をうまく流用したり、軽の寸法に切り詰めたりですとか、そういうこともやっています。

2020パラリンピックの時に、デコトラは日本の文化ですっていうのをアーティストの方が言ったこともありましたし、大阪万博でもアートトラックを展示したりとか、わりと日本の文化として紹介されていたりもするので盛り上がりは感じています。

これが皆さんの気持ちを高めるというか、要はこれを売りたいとかじゃなくて、 お客様が素直に、みんなが見た人が笑ってもらえたらいいなと、そういう思いで作っています。

インテリアについても伺いました

続いてはダイハツくるま開発本部デザイン部の秦麻衣香さん(下写真)にインテリアについて伺います。秦さんの通常業務としては、シートの素材や外反射など表面処理を主に担当しておられます。

ダイハツの秦さん 内装の内張りはすべて今回、オリジナルのハイゼット柄で合わせています。描いているハイゼット柄は歴代の初代から現行まで10種類が並んでいるというのと、ふたつの花柄は、菊が中津市の、さつきツツジが池田市のそれぞれの市の花であることに由来しています。また遊び心として池田市にゆかりのある動物のウォンバットも入っています。

市販予定は現在のところありませんが、例えばシートカバーは被せているだけなんですね。ステアリングもカバーですし、 あとフロアマットなんかも用品として、ご要望が高まればパーツとして売れたらいいなと思います。商品化にあたってはいろいろと要件があるので全ては難しいんですけれども、なるべくお客様の期待には応えていきたいと考えています。

天井からぶら下がっているひもはホーンの引き手で、往年のアートトラックでは仲間とのコミュニケーションで使っていたようです。今回の制作にあたっては、『トラック野郎』シリーズもすべて観て勉強しました。映画を通じて改めてトラックとか働く車を通して人と人との繋がりとか、 仕事への誇りとか、結構なんだか怖いイメージがあったんですけど、人を思いやる心みたいなのがあるんだなと思ったので、 それを今回形にしたくて、いろいろ要素を散りばめたところです。

内装の部品で言うと、シャンデリアや背面のナイアガラはサイズを調整しつつ市販品を流用しています。ダイハツはおもろい会社だというアピールもしたいですし人を笑顔にすることができるのはやっぱりダイハツの良さかなというので、振り切ったものを出させてもらったという感じです。

外装色については、ラメ塗装がアートトラック文化としてあることを学んだので、それを活かしました。歴史的にこういう青が主流だった時代があったようで、そこにリスペクトを込めて青にして、 ラメもなるべく大きなラメでレインボーラメを吹いてもらってキラキラと目立つようにしました。通常のダイハツ車両では絶対ない仕上げですね(笑)

 

今回アートトラックを担当してとても楽しかったです。パーツ屋さん、塗装屋さん、 普段の仕事では絶対関わらないお店の方、 内装職人、内張り職人の方だったり、 本当にいろんな方に手伝ってもらって作ったんですけど、 そういった今まで見ることなかった世界に触れられましたし、いい経験をさせていただきました。

働く人を、社会を元気にする元気な提案としての働く車としてハイゼットの可能性を追求したひとつの姿、それが今回の「ハイゼット トラック PTO ダンプ 大発命(ダイハツメイ)」というわけですね!

ダイハツ工業

取材・文/前田賢紀

文:@DIME
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