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新型 アウディRS6アバントに試乗 600psの全天候対応ステーションワゴン

アウディ・スポーツのフラッグシップ

text:Mark Tisshaw(マーク・ティショー)

【画像】アウディRS6とRS7 全79枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


アウディ・スポーツからニューモデルが登場する回数が一気に増えた。今後数年で、アウディ・スポーツの販売数を倍増させたい狙いがあるためだ。SUVを中心にモデル数を増やし、提供する市場も拡大される。

かといってアウディの高性能部門は今も小規模というわけではない。確かに数十年前のクワトロ社は、知る人ぞ知る、天候を問わない高速な4輪駆動モデルを手掛ける会社だった。ところが今ではモデル数は二桁に増え、車高の低いスポーツモデルからスーパーSUVへと範囲も広がっている。

そんな2019年でも、アウディ・スポーツのブランドの中心となるモデルは、やはりRS6だろう。特別仕立てのR8は別として、アウディへ施すことができるすべてを投じたフラッグシップだ。

中でもV型10気筒エンジンを搭載した、2代目RS6は強烈だった。スーパーカーを追い回すパフォーマンスに、実用性を兼ね備えたスーパーワゴン。筆者にとって最も興味惹かれるアウディでもある。

今回RS6を試乗したのは、驚くことに初導入となる北米。広々としたカリフォルニアの大地にあっても、RS6アバントの存在感は凄い。上品なA6アバントとは大違い。

RS6とA6とで共通するボディパネルはルーフとフロントドア、テールゲートのみ。残りのすべてのデザインが彫刻的になり、アグレッシブなものになっている。大きく膨らんだ前後フェンダーには、大径のアルミホイールがぴったり納まる。

4.0L V8ツインターボは600ps

ボンネットやリアハッチのスポイラー、前後バンパーなどの造形はどれも筋肉質。性能を引き上げられたエステートというより、GT3といった様相だが、筆者の目には素晴らしく魅力的に映っている。

見た目を裏切らないように、エンジンもたくましい。RS4はV8からV6エンジンへとスイッチしたが、RS6にはV8エンジンが残された。ツインターボとなる4.0L V8ツインターボ・ガソリンが発生する最高出力は600ps、最大トルクは81.4kg-mに達する。

ティプトロニック付きの8速ATとトルセン・センターデフ式の4輪駆動システムが、凄まじい馬力を受け止める。リアタイヤにはトルクベクタリング機能も備わる。

エンジンには電圧48Vによるマイルドハイブリッドを装備。回生エネルギーのためだけでなく、パフォーマンスの向上も目的だ。スタートダッシュを最大化する、ローンチコントロールも備え、0-100km/h加速は3.6秒となっている。

サスペンションは、車高調整も可能なアダプティブ・エアサスペンションが標準。通常のA6と比べると車高は20mm低く、119km/hを超えると更に10mm地面に近くなる。

クルマの左前と右後、右前と左後のダンパーを油圧パイプと中央バルブを介して連結した、ダイナミック・ライドコントロール(DRC)も、フォーシュプルング・グレードに与えられる。この場合はスチールコイルが組み合わされる。

RS7に搭載されるアクティブ4輪ステアリングは、セラミックブレーキなどと同様にオプション。フォーシュプルング・グレードにセラミックブレーキが組み合わさると、リミッターが外れ最高速度は305km/hと大台を超える。

ちなみに英国の場合、21インチ・アルミホイールを履くスタンダードのRS6が9万2750ポンド(1298万円)。22インチを履くフォーシュプルングは10万9250ポンド(1529万円)だ。

A6並みに上質な乗り心地

ボディデザインと比べて、インテリアの変更さほど大きくなく、アグレッシブさは抑え気味。快適でサポート性も良いシートは新デザインで、ステアリングホイールには大きなシフトパドルが付いている。

荷室容量は標準のA6と同等の広さ。リアシートを生かした状態で565Lの容量があり、40:20:40で分割できるリアシートを畳めば、1680Lに広がる。

ドライビングモードにはコンフォート、オート、ダイナミック、エフィシェンシーが用意される。RS1とRS2と名付けられたカスタムモードを選べば、エンジンやトランスミッション、サスペンションやステアリングなどの設定を、任意で組み合わせて登録できる。

