現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 3点式シートベルトを初採用 ボルボ・アマゾン UK版中古車ガイド(1) 安全性と耐久性を確立

ここから本文です

3点式シートベルトを初採用 ボルボ・アマゾン UK版中古車ガイド(1) 安全性と耐久性を確立

掲載
3点式シートベルトを初採用 ボルボ・アマゾン UK版中古車ガイド(1) 安全性と耐久性を確立

安全性と耐久性 イメージを確立したアマゾン

安全性と耐久性という、ボルボのイメージを確立したモデルが、1956年発売のアマゾン。120シリーズとして、ご記憶の読者もいらっしゃるはず。現代的な見た目にランバーサポート付きの快適なシート、軽量・強固なボディで、世界中の人気を集めた。

【画像】安全性と耐久性を確立 ボルボ・アマゾン P1800と240シリーズ 最新EX30とEX90も 全157枚

コンビと呼ばれる実用性に長けたステーションワゴンも、他メーカーに先駆けて導入されている。車重はサルーンより300kgも重かったが。

初期型は1.6Lエンジンで、ホワイトウォールのクロスプライ・タイヤが標準。内装はビニルレザーで、フロアマットはゴム製。これは後に、カーペットへ切り替えられている。ルーフ部分にロールオーバーバーが内蔵され、横転事故にも配慮されていた。

ツインキャブレター・エンジンでは、むき出しのエアフィルターが加速時に勇ましい吸気音を響かせ、賛否両論が出た。とはいえ、120km/h前後での巡航時は充分静かだったが。より上品な速度上昇を求めるなら、シングルキャブレターも選ぶことはできた。

3点式シートベルトを採用した初の量産車

安全性という面では、3点式シートベルトを前席に採用した、初の量産車がアマゾン。1959年のことだ。オーバーホールなしで16万kmの走行距離に耐える、信頼性も自慢だった。

個性的なスタイリングを手掛けたのは、ヤン・ウィルスガード氏。美しい見た目は、1960年代でも充分に通用するものといえた。北欧のクルマらしくヒーターは強力で、ラジエーター前には過冷却を防ぐシャッターが備わっている。

1961年には、5枚のベアリングがクランクを支える、1.8LのB18エンジンが登場。たくましさと燃費で、人気を下支えした。10年後には、太いピラーや小さなガラスエリアは時代遅れに見えつつあったが、2.0LのB20エンジンが登場し、延命に成功している。

現存例は、何らかの改造を受けている場合が殆ど。プレートと書類の型式番号などが、一致するか確認したい。最初の数字はボディタイプで、1がサルーン、2がステーションワゴン。2番目はドアの数で、2が4ドアで3が2ドア。3番目はエンジンの仕様となる。

オーナーの意見を聞いてみる

「所有しているクルマで、最も信頼できる1台です」。と微笑みながら話すのは、1970年式アマゾンのオーナー、デイブ・コーク氏。B20エンジンの、131だ。

「15年間、父親が所有していたクルマで、5年前に自分が譲り受けました。それ以前のオーナーは父の知人で、7年間も売って欲しいと頼んでいたようです。1980年代までは、冬の休暇のたびに南フランスへ向かっていたと聞いています」

「フロントフェンダーがサビていて、COVID-19のロックダウン中に交換しました。スウェーデンから取り寄せましたが、1000ポンド(約19万円)もかかりました。電子制御のディストリビューターと、MTのオーバードライブ、電動パワステも組んでいます」

「いつも運転を楽しんでいます。ドア周りのクロームトリムが足りていませんし、サイドウインドウはチェーン式で、摩耗して落ちることがあります。必要な部分を直しながら、ずっと乗り続けたいですね」

英国で掘り出し物を発見

ボルボ122 S(英国仕様)

登録:1968年式 走行:4万6700km  価格:1万4995ポンド(約288万円)

1967年以降、アマゾンは2ドアモデルへ一本化。次世代の140シリーズへ交代していった。これは7オーナー車で、膨大な整備記録が残っている。走行距離は驚くほど短く、ボディもインテリアも状態はかなり良い。

2021年にエンジンはリビルド済み。オリジナルの販売証明すら残っている。

ボルボ122 S(欧州仕様)

登録:1960年式 走行:13万3000km  価格:2万4950ユーロ(約409万円)

最近レストアされたばかりだという、かなり美しいアマゾン。ブラックとグレーの塗装に、クロームメッキのホイールキャップ、純正スポットライトなど、非常に望ましい見た目に仕上がっている。内装もオリジナル状態とのこと。

初期型の特徴といえるスプリット・フロントグリルが付き、エンジンは「S」を名乗る通りツインキャブレター。最高出力は、新車時で86psがうたわれた。

この続きは、ボルボ・アマゾン UK版中古車ガイド(2)にて。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

