レプソル・ホンダのマルク・マルケスは、MotoGPオーストリアGPの初日にホンダの新しいエアロフェアリングを試したが、バイクの根本的な問題は変わっていないと語った。
ホンダは2週間前に行なわれたMotoGPイギリスGPに、新しいエアロパッケージを投入。LCRホンダの中上貴晶がこれを試した。このパッケージは、KTMやドゥカティの設計哲学に似ているように見えた。
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今週末のオーストリアGPでは、レプソル・ホンダのマルケスとジョアン・ミルのマシンにも新しいエアロパッケージがもたらされ、金曜日のプラクティスで従来のパッケージとの比較テストが行なわれた。
マルケス曰く、この新しいパッケージにより、ライディングスタイルを大きく変える必要があったという。次第にその乗り方にも慣れていったが、以前として加速が悪いというホンダのマシンの弱点は残っていたと語る。
「今日はメンタルの部分でも非常に厳しい1日だった。この新しいエアロのおかげで、バイクの乗り方が全く違うんだ」
マルケスはオーストリアGPの初日を終え、そう語った。
「僕は長年にわたってホンダのマシンに慣れてきた。特に昨年や今シーズンの前半と比較すると、このエアロは完全に異なるモノなんだ」
「僕はこの新しいエアロの利点を活かして自分のライディングスタイルに適応させることに非常に集中していた。段階的にそれができるようになり、走る度にどんどん良くなっていったんだ」
「エアロパッケージを途中で変えたホンダのライダーは僕だけだった。今朝はいくつかミスも犯したが、新しいパッケージではブレーキングポイントを大きく変え、コーナーへのアプローチも大きく変えた」
「今日の午後には、この新しいパッケージのマシンに乗ったことで、チームは良い一歩を踏み出した。フィーリングもますます良くなり始めた。僕はタイムアタックでも、このエアロを使うことに決めたんだ」
「正直、最初のものではもう限界だった。バイクに乗っていると限界を感じるんだ」
「ライディングスタイルが異なり、コーナーへのアプローチも確かに異なる。でも、主な問題は同じなんだ」
「特に加速が、僕らの弱点のひとつだ。空力のせいでウイリーしてしまうのではなく、リヤが空転してしまうんだ」
マルケスは、エアロパッケージの比較テストを行なうことで、結果を犠牲にしていることを認める。しかし、次のカタルニアGPでも、引き続き比較テストを行なうつもりであるという。
ミルも自分と同じように比較テストを行なうべきだったと思うかと尋ねると、マルケスは「各マシンごとに計画を決める」と語り、次のように続けた。
「確かに、このサーキットはストップ&ゴースタイルのコースだ。数字の面で、僕らのマシンでは新しいエアロの方が優れているだろうということは分かっている」
「でもそういう場合でも、僕が結果を少し犠牲にしたとしても、エンジニアに良い情報を提供したいと思う」
「僕は連続して比較を行なった。でも明日(土曜日)には、2台のマシンに新しいエアロパッケージを装着することになる。その方が、パフォーマンスが優れているからね」
「そしてカタルニア・サーキットでも、高速コーナーで新しいパッケージの効果を理解するつもりだ」
「良い結果を手にするために、最良の方法ではないかもしれない。でも、良いアプローチだったと思う。今日のアプローチにリスクはなく、FP2最後の2回のランで攻めただけなんだ」
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