加えてRS2モードに限っては、電子シャシーコントロール・システムをオフにすることも可能。アウディのRSシリーズとしては初めての機能だという。

RS6アバントには40を超えるECUが搭載され、お互いに連携を取っている。600psの馬力を備えていながら、リラックスして快適に走らせることも驚くほどに簡単だ。見た目を裏切るほどに、初期設定はスポーティ性よりもコンフォート性を重視している。

エアサスペンションのおかげで、乗り心地は穏やかでクッションの効きも良い。22インチの大径ホイールを履いているが、よほど大きな舗装の剥がれた穴でもない限り、車内に振動を伝えることはない。

ダイナミックモードを選んでいても、スポーツエグゾーストの奏でるサウンドは静か。アクセルペダルを深く踏み込まなければ、RS仕様のアグレッシブなボディをまとったA6のようにすら感じる。

柔軟で強力なエンジンと機敏な操縦性

心を決めてペダルを踏み込めば、圧倒的な直線加速が明らかになる。強い衝撃が走るメルセデスAMGとも、騒がしいイタリアや英国製のV8エンジンともその仕草は異なるが、異常に速い。低速度域での洗練性を保ったまま、スピードを乗せていく。

V8ツインターボは驚くほどの柔軟性を持ち、レッドゾーンまでスルスルと回転する。AMG製ほどではないにしろ、スロットルを全開にすれば聴覚的な満足感も素晴らしい。とはいえ、クルマのパワーを実感するのは耳に届く音響ではなく、目で見る景色の移り変わりとなる。

タイトなカーブが続く道では、2速と3速を駆使して思う存分楽しめる。トルクバンドが広く扱いやすいエンジンのおかげだ。

トランスミッションは、オートモードでもパドルシフトで変速させても非常にシームレス。静かに効率的に変速をこなし、ドライブトレインの優れた部分を象徴するかのよう。

シャシーも先代のRS6から大きく良くなった。4輪操舵システムも効率的で、鋭く機敏にワゴンボディは向きを変える。ただしカーブの連続する道では、軽くない車重と大きなボディサイズは常に意識してしまうだろう。たとえ従来以上に高速で走れるとしても。

ステアリングホイールやシートの背もたれに伝わる、タイヤが掴む路面の感覚は殆どない。スチールコイルが採用されるDRC搭載車の場合、情報量は改善されるが、乗り心地はエアサスペンションより劣る。ハンドリングの向上と乗り心地の良さは、引き換えとなるようだ。

コーナリング途中でアクセルペダルを踏みつけると、リアデフがリアタイヤを押し進め、切り込んでいく感覚が伝わる。この反応がパワーを早めに与えてもトラクションが得られるという、クルマへの信頼と操る自信を生んでくれる。

全天候対応ハイパフォーマンス・モデル

アウディRS6は、全天候対応型の最も扱いやすいハイパフォーマンス・モデルだといえる。雨が多く冬の寒い国でも、600psを楽し見たいと思えるクルマはそう多くはない。

ドライバーを興奮させるというより、強く感動させるのがRS6。積極的なドライビングを楽しみたいなら、相当に攻め込まないと難しい。かといって一体感は高くなく、クルマがドライバーを急き立てるような感覚にも薄い。

天候や路面を選ばない能力の圧倒的な高さにこそ、RS6の真価がある。多くのドライバーが満足する安楽なロードマナーを保持した、車重2tを超える荷室の広いステーションワゴンが、ずば抜けた加速を沈着に披露するのだ。

ライバルモデルとなる、BMW M5やメルセデスAMG E63エステート、ポルシェ・パナメーラ・ターボ・スポーツツーリスモの方が、ドライバーに対する訴求力は強い。しかし、季節を問わず年中乗れるというアウディRS6の事実は、多くのドライバーには大きな選択材料となるはず。

この全天候型ハイパフォーマンス・モデルという位置づけは、RS6に限らず、次代のアウディ・スポーツ製モデルに通じるストロングポイントとなることも、間違いないだろう。

アウディRS6アバントのスペック

価格:9万2750ポンド(1298万円)
全長:4939mm(標準A6)
全幅:1886mm(標準A6)
全高:1470mm(標準A6)
最高速度:249km/h(リミッター)
0-100km/h加速:3.6秒
燃費:7.8-8.0km/L
CO2排出量:-
乾燥重量:2150kg
パワートレイン:V型8気筒3993ccツインターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:600ps/6000-6250rpm
最大トルク:81.4kg-m/2050-4500rpm
ギアボックス:8速オートマティック

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