実は007初のボンドカー サンビーム・アルパイン UK版中古車ガイド(1) ル・マンでも活躍
実は007初のボンドカー サンビーム・アルパイン UK版中古車ガイド(1) ル・マンでも活躍
AUTOCAR JAPAN
気品漂う雰囲気が魅力 サンビーム・アルパイン UK版中古車ガイド(2) シリーズIIとVがベストバランス
気品漂う雰囲気が魅力 サンビーム・アルパイン UK版中古車ガイド(2) シリーズIIとVがベストバランス
AUTOCAR JAPAN
2025年版 自動車専門誌が選ぶ、最高のハイブリッド車 10選 実用的で「エコ」なクルマ
2025年版 自動車専門誌が選ぶ、最高のハイブリッド車 10選 実用的で「エコ」なクルマ
AUTOCAR JAPAN
“サーキットの狼”世代にはたまらない!? 1973年式デ・トマソ「パンテーラL」が米国オークションに登場 ネットに寄せられる反響と気になる落札価格とは
“サーキットの狼”世代にはたまらない!? 1973年式デ・トマソ「パンテーラL」が米国オークションに登場 ネットに寄せられる反響と気になる落札価格とは
VAGUE
【ルパン三世も羨む! 】フィアット500のカスタムマシン「お宝モデル」4選:伝説のチンク”激レア車”に迫る
【ルパン三世も羨む! 】フィアット500のカスタムマシン「お宝モデル」4選:伝説のチンク”激レア車”に迫る
WEBヤングマシン
日産マイクラのホットな兄弟 アルピーヌA290(1) 5 ターボを彷彿 EV期待の星のハードを解説
日産マイクラのホットな兄弟 アルピーヌA290(1) 5 ターボを彷彿 EV期待の星のハードを解説
AUTOCAR JAPAN
【魔改造スポーツ】トヨタエンジン搭載のフェラーリ風カスタム! テキサスの名コレクターが手がけたMGAの正体
【魔改造スポーツ】トヨタエンジン搭載のフェラーリ風カスタム! テキサスの名コレクターが手がけたMGAの正体
WEBヤングマシン
これまでになく刺激的 ベントレー・フライングスパー・スピード(1) 783psの優雅なリムジン
これまでになく刺激的 ベントレー・フライングスパー・スピード(1) 783psの優雅なリムジン
AUTOCAR JAPAN
新車価格を大幅更新!? 3年前に発売された「オレンジのアキュラ」が米オークションで落札 もう新車じゃ買えないNSX 限定350台の「タイプS」ってどんなクルマ?
新車価格を大幅更新!? 3年前に発売された「オレンジのアキュラ」が米オークションで落札 もう新車じゃ買えないNSX 限定350台の「タイプS」ってどんなクルマ?
VAGUE
プジョー新型『e-208 GTi』発表 280馬力の高性能モデル 足回りも強化、専用デザイン採用
プジョー新型『e-208 GTi』発表 280馬力の高性能モデル 足回りも強化、専用デザイン採用
AUTOCAR JAPAN
【街中で扱いやすいコンパクトSUV】ラングラーの弟分『ジープ・レネゲード』がマイルドハイブリッド搭載で魅力増!
【街中で扱いやすいコンパクトSUV】ラングラーの弟分『ジープ・レネゲード』がマイルドハイブリッド搭載で魅力増!
AUTOCAR JAPAN
強みは信頼性と顧客対応力 誕生 トヨタ・アーバンクルーザー スズキが開発主導の新型EV
強みは信頼性と顧客対応力 誕生 トヨタ・アーバンクルーザー スズキが開発主導の新型EV
AUTOCAR JAPAN
デザインで選んで後悔ナシな走り? フィアット・グランデ・パンダ・ハイブリッド(2) 燃費19.6km/L
デザインで選んで後悔ナシな走り? フィアット・グランデ・パンダ・ハイブリッド(2) 燃費19.6km/L
AUTOCAR JAPAN
【A110最高峰モデル】アルピーヌA110 Rウルティム受注開始 世界110台限定
【A110最高峰モデル】アルピーヌA110 Rウルティム受注開始 世界110台限定
AUTOCAR JAPAN
【スーパーカー超王が斬る】ついにラストイヤー!R35型日産GT-Rこそ日本を象徴するスーパースポーツ
【スーパーカー超王が斬る】ついにラストイヤー!R35型日産GT-Rこそ日本を象徴するスーパースポーツ
AUTOCAR JAPAN
荒削りさがイイ? ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・エレクトリック キリリとスポーティ
荒削りさがイイ? ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・エレクトリック キリリとスポーティ
AUTOCAR JAPAN
【500台限定】V8の走りを追求した特別仕様『レクサスIS500クライマックス・エディション』を発表
【500台限定】V8の走りを追求した特別仕様『レクサスIS500クライマックス・エディション』を発表
AUTOCAR JAPAN
【アメリカ】約187万円! スバル「25年落ち軽トラ」出現! “サビ凹み”ありなのになぜ「新車価格」超えた? 「農道のポルシェ」異名を持つ“埼玉出身”「サンバー」が高額落札
【アメリカ】約187万円! スバル「25年落ち軽トラ」出現! “サビ凹み”ありなのになぜ「新車価格」超えた? 「農道のポルシェ」異名を持つ“埼玉出身”「サンバー」が高額落札
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村